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きこえなかったあの日

きこえなかったあの日の作品紹介

きこえなかったあの日のあらすじ

東日本大震災直後に宮城を訪れた今村彩子監督が抱いたのは「耳のきこえない人たちが置かれている状況を知ってほしい」という痛切な思いだった。 あれから10年---。手話言語条例の制定が進み、知事の会見に手話通訳がついたり、一部の市町村では役所や公共施設に手話通訳が配置されたりするようになった。日本各地で起こった様々な災害現場でも、手話で会話ができる福祉避難所や、絵や文字による情報保障、そして、ろう・難聴者による災害ボランティアなど、これまで見られなかった新しい動きが生まれていた。 2013年に『架け橋 きこえなかった3.11』を発表した今村監督は、現在も宮城に通い、熊本地震、西日本豪雨、新型コロナウイルスの流行といった困難の渦中にいる耳のきこえない人たちの姿を記録し続けている。みんなが安心して暮らせるその日まで---。今村監督がみつめた、耳のきこえない人たちと災害、その10年の記録。

きこえなかったあの日の監督

原題
製作年
2021年
製作国
日本
上映時間
116分
ジャンル
ドキュメンタリー

『きこえなかったあの日』に投稿された感想・評価

東京国際ろう映画祭 2021


■今村監督自身もろう者であり、津波警報が聞こえない

東日本大震災直後から今村監督は宮城を訪れてカメラを回し始めた。

大きな余震はまだ頻発していて、映画の冒頭、町の人をインタビューしてる最中にも震度6の地震が発生。
直後、津波警報が鳴る。

今村監督自身もろう者であり、津波警報が聞こえない。
そばにいた他のスタッフから教えてもらい車に乗って避難。

映画はこのシーンからスタートする。

***


■3.11でのろう・難聴者の過酷さ

宮城県のろう・難聴者は約6000人。
障害者の死亡率は障害のない人の2倍。

「津波の警報が鳴っていた。私は全く聞こえなかった。揺れが収まったら大丈夫だと思っていた。」

「津波警報が鳴っても全く聞こえない。」

避難所にて
「水があります。薬があります。食事の配給の情報が遅れる。周りの人たちが立ち上がったら立ち上がりついていく。常に周囲に気を配っている。」

「避難所に手話通訳の設置が必要」

避難所でも、必要なアナウンスは音声のみで行われることが多く、ろう者は情報を得られず、不安とストレスが増す。

***

今からだと信じられないんだけど昔は、手話は言語として認められていなかったので、
ろう学校で手話教育が禁じられていて、
高齢者の中には十分に教育を受けられなかった方もおり、
中には日本語の読み書きが厳しい方もいる。

音声として聞こえない言語を文字だけで習得するのは本当に難しいことだと思います。

「罹災証明書をもらったけど意味がわからない。」

***

手話言語条例を制定する自治体が増えている。

手話を言語の一つと認定し
手話「を」学習する機会を保証し
手話「で」学習機会を保証し
手話で情報を獲得する機会を保障する条例。


***


■2016年の熊本地震

2016年の熊本地震では避難所に、
ろう者・難聴者への案内のポスターが貼られ、
手話通訳や筆談などのアクセスがしやすくなった。
東日本大地震の時には見られなかったこと。


■2018年の西日本豪雨

2018年の西日本豪雨のときには、
ろう者・難聴者のボランティアが大勢集まった。

広島ろうあ連盟「ろう者は体は元気。会話ができないだけなのでボランティアセンターを立ち上げれば大勢きてくれるだろうと」広島ろうあ連盟はボランティアセンターを設置。
全国初。

「私が難聴だと言うと断られたことがあって、今回参加できてよかった」

「助けたいと自然な気持ちがわきました。みんなで協力して土砂が少しずつなくなっていきました。」

延べ383名のろう者・難聴者が107日間ボランティア活動をした。


■2020年新型コロナウイルス

休業要請のあった理容室の男性が手話通訳者の同伴で役所に支援金の申し込みに行く。

**

聾学校では口話教育が基本で手話は禁止されていた。

(手話は下等な言語とされていて、いかに健常者の中に溶け込むかが教育の目的だったよう)

口話教育に時間が割かれ、中1で小4の教科書、高3でやっと中3の半分までしか受けられなかった。



■手話言語条例

映画の終わりでは「宮城では手話言語条例がまだ制定されていない。」と出るが、
『きこえなかったあの日』公開翌月の2021年3月、
宮城県で手話言語条例制定決定。
Moomin

Moominの感想・評価

4.5
誰かが拾わなければ出来ない映像作品

耳の聞こえない方々の震災の日から、監督はカメラを回し記録してきた
その人達がどのように生き、社会がどう変わっていたのかまで視点を広げる

監督が対象者に寄り添う姿が印象的に
出会いからその人を見つめ、声を拾う視線が映像に映し出される
時代の変化と共に10年間の記録が

終盤には社会から人間にまた戻る
温かさがモンタージュされている
実景の意味も紐解くとおもしろい
のんchan

のんchanの感想・評価

4.3
今日はネイルのリフレッシュ💅
その店の隣のビルに1983年に若松孝二監督が立ち上げたミニシアターがある。
この作品を観たいと思っていて、木曜レディースデーで超ラッキー❣️


現在41歳の今村彩子監督ご自身も聾者である。
東日本大震災直後に宮城を訪れたのをきっかけに、宮城のみならず様々な災害の被災地に足を運び続け、耳のきこえない人たちと災害を見つめた10年の記録をまとめたドキュメンタリー。

私も難聴(以前のレビューを読んでくださっている方はご存知でしょうが、もう30年来の原因不明の低音感音難聴で不治)なので、聴こえない辛さは身に染みます。
災害時はどんなに恐怖心が倍増しただろう。ときっと辛い話だろうけど、見過ごせないし知っておきたいと足を運んだ。

でも、取材され映し出される方達は皆さん明るく前向きな方ばかりで、時にユーモアたっぷりで気持ちが伝わってきたので、返ってこちらが元気を貰えた。

この10年で、手話言語条例の制定が進み、知事の会見に手話通訳がついたり、一部の市町村では役所や公共施設に手話通訳が配置されたりするようになった。
日本各地で起こった様々な災害現場でも、手話で会話ができる福祉避難所や絵・文字による情報保障、ろう・難聴者による災害ボランティアなどが行われている。

でもまだまだ他国と比べたら閉鎖的なのではないかな?
前から興味がある世界共通の『手話』を習ってみたいな〜❗️とそんな気になっている。

それにしても私が16人目の投稿って...少な過ぎる😰
上映館少ないですけど、機会があったらご覧頂きたいと痛感しています。



【公式サイト】

http://studioaya-movie.com/anohi/


《今村彩子監督ご紹介》
名古屋出身/Studio AYA代表
愛知県立豊橋聾学校高等部卒業/愛知教育大学教育学部卒業
大学在籍中にカリフォルニア州立大学ノースリッジ校に留学し映画制作を学ぶ。
現在、愛知学院大学で講師をしながら映像制作活動をしている。

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