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ヨーゼフ・ボイスは挑発する

ヨーゼフ・ボイスは挑発するの作品紹介

ヨーゼフ・ボイスは挑発するのあらすじ

白黒テレビに映し出される討論番組でフェルトの帽子を被った一人の芸術家が苛立ち、叫ぶ。「今は民主主義がない、だから俺は挑発する!」 彼の名前はヨーゼフ・ボイス。初期フルクサスにも参加し、“脂”や“フェルト”を使った彫刻やパフォーマンス、観客との対話を作品とするボイスの創造(アート)は美術館を飛び出し、誰もが社会の形成のプロセスに加わるべきだと私たちに訴える。既存の芸術が持つ概念を拡張するその思想は、世界中に大きな議論とセンセーションを巻き起こし、バンクシーを始めとする現在のアーティストにも々と受け継がれている。 本作は膨大な数の資料映像と、新たに撮影された関係者へのインタビュー映像で創られた、ボイスの芸術と知られざる”傷”を見つめるドキュメンタリー映画である。

ヨーゼフ・ボイスは挑発するの監督

アンドレス・ファイエル

原題
Beuys
製作年
2017年
製作国
ドイツ
上映時間
107分
ジャンル
ドキュメンタリー

『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』に投稿された感想・評価

No.2739

ヨーゼフ・ボイスのことを知ったのはいつだったろうか。

私が20代前半、ウォーホルにはまっていて、彼のシルクスクリーンで見たのが最初か。

または、直接、ボイスの作品を都現代美術館かどこかで見たのか。

いずれにせよ、もう20年以上も前のことである。

今回、改めてボイスの活動、人間について知ることができた。

生い立ちについては知らなかった。空軍として戦時中に乗っていた飛行機が撃墜され、九死に一生を得ていたとは・・・。

現代ならボイスのような人はメディアのおもちゃにされて、SNSで罵詈雑言を浴びせられて、アンチと信者がSNSで叩き合って、

それをまたメディアが面白おかしく取り上げ、昼のワイドショーで低俗なタレントが低俗なコメントして、

メディア側で勝手に賞味期限を設定し、その期限が来た、と勝手に判断したら

ポイッ、と、捨てるのだろう。

何事もなかったように。

挑発的な言動だけを切り取り、その前後の文脈や、その言動が生まれた思想的背景などは一切考慮せず、

ただただ、切り取った部分だけを、垂れ流すのだろう。

それを見た低俗な視聴者たちもまた、自ら考えることをせず、画面から流れてきたものだけを受け取って、

印象だけでその人のすべてを分かったような気になって、あーだこーだ言い合うのだろう。

そして、数年後「あの人はいま」のような番組で、

「いたねぇ、こんな人」
「こんな人、いたっけ?」

などと、言い合うのだろう。

その時には、メディアも、また、メディアの消費者である我々も、また次の「叩く」標的を、

血眼になって探していることだろう。

51/60
https://www.uplink.co.jp/cloud/features/2311/
4.5
【挑発的で刺激的】

一言で言えば刺激的だった。

ただ、ヨーゼフ・ボイスは、彼を批判的に評価する人々が言うのとは異なり、無秩序でもなければ、当然カオスでもない。
ただ、理路整然と語る一方で、一見はちゃめちゃなように行動し、人々を惑わすのは確かだと思う。

こんな挑発的で刺激的な人って今の日本にはいない。
岡本太郎さんと、三島由紀夫とやり合った芥正彦さんを足して2で割った感じだろうか。
いや、それとも異なる気がする。

ヴィム・ヴェンダース「アンゼルム」公開記念アップリンク吉祥寺でのリバイバル上映(期間限定で回数は少ない、ただ、U-NEXTでは配信されているみたい)だったが、同じドイツの芸術家でも、静と動というか、一見真逆な人物像だが、実は同様に強い信念に基づいた作家なのだとも思った。実際、静とはしてはみたものの、アンゼルムの多くの大規模なアトリエを見たら、彼の行動力は半端ない。

ただ、ヨーゼフ・ボイスについて言えば、芸術家の域にとどまらない。

ドイツの緑の党の結党に加わっていたり、大学の設立にも関わったものの、こうした組織から疎んじられるようになるのは、ヨーゼフ・ボイスが自ら創造し自ら壊す芸術家だからなのだろう。
しかし、壊すとは云っても、彼にとっては、それは新たな創造への過程に過ぎない。

このドキュメンタリーは、アート活動より、ヨーゼフ・ボイスの様々な活動を見つめ、彼の半生を綴ったような作品だ。

ひとつアンゼルムと共通するところは、明らかに自由だと云うことだろう。

コロナ前のあいちトリエンナーレでは、昭和天皇の写真をフェイク画像で燃やす場面を盛り込み、ウヨを中心に、アーティストが何を表現したかったのかにも耳も傾けず、そのアーティストを排除しようとする動きがあった。
一切聞く耳を持たず、日本の社会は、アートの範囲は極端に狭いところにとどめたいのだ。
無教養国家を目指しているのだろうか。

果たして日本のアートは自由なのだろうかと考えてしまう。

ヨーゼフ・ボイスについてはドイツ国内でも賛否があると昔読んだことがあるが、世界中の多くのアーティストや活動家に多大な影響を与えたことは間違いないのだと思う。バンクシーもその一人だとされている。

この作品も挑発的だ。
アーティストじゃなくても挑発される。
俺のような凡人にはさっぱり理解できず申し訳ない。彼のパフォーマンスアートやらとホリケンの芸で何が違うのかすら分からない。二人で街ぶらりロケとか自由にやらせたらめちゃくちゃ面白そうだなという陳腐な感想しか出てこなかったな

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