クレセントさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

クレセント

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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(2011年製作の映画)

3.9

英国領のフォークランド諸島がアルゼンチン政府の占領下におかれた。その海兵隊は首都を占拠した。事態は急を告げている。フォークランドを絶対守らなければならない。時の首相M.サッチャーの信念は固かった。米国>>続きを読む

仮面の男(1998年製作の映画)

3.8

大柄な男ポルトスが部屋に入ってきた。助けてくれアラミス。年とともに精力が衰えていくんだ。今、祈祷中だ。構わないでくれ。だから言っただろう。出ていった女たちの胸に目もくれないなんて。目が悪いのか。ポルト>>続きを読む

裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

4.3

ロシアから解放された部下がしゃべりだした。ブタペストで撃たれた後どこかの病院に運ばれました。星の位置で東だとわかってました。それから拷問が続きました。数週間か数か月かはわかりません。それまで聞いていた>>続きを読む

過去を逃れて(1947年製作の映画)

4.1

彼女に会った? ああ。 昔のように? ただ会っただけだ。また会うの?
ああ、今夜もう一度だけ。彼女を見て!そして貴方の心に聞いて!愛のかけらが残っていないか確かめて!そして彼女とは終わりだとわかったら
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チップス先生さようなら(1939年製作の映画)

4.2

生徒諸君! ウィンライト君の言葉は実に大げさである。私を誉めすぎておった。だが大げさは彼の家系だから仕方がない。(笑) 一度彼の父親を罰したことがある。ラテン語の成績で1点をつけたのに彼は大げさに7点>>続きを読む

ベロニカとの記憶(2017年製作の映画)

4.2

人は人生を語るとき、過去を装飾し都合よく編集する。長生きすれば異を唱える証人も減る。それは事実というより物語だ。自分を納得させるために書き換えた物語である。私はノスタルジーという病に取りつかれていたの>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.0

Wポスト紙の編集主幹は言った。ケネディとジョンソン大統領の双方に付き合った夫婦で新聞社のオーナーは貴女とフィルだけです。常に政治家とマスコミは信頼で結ばれ、晩さん会には互いにジョークを言い合っていたの>>続きを読む

マディソン郡の橋(1995年製作の映画)

4.0

彼女は苛立つように彼に言った。教えて。世界中の何人かにまた会うの?それともそのまま忘れる?何人かには手紙を書くとか?どうやっているわけ?どういう手順があるのか教えて。手順なんかあるものか。じゃあ何なの>>続きを読む

ザ・シークレットマン(2017年製作の映画)

3.9

相変わらず邦題の安易で、陳腐なのには頭が下がる思いだ。せめて「ニクソンを撃った男」ぐらいにして欲しかった(笑)。ところでこの映画を見て益々謎が深まったのである。それはW.ポスト紙のウッドワード記者はデ>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.8

今日我々がここに集まったのは4人の方々を称賛するためである。こう言って、フランスのオランド大統領は祝辞を述べ始めた。映画のこの部分は実写でしょう。4人は勇気をもって困難な状況で何をすべきかという手本を>>続きを読む

さざなみ(2015年製作の映画)

4.0

彼女は愛犬と朝の散歩を楽しんだ。いつもの朝のように。つい鼻唄がでた。そして口ずさむ。プラターズの’煙が目に染みる’。結婚した時の思い出の曲。そう、今度の土曜日に夫と踊る懐かしい曲。二人の結婚45周年を>>続きを読む

情婦(1957年製作の映画)

4.3

”気に入らない” 老弁護士が呟いた。何かがおかしいと勘が知らせていた。やがて”その”女が近づいてきた。私たちが彼を救ったのよ。言ったでしょ。陪審員は妻を信じないって。だから考えたの。何をだ? 彼は有罪>>続きを読む

三十九夜(1935年製作の映画)

4.5

どんでん返しの王様、ヒッチコック。この作品は数ある彼の作品の中でも秀逸である。その後の彼の作品のプロットが随所に散りばめられているからである。そして何よりも彼の映画を見るときは用心しないといけない。身>>続きを読む

海外特派員(1940年製作の映画)

4.6

1940年に米国で製作されたこの映画はある意味ヒッチコック映画の最高傑作である。それは時の政府が彼に託したプロパガンダ映画として、敵国ドイツの宣伝相もその出来栄えを認めたほどであった。そのプロットは最>>続きを読む

旅愁(1950年製作の映画)

3.6

あなたに恋をしたの。でも間違いだったわ。あなたには奥様がいるのに。妻とは別れるつもりだった。でも妻は離婚はできない。愛が冷めても簡単にはいかない。何より息子がいると言うんだ。奥様はあなたを愛しているわ>>続きを読む

第三の男(1949年製作の映画)

4.8

二人の男は観覧車に乗り込んだ。男は待ち構えたようにしゃべり始めた。今の生活を捨てろ?自分を犠牲にして女を助けろ?お前の言う英雄なんて俺達には別世界だ。まずはわが身だ。お前は警察か?下を見ろ。あの点のよ>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.0

個人的にはウッディ・アレンがヘミングウェイに語らせるこのクダリが好きだ。

あなた、ヘミングウェイ? そう、俺の本読んだ? 大好きですよ。全部ね。そういい本だ。戦争そのものだ。泥まみれの死は高潔じゃな
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愛と喝采の日々(1977年製作の映画)

3.8

ディーディーがエマに言った。エマ、エミリアに読んだ本覚えている?2人の王女の話。一人は口を開くと宝石が出てくるの。もう一人からはイモリやヒキガエルがでてくるわ。それを聞いてエマが答えた。もうそのうちの>>続きを読む

望郷(1937年製作の映画)

3.6

どうも君に惚れ込んだらしい。パリを感じるんだ。君といると風景が違って見える。夢を見ている心地がして。遠くから音が聞こえてくるんだ。メトロだ。パリのメトロさ。君は宝石や絹で誘惑するが、感じるのはメトロの>>続きを読む

影の軍隊(1969年製作の映画)

4.2

さっきの話は本当ですか。私の推測だ。だが多分正しい。あるいは娘に会いたくて死ぬのが嫌になったか。どっちかだろう。難しい決断だった。・・・あなたが処刑に立ち会うとは。聖人は卒業ですか。自分たちを救ってく>>続きを読む

何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)

3.9

♫パパに手紙を書いたの パパの住所はお空の天国 パパがいなくてみんな寂しいわ そばにいて私たちを愛して 切手の代わりに封筒にキスをした 郵便屋さんも褒めてくれたわ パパに書いた手紙 そこにはパパへの愛>>続きを読む

悪の花園(1954年製作の映画)

3.8

外は焼けつくようなメキシコ。酒場には魅惑的な踊り子がいた。アントニオ、弾いて。♬わたしは死にそうなの。ただ訳もなく♬ 客のひとりが言った。美女の歌は全世界どこでも通じる。もう一人の男が聞いた。美女でな>>続きを読む

フォエバー・フレンズ(1988年製作の映画)

4.1

私の陰にいて寒かったでしょう。
その顔に太陽は当たらなかった。
私が輝けはそれで満ち足りたあなた。
歩くときはいつも私の後ろ。
栄光を手にしたのは私だけ。
貴女は支え役に徹してた。
いつまでも無名を貫
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テレフォン(1977年製作の映画)

3.4

最後に女が言った。さあ、どこへ行くの? 男は何も言わずに看板を指さした。「幸せモーテル。あと16キロ」それを見た女は笑ってこう言った。さあ、ボルゾフ、’寝る’前にかなたまで行け!言われた男は言いかえし>>続きを読む

テス(1979年製作の映画)

3.8

お前の質問への答えだけど強く言っておく。過去については決して話さないこと。一言もダメだよ。とりわけ彼にはね。母親からの返事には強い教えが書かれてあった。しかしテスは告白してしまった。深く愛するゆえに。>>続きを読む

山猫(1963年製作の映画)

4.5

神父は恐る恐るこう切り出した。公爵閣下、告解されるべきです。必要ない。公爵(B.ランカスター)は即座に切り返した。神は全てをご存じのはずだ。私は精が余り過ぎているのだ。夜の営みの前に十字を切る色気のな>>続きを読む

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

4.1

女(J.モロー)は焦った。彼(M.ロネ)が指名手配されたことを新聞で知った。私が助けるわ。少年と少女の住まいを聞き出した。少女は睡眠薬で寝ていた。馬鹿ね。これじゃあ死ねないわ。子供ね。そこへ少年が現れ>>続きを読む

ドクトル・ジバゴ(1965年製作の映画)

4.2

豪商はこう言って巧妙に若く美しい娘を篭絡させた。その娘が結婚する青年を紹介した時だ。彼は青年に聞いた。失礼だが、そんな安い給料でやっていけるのかな? 十分です。 正直言って君はまだ若すぎる。人格は年と>>続きを読む

OK牧場の決斗(1957年製作の映画)

3.8

この二人、もともとワケありの仲だった。
ワイアット、恩に着るぜ。このバクチ打ちを逃がすとはな。リンチは好きじゃない。早く逃げろ、ドク。この借りは返すぜ。感謝するならこの街に近づくな。

で、結局また舞
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木と市長と文化会館/または七つの偶然(1992年製作の映画)

3.9

貴方のお話は逆説的な気がします。極めて理想主義な左寄りの意見を語りつつ、その一方で現実主義の必要性を論じています。伝統や地元での人間関係を大切にするのに、まるで右派を毛嫌いする若者のようです。つまり、>>続きを読む

アメリカン・プレジデント(1995年製作の映画)

4.0

窮地に追い込まれた大統領(M.ダグラス)は、妥協したことを後悔した。本心を国民に伝えるべきだと考えた。そして記者会見で語り始めた。

この国の大統領には資質が必要なのです。アメリカは厳しい国です。人は
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マッキントッシュの男(1972年製作の映画)

4.1

女は男を好きになりかけていた。だがこみ上げてくる怒りを抑えることができなかった。最後に暗闇だけが残った。エンドロールが音もなく流れる。うーん。見事な終焉だと思った。荒涼たるアイルランドの厳しい風景がこ>>続きを読む

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

4.0

「君はその美貌が自分のマイナスだと思ってるようだが。」
「脳ミソのある女は皆そう思うわ。」
「そういう女は男っぽい服装を選び、女性に対しては攻撃的。物腰もとげとげしい。皮肉にも男性の上司は彼女の心の不
>>続きを読む

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)

3.9


マフィアの子分が顔を近づけてじっと見る。求婚すんのか? 求婚? しないなら見つめるな!いいなあこういう台詞。またこういうのがある。列車のなかで食事して2ドルチップを置く。たった2ドル? 普通だろ? 
>>続きを読む

フェア・ゲーム(2010年製作の映画)

4.3

彼は学生たちの前で言った。君たちは私の妻の名前を知っているが、大統領が何を発言したかを知らない。いつのまにか問題がすり替わってしまった。誰もが真実に気付かない。政府による犯罪は国民に対する罪である。君>>続きを読む

ジャッカルの日(1973年製作の映画)

4.1

WIKIによればフォーサイスの原作本は、世界中の暗殺者たちの愛読書となっていたようなことが書かれていた。暗殺者の目から目的を遂行するためのヒントが隠されていたのかもしれない。また一方、阻止をする警察の>>続きを読む