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カウラは忘れない
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目次

カウラは忘れないの作品紹介

カウラは忘れないのあらすじ

“カウラ事件”はなぜ起きたのか。 「クワイ河に虹をかけた男」で旧日本軍の贖罪と和解に生涯をささげた永瀬隆を20年にわたって取材し続けた満田康弘監督のライフワークともいうべき題材を取り上げた渾身の第2作。 太平洋戦争中の1944年8月、オーストラリア東部の田舎町カウラにあった第十二捕虜収容所で近代戦史上最大1104人に及ぶ集団捕虜脱走事件が起こった。正確に言えばそれは脱走ではなく、「死ぬため」だった。“このまま生きて祖国には帰れない――”当時の日本軍人、そして民間人の精神をも支配していた「戦陣訓」に象徴される「捕虜を恥」とする教義がその背景にはあった。一方、収容所で手厚い保護を受けた生活を送るうち、捕虜たちの間には生への執着が確実に芽生えていた。“生きたい、生きて帰りたい”事件の生存者は当時の正直な心情を吐露する。だが、捕虜たちの生きることへの願いは「貴様らそれでも帝国軍人か!」のひと言でかき消されてしまった。 同じ状況に置かれたとき、私たちは大きな声に、まわりの圧力にあらがうことができるだろうか?生存者たちに今なお残る悔恨、その思いを受け止めようとする若者や演劇人、事件を教訓に和解への道を歩んできたカウラの人々―。“カウラ事件”の深層がコロナの時代を生きる私たちに問いかけるものは何か。知られざる戦争の歴史をひも解くドキュメンタリー。

カウラは忘れないの監督

満田康弘

原題
製作年
2021年
製作国
日本
上映時間
96分
ジャンル
ドキュメンタリー

『カウラは忘れない』に投稿された感想・評価

第二次世界大戦中のオーストラリアで起こった日本兵捕虜の集団脱走事件「カウラ事件」のドキュメンタリー。本作は、カウラ事件の生存者、関係者に対するインタビューで構成される。

・カウラ事件とは?
史上最大の捕虜収容所脱走事件。目的は逃亡ではなく、脱走時に射殺されることだった。約1100名の兵が参加し、約200名が亡くなった。
シベリア抑留とは異なり、収容所の生活は「天国」だった。それにも関わらず、集団自決が起こった背景には、「捕虜を恥」とする「戦陣訓」の美徳があった。恥を背負ったまま、日本には帰れなかった。
事件前夜、脱走の賛否を巡って、兵士らは○×投票を行った。「生きて家族の元へ帰りたい」との思いから、脱走に反対(×)した者もいたが、その声はかき消された。脱走に賛成した生存者は「そうするしかない雰囲気だった」と語る。集団主義、同調圧力のメンタリティが窺える。

正直、語り継ぐことの難しさを非常に感じた。カウラ事件について学ぶ高校生が、生存者に対して「生きて帰ってきてくれて良かったです」と言う場面があった。ぶっちゃけ、私が体験者でこの言葉をかけられたら、「あぁ、伝わらないんだな…」と思うだろう。
「今の美徳=生きること」である。今の価値観しか知らない人は、カウラ事件は集団主義のメンタリティが起こした間違いだったと思う。この高校生も「カウラは間違いだった」という前提で話している。
しかし、生存者からすれば、「カウラは間違いだった」「生きてて良かった」なんてなかなか言えないのではないか。仲間の死を無駄だと言うようなもので、申し訳が立たない。
今の価値観しか知らない高校生。戦時中の価値観から、今の価値観への変遷を経験した生存者。この視座の違いは到底埋められないように感じた。
高校の先生が「自分がその場にいたら、反対できるか?」という問いを立てていたが、この問い自体そこまで意味を持たないんじゃないかと思った。問いの行き着く先は、「私も反対できない」で終わる気がする。どういう条件下なら、同調圧力を緩和できるかを考える方が建設的であるように感じた。

10年かけて作られた本作は、カウラ事件の今を知らせる素晴らしい作品だった。是非ご覧くださいませー。
桃龍
-
イギリス軍捕虜を扱った『クワイ河に虹をかけた男』と同じ監督による、同じ時代に起きたカウラ事件のドキュメンタリ。
カウラはオーストラリアにあった日本軍捕虜の収容所で、史上最多の収容者1,104名のうち半数ほどが脱走した事件。235人が亡くなった。

配信も円盤もないので、リリースしてほしい。
仕方なく同じ事件が題材のドラマ『あの日、僕らの命はトイレットペーパーよりも軽かった』を見た。
脱走ではなく暴動だった。しかも理由は待遇が悪かったためではなく…。
タイトルから想像していたのは、悲壮な進軍ラッパに追い立てられ、「虜囚の辱め」より「戦死」を選択せざるを得ず、無謀な集団脱走を企てた捕虜たちの怨嗟の記録。

でも実は、明るく前向きな捉え方を次世代に繋ごうという、事件生存者たちの想いを伝える力強いメッセージを持つ映画でした。

だからこそ、このタイトルはちょっとなあ、という思い。

当事者(正にご存命中に肉声を聞くギリギリのタイミングでの撮影!)へのインタビューはもちろん映画の大きな柱なのだけれど、そこに岡山を拠点の一つにする瀬戸内海放送制作ならでは、の数本の柱が加わっています。

邑久光明園、山陽女子高校、坂手洋二さんの燐光群による芝居『カウラの班長会議』という三つが総合して、「岡山映画」って言っても良いくらい。『繋がる70年、カウラと岡山』というタイトル、なんかいかがでしょう?

光明園で暮らすかつてカウラで捕虜だった方はカウラで発症し、収容棟から隔離され一人テント暮らし! を強いられ、帰国船でも看板のロープ小屋(一畳くらいだと)で雨ざらしの身だったそうです。光明園で結婚されたとのことですが、もちろん「手術」の条件付き。そんな話をとにかく物静かに淡々と語る。

授業で継続して光明園やカウラを学んできた高校生(と卒業生)たちは、教員と一緒にカウラを訪ねるけれど、そこでも清々しいくらい自然体の語りを披露してくれる。

そして「同調圧力」による脱走=犬死(1,000人超の捕虜のうち230人以上が亡くなってる)に、ありきたりな「犯人=体制」批判を向けるのではなく、「大人」の結末を提示して、より実りある成果を掲げる坂手演劇。

複数の柱の提示の仕方、まとめ方に若干の不満をお持ちになる向きもありましょうが、肯定感がとても良いメッセージを持つドキュメンタリー映画だと思います。

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  • 東映
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