ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命の作品情報・感想・評価・動画配信

「ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命」に投稿された感想・評価

aaaayu

aaaayuの感想・評価

3.5
1960・70年代ニューヨーク近代都市計画という硬派なテーマで教科書的ドキュメンタリー。何といっても落ち着いた愛嬌のあるジェインのキャラクターが魅力的で、興味がつづく。

プロのジャーナリストで主婦のジェイン・ジェイコブズの都市論がどれだけ画期的で今も大切か、有名なパワーブローカーで進歩主義者だったロバート・モーゼスとの対立を軸に、豊富な資料でわかりやすく語られてた。
ジェインの視点をもって外に出れば、街のイメージが変わりそう。ところどころで引用される、彼女の著作で61年出版の都市論のバイブル『アメリカ大都市の死と生』のことばが秀逸だった。

“無秩序に見える古い都市の下には
その古い都市が機能している場合
街路の治安と都市の自由を維持するための 
素晴らしい秩序があります
それは複雑な秩序です
全てが動きと変化で構成されていて
暮らしであって芸術ではないけれど
都市の芸術形態と呼び
踊りと考えましょう
単調で精度の高い踊りではない
全員が一斉に足を上げて
そろって回りお辞儀をするのでもなく
複雑なバレエです
個々の踊り手やアンサンブルが
別々のパートを担いつつ
奇跡のようにお互いを強め合い
秩序だった全体を構成するようなものです”


もっとカジュアルなニューヨーク都市論だと、Netflix「都市を歩くようにーフラン・レボウィッツの視点ー」はおもしろかった。NYカルチャーのチャーミングな生き証人レボウィッツとNYが舞台の映画を撮りつづけるスコセッシ監督の、笑いが絶えない対話。
都市計画の一面を切り取ったドキュメンタリー。中々調べる余地がある。
おおき

おおきの感想・評価

3.6
え?ほんとの話だよね?ってくらいモーゼンの悪役感がすごいし、ジェイソンジェイコブスのヒーロー感がやばい。都市開発のことって何にも知らないけど、面白かったです。
Cities have the capability of providing something for everybody, only because, and only when, they are created by everybody

Jane Jacobs

The Death and life of Great American Cities
NYは豊かではない者も受け入れてくれる
土地をもっていなくても
立派な開発計画などなくてもいい
あらゆるひとを受け入れる町

彼女が注目したのはNYの魂
人々のコミュニティにいる意味

モーゼスは強大な権力を手にして
政治的権威や大衆の監視から自分を守った
まともな住居、娯楽施設、車収容スペースが必要、とした
開発業者や政治家に大金がはいる
住民のことは考えていない
→居住者不足になり治安悪くなった
政府からえた補助金を市議会議員に渡していた

ジェイコブスは
つながりが必要、とした
街区がおおく角がおおいと相互作用がうまれる
新旧の建物を混在させる
孤立しないよう公共施設がいる

都市が本当に機能するときとは
市民が動くとき
素晴らしい地域は多くのひとが行動して生まれる
商店や酒場の主人、
通りを行き交う人々、
自然発生的に集まって地域独自の特徴や味を作り出す
計画的ではない

死んだ都市はある意味美しい
人があまりいないから予測可能
理解できる都市は死んでいふ
生きている都市は混雑してストレスがたまる
だが夢が叶う場所でもある

ルコルビジェはパリ上空を飛行機からみた
神の気分で模型のような街を見下ろすのは
道に立って街を知るのとは全く違った

ジェイコブス
自動車至上主義はいけない
道を歩く人たちが街をつくっている

ロウワーマンハッタンの高速道路は建設中止
「車か空気か選ぶのはわたし」

都市は単なる物ではない、生き物だ
変化し続ける
我々のゴールは変化をうまくあやつること
変化をとめることではない
ntm723

ntm723の感想・評価

3.8
モダニズムを背景に車中心の都市計画が進められた1950年代のアメリカ。
金儲けしか頭にない都市開発の帝王ロバート・モーゼスの計画を阻止した活動家ジェイン・ジェイコブズのドキュメンタリー。

建築の勉強とかしてない自分にとっても非常に興味深かった。
スラム街を潰して団地を建てまくり、高速道路を張り巡らせて合理的な都市を作っても、人と人との繋がりが消えてかえって治安は悪くなったっていうのが、ジェインにとっては完全なるほら見てみぃ状態で面白い。
モーゼスがめちゃくちゃに悪人扱いされてて笑う。

内容に加えて、ドキュメンタリーとしての演出とか音楽もセンスありあり。
『アメリカ大都市の死と生』読んでみたい。

今の世の中では誰が言ってるのかも、根拠があるのかないのかも分からない批判やら抗議が飛び交って、それが主流な主張の方法になってるけど、反対するからにはしっかり観察してそれ相応のエビデンスを揃えて正々堂々出された意見が世論を変えるべきよね。
まぁだからといってデモばっかりされては実の所困るけど。。

モーゼスも実行できなかったレベルまできている中国がこれからどうなるんかな。
向井

向井の感想・評価

-
生活と街は当たり前だけど密接な関係にあるなと思った
モーゼスが悪党すぎてワロタ
hayami

hayamiの感想・評価

3.2
『アメリカ大都市の死と生』を教授から勧められたのですが、生憎すぐに書籍が手に入らなかったので映画にて。

街に住む人の生活は、一見無秩序で混沌としたものに見えるが、そこには実は複雑な秩序が存在しているとジェイコブスは述べた。高速道路で街を分断したり、高層ビルを建て、道路を排除し人の交流を無くすことを断固拒否し、実際に人々を巻き込み、いくつもの計画を阻止した。

「死んだ都市はある意味では美しい。人があまりいないから予測可能なのだ。理解できる都市は死んでいる。」というセリフが刺さる。昨今の渋谷の再開発のことを思う。
都市開発で街の破壊を進めるモーゼスとそれに反対し立ち向かった主婦で作家のジェイン。建築の難しいことがわからなくても十分楽しめたドキュメンタリー。誰が住むのと思うような高層マンションが日々造られ街から親しみが薄れゆく昨今観るべき作品

様々な人々が混ざりあい創り出す秩序をダンスに例えてるのがわかりやすくていい。愛するだけでなく与えられた知識に疑問を向ける姿勢に深く共感。"自分の目を信じる重要性"この強さは見習いたい。モーゼス最大の詰みはふとした発言で特に子持ちの主婦を敵に回したこと。主婦の団結力はあり得ないほどつえぇぞ怖いぞ(その逆で味方につけると心強いっていうのもあるけど信用もならないという怖さのほうもデカイのでよって子持ちのママンは怖い)

特に子持ちのママンを敵に回したのは最大の過ちかもね。しかし映画でも見る寒々しいあの住まいはこの影響だったのね。上空から見た街が汚いのできれいにしますってビル全部十字デザインにした設計士の街がマジで地獄。高速のデザインも絵で見るならカッコいいけど…ね。観ながら下北沢浮かびましたよ…
4畳半

4畳半の感想・評価

3.2
・19世紀初頭のニューヨークを舞台に急激な都市開発を進めるデベロッパーと行政、それに意義を唱えたジェインジェイコブスと住民たちvsデベロッパーを描いた記録映画

・モータリゼーションによる「車」が行き交う道路と「人」が行き交う街路の関係や、広場などの大切さを教えてくれる。

・必ずしも専門家が立てた計画がうまくいくとは限らない。
大切なのは実際に機能している都市を現地で見て、学び、生かすこと。
机の上だけで行うだけの都市設計ではいけないということ。

・今、中国などの新興国家にも同じことが起こっていて死にゆく都市が増えてしまっている。過去に学ぶことが大切である。

・建築や都市計画を学ぶ学生に見てほしい映画
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