ボヘミアン・ラプソディで「第2のキラー・クイーンを作れ」と迫るレコード会社を説得すべく、フレディがオペラのレコードをかけるあのシーン。「恋は野の鳥」とロックが融合する興奮も冷めぬままこの予告編を見てし>>続きを読む
売り文句にてあの名作「ぼくのエリ 200歳の少女」が引き合いに出されるとあって、これは是非とも観たい!と楽しみにしていた作品。
物語そのものは完全なるファンタジー、にもかかわらず折にふれリアリティに>>続きを読む
本作の主役、いや主演と呼ぶべきかもしれないチリー・ゴンザレスをこれまでほとんど聴いたことがなく、ジャーヴィス・コッカーやビョークとのコラボレーションでかろうじて名前を覚えている程度だったのですが、それ>>続きを読む
紛うことなきクソ映画オブザイヤー、ここに決定。東北生まれブリットポップ育ちの身には清々しいほどクソすぎてもはや「突っ込んだら負け」の様相を呈していますが、更なる突っ込みどころを探すためだけにむしろもう>>続きを読む
20世紀フォックスのいつものあのジングルがブライアン・メイのギターで奏でられると、そこから先はライブ・エイド当日の朝を迎えたフレディの背中越しの景色。Somebody To Loveが厳かに鳴り響く中>>続きを読む
きっかり65年前に公開された東京物語を東京で。不朽の名作として名高い本作を特別な日に見ることができた上、実際にご出演されている香川さんのトークショーに居合わせられるなんて…!たいへん畏れ多いです。なん>>続きを読む
三宅唱監督による舞台挨拶付上映。夏の終わりのこの時期にふさわしい、としか言いようがない映画でした。こんなふうにじっくり余韻を噛みしめる機会を与えていただけるなんて、これは一体どんな種類の幸福なのでしょ>>続きを読む
そもそも元祖・くまのプーさんシリーズをよく知らないうえ本作についても予備知識ゼロ、というか単にユアン・マクレガーが好きというただそれだけの理由で劇場に足を運びました。
アニメーションを知らずとも世界>>続きを読む
観ていてぞくぞくさせられる、片時も目が離せない映画でした。とても魅き込まれた。
物語が纏う雰囲気は冒頭からどこか危なっかしくふわふわしていて、展開のひとつひとつが現実味を欠いているものの、その唐突さ>>続きを読む
ここ仙台では8月10日が公開初日。何という上映回数の多さ、そしてこの混雑っぷり。金曜夜とはいえ、レイトショーがほぼ満席です。すごい。チネでこんなの久しぶり。いつ以来だろ?多分あれだ、この世界の片隅に以>>続きを読む
言わずと知れたスパイ映画シリーズにして終始トム・クルーズがひたすらすごくてヤバくてかっこいい、端から端までトム無双映画であるという事実は重々承知してるんですが、すまんトム。わたしは終始、トムそっちのけ>>続きを読む
もうね、あれだ、オープニングからしていきなり完璧。あまりに近く寄りすぎて輪郭を失った淡いピンクのバラの花びら、みずみずしいきみどりの茎と葉、クレジットタイトルの文字列を自在に飛び交い気ままにさえずる小>>続きを読む
写真家・鋤田正義さんのドキュメンタリー。わたしにとってはマーク・ボランでもボウイでもなく「小説ワンダフルライフのあの表紙を撮ったひと」という意味で人格形成に少なからず影響を及ぼしているわけで、長らく公>>続きを読む
光の中で静かに微笑む天使のようなメインビジュアルに目を奪われ、一切の予備知識を得ぬまま鑑賞しました。これは、とてもよいSF(すこし ふしぎ)…!
あちこち端折ってざっくりあらすじをまとめるとすれば、>>続きを読む
20センチュリー・ウーマンで主人公のお姉さん的ポジションにあたるクールビューティを好演したグレタ・ガーウィグ初監督作とあって、ずいぶん前から公開を心待ちにしてました。すごくよかった…。
ストーリーは>>続きを読む
ストーリー展開云々以前にまず素晴らしいのが、圧倒的な画と音のさわやかさ。ブラジル・サンパウロの夏の柔らかな陽射しはあらゆる世界をまぶしく照らし、鳥のさえずりや水音、木々のざわめきに満ちた日常は盲目の主>>続きを読む
(500)日のサマー、近年ではギフテッドと印象に残る作品を世に送り出しているマーク・ウェブ監督最新作。長らく楽しみにしておりました。
あちこちもろもろ親切というか、序盤から至るところにヒントが散りば>>続きを読む
それにしても、何という映像の美しさ。鮮烈な北イタリアの夏の陽射し、1983年という時代背景を的確に捉えた粗めの画質、黄色と金色のちょうど中間くらいに見える印象的なフォント色。冒頭5分で既にため息の連続>>続きを読む
オリジナルの製作は1970年、実に半世紀近くのインターバルを挟んでのデジタルリマスター。早春の名に違わぬ残雪や曇天が重たく陰鬱に映し出される一方で、透き通るように白い肌や青い目や黄色いコートは目に痛い>>続きを読む
元をたどれば「パンドラの匣(09)」、変化球なら「庭にお願い(11)」で冨永昌敬×菊地成孔のタッグにすっかり魅せられてしまった身として、前々から楽しみで仕方なかった作品。冒頭から不穏なピアノが昭和の湿>>続きを読む
シェイプ・オブ・ウォーターでサリー・ホーキンスの眼力にすっかり参ってしまい、タイミングよくほぼ同時期公開となったこれまた主演作を観に長町まで馳せ参じました。こちらは2016年作。
サリーに関してはど>>続きを読む
脚本・監督は「海辺の生と死」の越川道夫、シーン毎のたっぷりとした間はここでも現在。陽光あふれる奄美ではなく、涼しい風が吹き抜ける小名浜でもない、やや内陸寄りに位置するいわきのど真ん中・平(たいら)。ぎ>>続きを読む
60年代アメリカを舞台に、柔らかく沈んだ色味と優美な音楽が全編を彩る大人のファンタジー。バスタブのさざ波、卵を茹でる熱湯、車窓を伝う雨粒。タイトルが示唆する通り、自在にかたちを変える水は種別を超えたコ>>続きを読む
昨秋、同監督のメガホンによるイギー・ポップのドキュメント映画「ギミー・デンジャー」とほぼ時を同じくして上映されており、タイミングが合わず見逃してしまってました。今回はキネマ旬報ベスト・テン第1位+α特>>続きを読む
いやー、よかった。とてもよかった。ざっくり言えば実在した人物の栄光と挫折と再生を描いたお話ということになるのだけど、105分間一秒たりとも無駄なシーンを存在させないストーリー展開がお見事でした。
ま>>続きを読む
エル・ファニング目当てかつ病み上がりにつき注意力散漫で細かい伏線を見落としてたのかもしれませんが、それらを踏まえてもストーリー運びがあちこち分かりづらかったように思います。エルさま目当てで買ったパンフ>>続きを読む
3時間弱の長丁場、ひたすら濃密でありながら同時にポップでもありました。ほとばしる情熱と色彩、これが御年80歳の作品なのか…。描かれる世界と時代背景こそ違えど、若き日の自分を省みる視線にはホドロフスキー>>続きを読む
オープニング、揺れるブランコに見え隠れする字幕という演出からして絶妙でした。これからお送りするのは既にブランコ遊びを卒業した子どもたちの、大人と呼ぶにはまだ早い瞬間を切り取った映画ですよ。という宣言が>>続きを読む
なんて言ったらいいんだろう。とりあえず、何もかもが圧倒的に過剰で濃密で明快でした。凄かった。なんかもういろいろと凄かった。
何が凄いってまず、これって別の作品の続編なんですね。それを前作のあらすじと>>続きを読む
長年連絡を断っていた血の繋がらない母娘もの、テンポよく含蓄のあるやりとりがじんわり沁みる大人の映画でした。
安定した職に就き、医学生の息子を女手ひとつで育て、エレベーターが壊れたままの集合住宅で堅実>>続きを読む
20センチュリー・ウーマンでの小悪魔ぶりが最高にハマっていたエル・ファニング主演、77年のパンクシーン@ ロンドンが舞台と聞いて、早く見たくてうずうずしておりました。日本での公開は12/1、年こそ跨い>>続きを読む
別の映画で見た予告編、つまりフーとプライマルスクリームに惹かれて鑑賞。
前作の予習どころか公式サイトすら見ず一切の予備知識を断ったままこの日を迎えたにもかかわらず、全編手に汗握ってゲラゲラ笑ってちょ>>続きを読む
予告編で見た、洪水のようなめくるめく色彩に気圧されてホドロフスキー初鑑賞。故郷トコピージャから首都サンティアゴへ移り住んだ一家から出奔したホドロフスキーが、友情と恋愛といくつかの別れを経てパリへと旅立>>続きを読む
遡ること8年前、甥が読んでた単行本を軽い気持ちでめくってみたのが運の尽き。表情豊かで躍動感あふれる絵柄、箸休め的に挿入されるギャグのちょうどよさ、ダークファンタジーと称される壮大かつ緻密なストーリー。>>続きを読む
「(500)日のサマー」の監督がスパイダーマンシリーズの製作を経て帰ってくる、ということでずいぶん前から楽しみにしてました。よかった。すごくよかった。今のところ2017年暫定ベストであります。
亡き>>続きを読む
自然がどーん、動物どどーん、派手とか何かいうよりもはや当たり前のようにそこにありすぎて次第に感覚が麻痺してくる大量の銃撃、素直に笑っていいのかどうか一瞬身構えた結果やっぱり笑ってしまうブラックジョーク>>続きを読む