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Boro in the Box(原題)
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目次

『Boro in the Box(原題)』に投稿された感想・評価

4.2
箱を被った少女が映画を撮るお話

物語の構成は伝記映画に近い。少女期のあれこれから映画を撮り始めるまで。そして、映画を撮り始めてからのあれこれを主人公が語る。常に主人公がモノローグで語るので、構成としては伝記映画に近いように思える。
けど、映画は全く伝記映画では無く、40分間永遠にアヴァンギャルドな世界観が続くとんでもない難解映画となっている。
文字通り箱を被った少女が映画を撮る。文字にしたらかなりシンプルだが、その中には猥雑とグロテスクとアヴァンギャルドが詰め込まれているのだ...!
しかも、映画を撮影するためのカメラがぐちゃぐちゃでどろどろな気持ち悪くて(映像がモノクロだから余計に気持ち悪い)滅茶苦茶嫌だった。
そのせいか40分間が異様に長く感じてしまった。映画としては面白いけど、見てるだけで頭が疲れるあの感覚に襲われる。

出産シーンが凄い。文字通り股から箱が落ちてくる出産シーンなんて今まで見たことが無い。
一応レズセックスらしき描写はあるのだが...それもまた演出がかなり独特。箱から木の枝を出したら、それを自慰行為に用いられる流れは少し笑ってしまった。

箱とかにメタファーが潜んでいそうだけど難解でよくわからなかった。まさにアヴァンギャルドな映画。凄かった...

追記
調べたら『インモラル物語』のワレリアン・ボロズウィック監督の伝記映画でした。伝記映画だったの!?
3.8
ボロヴツィクの伝記、もとい伝奇作品。
レズセックスにより箱の状態で産まれたボロヴツィクは箱の穴から世界を見つめ、撮影する。

ボロヴツィクを一体なんだと思ってんだよと盛大にツッコミたくなるが、絵画的で退廃的なフェティッシュを描き続けた監督の世界観をマンディコなりに解釈したものなんだろうか。

映像は基本的には支離滅裂。
カラスが群がる死体のシーンがお気に入り。
箱を通して世界を見るというなんとも安部工房的なやり口だけど別に関係はない。
箱を被ったボロヴツィク()のヴィジュアルが100点満点。
川
3.6
思春期のあの自分自身にも家庭にも感じる閉塞感とか、自分は人と違うって感じとその孤独感とかがグロいかつファンタジーっぽく撮られていた それがストップモーションの映画として昇華される結末が良い 監督が元はアニメーション作家だったらしいし、自伝的な意味合いもあるんだろうか
父親のAV見つけたとか母親の浮気を知ったって話があの表現になるのすごいしちょっと笑った

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