映画でなく、オペラ。


家から行ける劇場で、ウィーン国立歌劇場のオペラが観れる！
映画館の音響で聴くオペラはものすごい迫力😳
生で見ると座席の都合に左右されてしまうけれど、シアターなら演者さんの表情や手元、小道具もよく見えるし字幕つきだからわかりやすい！

オペラ初心者の人だったら、生で見るよりもこっちの方がむしろ楽しめるかもしれない…こういう楽しみ方もいい。
もっとあちこちの劇場でやるようになったらいいな😌


アンナ・ネトレプコは圧巻だった…
他の演者さんやオケを完全に凌駕してた。


ストーリーは嫉妬、自殺、苦悩、殺人…と昼ドラもびっくりなドロッドロの人間ドラマ。
主要人物は大体死んじゃうオペラあるある🤣

プッチーニの大傑作であり見せ場の多いオペラで、人気の物語。喜劇よりも悲劇のほうが好みなら外せない演目かと思います。
第3幕が最大の盛り上がり。

世界最高峰のソプラノオペラ歌手と形容されるアンナ・ネトレプコは凄いです。

ただ、コロナ禍のためか、無観客での収録のようで拍手がないのも物悲しく、オペラ本来の良さが出切らなかったかと思います(2020年12月に上演)。

率直な感想を書くと、2019-2020シーズン(コロナ発生直前に)開幕公演だったスカラ座のリッカルド・シャイー指揮&歌姫ネトレプコの『トスカ』を既に観ていたので、スカラ座版のほうが格段に好きでしたし、ネトレプコもこの時のほうが上手く感じるのですが、
それも当然といえば当然で、公演中止が相次ぎ、一年間も思うようにトレーニングも出来なかったでしょうし、マスクをしてできる弦楽器•打楽器とは違いオペラの再開はいつになるか分からない中で、不安で過ごしたことは想像に難くなく。通常の『トスカ』登場人物よりも少ないキャストであることからも、小規模ながらも上演したのだと考えられる舞台により、勇気づけられた人も多いでしょうし、これだけの技量を維持しているネトレプコのプロ度もやはり凄いと思います。

今回は舞台セットも地味で、演出家によって全く違うものなので、好みかそうでないかは出てきてしまいます。

それでも、コロナ禍においての意味と、いつでも観れる配信に感謝を込めて☆を少々プラス。

ジャン・ルノワール監督が撮るはずだった『トスカ』(助手のコッホとルキノ・ヴィスコンティが協力して完成させた映画版)も、観れる日がきて欲しいです。

• #music_plu

もう音楽は文句なし。20世紀幕開けの派手な曲調。歌もキャッチーだし、愛する人のために歌う男女それぞれの歌は切なく愛おしい。
でもこの最後はないよねえと思うのは浅はかなんだろうか。
終わり方に決まりはないけど、オチがないに等しく、日本人の美意識？には反する気も。
まだまだなんだろうか。
映画を見ながら二人の絶唱を聴いてふと東北大震災で辛い経験を重ねた人々たちを重ね合わせてしまった。
救いが欲しいと思うのはまだまだなんだろうか。