ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそを配信している動画配信サービス

『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ

ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそが配信されているサービス一覧

ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそが配信されていないサービス一覧

Prime Video
U-NEXT
DMM TV
Rakuten TV
FOD
TELASA
Lemino
ABEMA
dアニメストア
Hulu
Netflix
JAIHO
ザ・シネマメンバーズ
WOWOWオンデマンド
アニメタイムズ
Roadstead
J:COM STREAM

ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこその作品紹介

ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそのあらすじ

巨匠F・ワイズマン監督、記念すべき40本目の作品。施設、団体、制度などを題材としてきた監督が今回対象としたのは、ニューヨークのクイーンズ区にあるジャクソン・ハイツ地区である。同地区は人種の坩堝として知られており、167の言語が話されている。中南米の各国に加え、パキスタン、バングラデシュ、インド、タイ、ネパール、チベットなどの国々の大きなコミュニティが存在する。ワイズマンはこの町のあらゆる面を見つめていく。教会、モスク、シナゴーグ、スーパー、レストラン、集会、パン屋、コイン・ランドリー、議員事務所、クラブ、ストリート…。また、ジャクソン・ハイツはリベラルで有名な町でもあり、セクシャル・マイノリティの活動にも視線は向けられる。移民を巡る状況がかつてないほど大きな世界的関心事となっている現在、その象徴的な存在とも言えるジャクソン・ハイツに焦点を当てる意義は極めて大きく、ワイズマンの面目躍如たる重要作である。

ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこその監督

フレデリック・ワイズマン

原題
In Jackson Heights
製作年
2015年
製作国
アメリカ
上映時間
189分
ジャンル
ドキュメンタリー

『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』に投稿された感想・評価

Omizu
3.8
【2018年キネマ旬報外国映画ベストテン 第9位】
巨匠フレデリック・ワイズマン監督作品。ヴェネツィア映画祭アウト・オブ・コンペティションで上映、ニューヨーク映画批評家協会賞でドキュメンタリー映画賞を受賞するなど国際的にも評価が高い一作。

さすがワイズマンと唸るような一作だった。淡々と事物を映しているだけなのに確かな社会問題と人間の生命力が浮き上がってくる。ドキュメンタリーのお手本のような作品だ。

ワイズマンはそこまで好きというわけではないが、キネ旬に入っているということで気になっていた本作、アマプラでレンタルして鑑賞。

流石ワイズマンと言うほかない見事な作品。それ以外言うことない。豊かな人間描写も素晴らしく、ジャクソンハイツという多様な人種、宗教が混在する場所を映したということでアメリカの今にも切り込んだ作品になっている。

とはいえ声高に叫ぶようなトーン(それはそれで素晴らしいのもあるのだが)ではなく、あくまで人間たちを淡々と捉えていくだけ。それだけでこんな豊かなドキュメンタリーが撮れるワイズマンの手腕の確かさよ。

ユダヤ人の会合施設に集う人々、再開発に反対する人々、セクシャルマイノリティーの人々など多様な人々をじっくり捉えている。ラテン系、イスラム教、様々なバックグラウンドを持つ人々の人間力に圧倒される。

ドキュメンタリーとしてこれ以上求めるものある?というくらい完璧な作品だと感じた。さすがワイズマンという言葉以外出なくなる作品。
4.1
 ニューヨークには行ったことがあるが残念ながらクイーンズ地区のジャクソンハイツには行かなかった。直感で治安が悪く、踏み込まなかったことを映画を観て今さらながら後悔している。当時はHIP HOPも聴いていたし、NasやMob Deepの生まれ育った街としても知識はあったのだが、かなり治安は悪そうに見えた。今作はそれから10年後のクイーンズの世界線を描く。ニューヨークという街はブロンクス、マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、そしてスタテン島から成り、900万人もの人が生活し、167もの言語を話す。そこで生活する人々のルーツは多種多様で、あらゆる人々を包摂するエネルギッシュな街だ。今作を興味深く観ていると、中南米各国の人々や、パキスタン、バングラディシュ、インド、タイ、ネパール、チベットの人々が出て来る。彼らは、リトル・イタリアンやリトル・アイルランドといった初期の移民の子孫であるイタリア人、ユダヤ人、アイルランド人と一緒に住んでいる。この地域は、19世紀の終わりのニューヨーク市ローワーイーストサイドを連想させる真のアメリカというべき「人種のるつぼ」なのだ。

 人々は共存・共栄し、様々なレイヤーの移民たちが暮らしている。当然、そこには彼女たち固有の問題やイシューが横たわる。教会、モスク、シナゴーグ、レストラン、集会、コインランドリー。地域のボランティア、セクシャル・マイノリティ、不法滞在者、再開発の波に呑み込まれる商店主たち。町を徹底して見つめることで、さまざまな人間が見えてくる。ワイズマンが言うところの社会も歴史も見えてくる。そこには様々な宗教、文化が交配しながら、強いニューヨークを形成していることがわかる。トランスジェンダーの人々の会合やクィア・パレードの映像もある。ドナルド・トランプの本格的な政治家への転身は2016年だから、フレデリック・ワイズマンは正しく民主主義の根幹の揺らぎを今作の撮影を通じて、ドキュメンタリー作家として予感していた側面すら感じられるのが凄い。おそらく8年前の世界線から更に「分断」は悪化し、新しいニューヨークの都市としての新陳代謝は起こっているのだろうが、彼ら彼女らの心の叫びは「自由の国」アメリカの矛盾をしたたかに突いている。まぁ近年のワイズマンはわざとやっているのだろうが、話が長い人の話に延々とカメラを向けるのだが、もう少し編集で削ぎ落せるのではと思わなくもない。それでも観ている間は圧倒的に贅沢な時間が流れるのがフレデリック・ワイズマン作品なのだ。
海外旅行で同じ土地を訪れても、観光名所を回って記念写真を撮り名物料理を楽しんで帰るのと、現地の者しか行かないような場所に行きその土地に暮らす人々の生の声を聞くのとは、受け取る印象も情報量も段違いになる。
ジャクソンハイツという町の特殊性やその住民が抱える問題、今の現状に至った社会的な経緯はとても興味深いが、そういったことを咀嚼して分かりやすくまとめた映像になっているわけではなく、ナレーションすら無い。あくまでも、視聴者が自ら現地を訪れ自分の足で回って理解する代わりに、足がかりとなる生の映像を提供してくれているだけなのだ。従って、この映像素材から何を感じどう解釈し味わうかは完全に観る者に委ねられている。

ワイズマン監督のドキュメンタリーはこれの他にはまだ「ニューヨーク公共図書館」しか観ていないが、基本的に同じ作風でひたすら淡々と観たまんま聞いたまんまをそのまま伝えていくスタイルらしい。
ドラマチックな演出や編集によって特定の思想や結論を押し付けることなく、ひたすらありのままを延々と映し出す、ある意味ひどく冗長なこの作風でも、かの作品は全く退屈せず面白く観られたのだが、それはあくまでも私が個人的に公共図書館というものの在り方に関し人並み以上に興味関心があったからだということに気が付かされた。
同じ手法で特定の町というかコミュニティに目を向け、そこで生きる人々の生の声やありのままの姿をノイズごとダラダラと見せられても、私自身がその場所に思い入れが少ないため集中力が続かない。理解に必要な基本情報が少なすぎるのに、余計な情報が多すぎる。
それでも、この土地に関心を持つきっかけにはなるので、この作品に出会えてよかったと心から思える人に届くことを願うばかり。

ところで個人的に一番印象に残ったのは終盤に出てくるタクシー免許の講習会の様子だった。
Never Ever Smoke Weed. NYでは方角さえ分かればタクシー運転手になれる、というのはあながちネタではないらしい。ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」に出てきた、英語も運転技術もおぼつかない東独移民のイエローキャブ運転手、ヘルムートを思い出してニヤニヤしたのは私だけ?
生徒の多国籍ぶりにもびっくりだが、それを物ともせず語りかける講師の話術が面白くて、あのシーンだけはそれこそ編集なしで1時間でも聞いていたいと思った。

『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』に似ている作品

ボストン市庁舎

上映日:

2021年11月12日

製作国:

上映時間:

274分
3.9

あらすじ

マサチューセッツ州のボストン市庁舎では、警察、消防、保健衛生、高齢者支援、出生、結婚、死亡記録など数百種類ものサービスを提供している。「一つの都市が変われば、その衝撃が国を変える」と語るマ…

>>続きを読む

ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス

上映日:

2019年05月18日

製作国:

上映時間:

205分
3.8

あらすじ

タイムズスクエアとグランドセントラルの中間にある本館を含む92の図書館に6000万点のコレクションを誇る世界屈指の知の殿堂であり、地域の住民はもちろん、研究者たちへの徹底的なサービスで、世…

>>続きを読む

ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命

上映日:

2018年04月28日

製作国:

上映時間:

92分
3.5

あらすじ

1961 に出版された「アメリカ大都市の死と生」は、近代都市計画への痛烈な批判とまったく新しい都市論を展開し、世界に大きな衝撃を与えた。今や都市論のバイブルとなったこの本の著者は、NY の…

>>続きを読む

港町

上映日:

2018年04月07日

製作国:

上映時間:

122分
3.9

あらすじ

美しく穏やかな内海。小さな海辺の町に漂う、孤独と優しさ。やがて失われてゆくかもしれない、豊かな土地の文化や共同体のかたち。そこで暮らす人々。静かに語られる彼らの言葉は、町そのもののモノロー…

>>続きを読む

ボクシング・ジム

製作国:

上映時間:

91分
3.9

あらすじ

元プロボクサーのロードが、十数年前にテキサス州オースティンに開いた『ロードのジム』。活気あふれるジムには、今日もまた、年配プロボクサーからアマチュア青少年、子連れの女性ボクサーなど、年齢、…

>>続きを読む