殺人のアリバイを破りかねない少女を口止めするために近づくギャング。自身も少年である彼は、しかし愚かなまでに純真である少女に心乱され始める。グレアム・グリーン原作(脚色にも参加)のブリティッシュ・ノワールを代表する一本。ブライトンはロンドン郊外の海岸の保養地であり、その陽光に満ち溢れた地での犯罪がかえって暗さを増す。ニューロティックで残忍、半面の脆さという矛盾を体現するアッテンボロー。たまたま殺される直前の被害者と一緒だったことから事件にかかわり、ある意味探偵役を務める中年女歌手がどこにでも現れて不気味。仲間内の弱い輪である男を殺す階段場面のショッキングなカッティングと構図の切れ味。アッテンボローがいじるあやとり糸や人形、少女との切ない絆となるレコードなどの小道具にも注目。
降りみ降らずみの日曜日の朝、脱獄のニュースを耳にする主婦。脱獄囚は十年前将来を約束した ギャングだった。思い出される男との華やかな記憶。そこに脱獄囚が現れる。列車の高架で閉ざ された見晴ら…
>>続きを読むポール・ニューマン主演で描いた画期的な西部劇。「俺たちに明日はない」のアーサー・ペンが監督デビュー作である本作でも、敵対する社会になじめない強烈なアウトサイダー像をスクリーンにたたきつける。
女優で愛人のシャーロットが犯した殺人の後始末をしているところをメイドに目撃されたジョナサン。彼は友人・イヴにことの次第を打ち明け、イヴの父が住む別宅に匿ってもらうことになる。イヴはメイドを…
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