
巨匠F・ワイズマン監督、記念すべき40本目の作品。施設、団体、制度などを題材としてきた監督が今回対象としたのは、ニューヨークのクイーンズ区にあるジャクソン・ハイツ地区である。同地区は人種の坩堝として知られており、167の言語が話されている。中南米の各国に加え、パキスタン、バングラデシュ、インド、タイ、ネパール、チベットなどの国々の大きなコミュニティが存在する。ワイズマンはこの町のあらゆる面を見つめていく。教会、モスク、シナゴーグ、スーパー、レストラン、集会、パン屋、コイン・ランドリー、議員事務所、クラブ、ストリート…。また、ジャクソン・ハイツはリベラルで有名な町でもあり、セクシャル・マイノリティの活動にも視線は向けられる。移民を巡る状況がかつてないほど大きな世界的関心事となっている現在、その象徴的な存在とも言えるジャクソン・ハイツに焦点を当てる意義は極めて大きく、ワイズマンの面目躍如たる重要作である。
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