第一次世界大戦終盤、連合国軍勝利の要因となったパッシェンデールの戦いのメシヌ高原坑道戦を描いた史実ベースの戦争アクション映画。
坑道戦を扱った映画は、なかなかない為すごく興味深い作品で、地下トンネルの閉鎖的な空間での緊張感、緊迫感が画面を通して伝わってきた。
ただどうしても、史実ベースかつ、地下に何十キロものトンネルを掘って爆破する、やや地味な坑道戦が舞台だから、通常の戦争映画に比べて絵面が変わりにくく少し盛り上がりにかけた気がした。

彩プロやるじゃん♪

最近戦争映画では良作の多い彩プロから、またまたイイ作品が届きましたよ～

『デンジャー・クロース』辺りから調子がイイ！
ホラーも頑張って欲しいぞ(笑)

今回はイギリスvsドイツの実話( ･ω･)ﾉ



1915年イギリス。
兵士になっていない男は国賊だ、とまで言われていた時代。

トンネル会社の会計士ウィリアム・ホーキンは、国の役に立ちたいと兵士になろうとするが、病の為、断られてしまう。

数年後、イギリス劣勢に。
ドイツの退避壕が深くて砲弾が当たらない為だった。

そこで国はトンネル会社に仕事を依頼。
ドイツ拠点まで粘土質土壌を掘り、爆弾を仕掛けるという作戦を立てる。

そして、専門技術も要ることから、兵士ではない一般人のウィリアム他4人が現地で作業をすることになるのだが……



地下に潜る意気地無しと言われながら、ドイツ兵も掘り進む横で怯えながら、ひたすら掘って掘って掘り進む。

ウィリアムがちょっと自己中で暴走しがちなのは気になるけれど、それは国の為、妻や子供の為に何か残したいという焦りもあったのだろうな。

他4人もそれぞれ個性的で一所懸命。

ある時はドイツ兵が穴に入り込み、一般人でしかない彼等も戦うはめに。

そして見つからないよう、さらに深く掘らねばならず、そうすると地質が変わったりガスが出たりして……

戦争は地下でも起きていた。
また一つ壮絶な史実を知ることが出来ました。

WOWOW録画鑑賞
“ご主人ほど頑固で強情な人は初めてでした…
あれほど尊敬した人も…＂
〜ヘルファイア・ジャック大佐

第一次世界大戦中、優勢なドイツ軍に反撃すべく、英国の鉱山労働者たちはヨーロッパの最前線の地下でトンネルを掘る任務に徴用され……。
史実に基づく、知られざる極秘作戦を描く迫真のB級戦争ドラマ。

フィルマの評価はイマイチですが、もっと評価されても良い作品でした‼️

原題 『The War Below』

2021年英作品
監督・脚本 J・P・ワッツ
脚本 トーマス・ウッズ
音楽 アン・クローネン
撮影 ニック・クック
出演 サム・ヘイゼルダイン トム・グッドマン＝ヒル クリス・ヒッチェン エリオット・ジェームズ・ラングリッジ

翻訳者 渡邉一治

（WOWOW番組内容より）
1915年、英軍のジャック大佐（グッドマン＝ヒル）は敵であるドイツ軍が地下に掘った待避壕を活用していることに着目。自軍が反撃するためには敵陣に届く地下トンネルが必要と考え、ある民間会社からウィリアム（ヘイゼルダイン）ら鉱山労働者たちを徴用し、ヨーロッパの最前線に送り込む。
自軍の塹壕の環境が劣悪な上、軍人たちから差別され続けるウィリアムたちだが、戦争を終わらせるために誠実にトンネルを掘り続ける。しかし戦況はなかなか好転することがなく……。

「1917　命をかけた伝令」など多くの戦争映画でも描かれた通り、塹壕が重要な役割を果たした戦争が第1次世界大戦だった。
そこで難敵ドイツ軍を打倒すべく、最前線の塹壕からトンネルを掘る任務に就いた、英国の民間の鉱山労働者たち。その過酷な運命を描いた戦争ドラマの佳作。

軍人などに見下されながらも奮闘する鉱山労働者たちの姿が感動を誘うとともに、当時の英軍に対する批判精神もあり、骨太のストーリーに仕上がっている。J・P・ワッツ監督にとっては長編デビュー作。WOWOWの放送が日本初公開。（WOWOWオンラインより）

・大戦開始2年目。ドイツ軍優勢で膠着した西部戦線。
犠牲者4万人、砲弾150万発を費やすも敵軍陣地を奪えない。
独軍は地下10mに待避壕を作り、それほど深くまで届く砲弾は存在しない。

勝利の切り札としてジャック大佐の考案した作戦は、5人のトンネル掘削スペシャリストたちが敵独軍陣地の真下までトンネルを掘り爆破するというトンデモ作戦。そしてこの作戦が史実だということもビックリ‼️

ベルギー・メシヌで行われた極秘作戦で敵軍1万人が一度に爆死した人類史に残る最大の爆破作戦。

地上での戦争に比べて地味なトンネル掘削作業を行うスペシャリストの作業員たちの人間ドラマの部分も描かれ単なるスペクタクル・アクションでは無いドラマとしてよく出来ている。

印象のシーン
・上官への反抗的態度により一晩ロープで縛り上がられる刑罰を受けるウィリアムたち。

明け方、様子を見にくる軍曹。
"軍はどんな時も反抗的態度を許さない
だが俺は信念のある男を尊敬する…
人を見殺しにしない男を“

ロープを緩めタバコに火を点けてやる軍曹に、プロの仕事を兵士たちに認められたシーン。


“地下の死闘”という地味な題材ながらクライマックスの大攻勢と同時に始まる爆破カウントダウンはスリリング‼️

B級作品ながら、史実を元に人間ドラマを描いた良質な作品でした‼️






忘備録
【キャスト】
ウィリアム・ホーキンス
……サム・ヘイゼルダイン

ヘルファイア・ジャック
……トム・グッドマン＝ヒル

ハロルド・ストックフォード
……クリス・ヒッチェン

ジョージ・マクドナルド
……エリオット・ジェームズ・ラングリッジ

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