2017年のヒット作「幸せなひとりぼっち」に続くフレドリック・バックマン原作の映画化、というわけで邦題からして二匹目のドジョウを狙いたい配給会社の思惑をビンビンに感じるんですけども、あちらが妻に先立た>>続きを読む
撮影は2017年に行われていたものの例の件によりアメリカ本国ではお蔵入り、ここ日本においてもコロナ禍で公開が大幅に遅れるとあって踏んだり蹴ったりの本作ですが、そんな禍々しさとはほぼ無縁。小気味よいピア>>続きを読む
当初の予定では3月27日公開、実に2か月半ものおあずけを食らってようやくこの日を迎えることができたわけなんですけど、率直な感想は「待った甲斐があった…!」これに尽きます。エンドがロールしない最後の最後>>続きを読む
政治家のドキュメンタリーというよりは単にクストリッツァの新作として公開を心待ちにしていて、どんなものかとわくわくしながら劇場に向かったわけなんですけど、いざ蓋を開けてみたらびっくりするほどいつものクス>>続きを読む
我々にはRARもクラッシュもいないと嘆くのではなく、いつも心に当事者意識という名の灯りを燃やし続けておきたいと思ったのでした。
観賞後の余韻が落ち着いた今になってなお、言いたいことはこれで全部かもし>>続きを読む
コロナ禍のしわ寄せで公開延期どころか劇場そのものが休業を余儀なくされていたこの春、映画を観るのは実に2か月ぶりであります。冒頭で引用されるヘンリー・デイヴィッド・ソローの言葉は「愛よりも金よりも名声よ>>続きを読む
クサクサするんで何かこう、景気の良さそうな映画でも観てスカッとしたいよな!ってことで本日はこちら。安定の長尺164分、看板に偽りなしの楽しいマサラムービーでありました。バジュランギおじさんとほぼ同じ善>>続きを読む
60年代ファッション×タイムリープもの、というわけでストーリーは単純明快。スウィンギン・ロンドンと2017年のテクノロジーが交錯する絵面はどこまでも色鮮やかで、温故知新の象徴たるアオザイを纏う女性たち>>続きを読む
ドラマ版未見どころか原作すら読んだことがない、にもかかわらずじわじわ笑いがこみ上げてきて上映時間があっという間でした。このままずっと観続けていたかった。
全体的に光量の多い、ふわりと白っぽい清潔感に>>続きを読む
もうね、めちゃくちゃ元気出るやつ。いろんな場面で拳を突き上げ快哉を叫びたくなる娯楽作でした。
MIT卒の凄腕エンジニアにして自社の悪だくみを内部告発したばっかりに命を狙われる羽目になるナオミ・スコッ>>続きを読む
少し前に予告編をみた時点で「これはもう間違いない、絶対わたしの好きなやつ」と確信し公開を心待ちにしておりました。大正解。とてもよかった。
物語の舞台が1951年の巨済捕虜収容所、つまり朝鮮戦争という>>続きを読む
なんて言ったらいいんだろう、画も音も演出も何もかも独特で、初めて観る作風のアニメ映画でした。
まずは画。実際の写真にセルを重ねてそのまま絵筆で彩色したかのように写実的かつ叙情的な背景を背負った人物た>>続きを読む
2017年公開の前作があまりにも緊張感を欠く間延びした演出だったもんで「また同じ監督〜?大丈夫なのおおお?」と不安で仕方なかったんですけど、今回に関してはまったく問題なし。いわゆるアレです、勝てば官軍>>続きを読む
元々ミステリ映画をあまり観ないしこの手の小説もろくに読まないし、なら何でまた観てみようと思ったんだよって話ですけど、観たくないですか?探偵役に扮するボンド。わたし、ちょう観たい!ってなわけで楽しみに待>>続きを読む
何が良いかっつうとまず、説明過剰なところがなければ言い足りないこともなく、観客に結論を委ねるまでには至らないものの適度に余韻を残してくれる演出の妙が良かったです。すごく好み。こういうの大好き。
具体>>続きを読む
冒頭、タイプライターを打つ姿と共にエッシャー本人の言葉として語られる台詞が本作を象徴していると感じました。詳細うろ覚えですが「いつか私の作品が映画として語られることがあるなら、監督に適した人間は世界に>>続きを読む
とりあえずまあ、アレね。今泉力哉さあ、東北っつうか福島っつうか郡山の子らしいじゃん?したらばわたし、ものすごく遠い括りで言ったらギリ同郷じゃん?なもんで極力なんかしらこう、悪し様に言うようなことは避け>>続きを読む
例によって事前情報を極力シャットした上で臨んだのですが、冒頭からあれ?ナチスの話なのに英語?大戦中なのにビートルズ?と次々頭にはてなが浮かんでまいりました。現実の白黒映像とジョジョの弾ける笑顔が交錯し>>続きを読む
こ、これはエル・ファニング様の逆回転ムービー…?ワイト島の片田舎で地味なJKに扮し、がんばってがんばって何とかオーラを消そうとしているエル・ファニングが、オーディション番組を勝ち抜くにつれ次第に素のキ>>続きを読む
年末にみた予告編からして良さげな雰囲気がビシバシみなぎっていて、年明け1本めはこれしかあるまいと心に決めて楽しみに待っておりました。いやあ、良かった。すごく良かった。
暴力沙汰からヤケを起こして飲酒>>続きを読む
わたしなんてわたしなんて今回の最終章を観るにあたって取り急ぎまず「スターウォーズ おさらい」でぐぐったくらいの雑魚なわけで、指折り数えて公開を待ち焦がれていた皆々さまとは熱の入れようからして天と地ほど>>続きを読む
シリアスな題材を扱いながらもクスッと笑えるコメディとの触れ込みに期待して臨んだところ、想像以上に好みの作風でした。劇中劇で始まる導入部、些細なセリフ回しをめぐるテンポのよい会話劇。冒頭5分で「おお、こ>>続きを読む
スウェーデンの傑作ヴァンパイア映画「ぼくのエリ 200歳の少女」の原作者がこちらでも原作を提供、かつ共同脚本も手がけるとあって、これはなんとしても観に行かねば…!とこわごわ待っておりました。
という>>続きを読む
タイトルによれば総登場人物は107人、上映時間は88分。んんん?単純に言ってひとり1分にも満たないってこと?それってちょっと、いやかなり物足りないのでは…と少なからず不安に思うところもありましたが、結>>続きを読む
もうね、あれです。タイトルまんま。観終えた後の幸せな余韻が心地よいです。何がいいって演出が手堅い。安心の予定調和、あるべきところに全てが収まるこの充足感よ。
まずは冒頭、囚われの身の主人公が晴れて出>>続きを読む
UKロックの必修科目であるところの本作が40年ぶりに劇場公開されるとあって、これは正装にて臨まねばならぬとばかりフレッドペリー着用にて馳せ参じました。はー、どきどきしちゃう。
まずは冒頭、夕陽を背に>>続きを読む
一目惚れの恋を追う男の脳内で万華鏡のごとく姿を変えてゆくアンナ・カリーナ劇場、ひたすら眼福でありました。叔母たちのぶっ飛んだ出で立ち(ほぼ裸に銀テとビニールの宇宙服もどきとか)やパッと見脈絡のないモブ>>続きを読む
ことし1月にジョージア映画「葡萄畑に帰ろう」を観て、この映画自体はそこまで胸に響くとは言い難かったのだけど(こら)、いち民家の納屋みたいなところの地中深くに埋められた甕でワインが造られている!?という>>続きを読む
日本人監督がフランス人キャスト&スタッフ(一部アメリカ人)とともに全編フランスで製作した映画、一体どんな仕上がりなのだろうと思ってました。結果、想像以上にフランス的でありながら想像以上に日本的でもあっ>>続きを読む
そこかしこに散りばめられたダニー・ボイル節というか手クセというか、具体的には最初のフェスのラリってるっぽいカット割りとか唐突にスクリーンを横切る文字列だとか、そういうあれこれがいちいちお家芸っぽくビシ>>続きを読む
主要キャストは柄本佑と瀧内公美のふたりだけ、食べて寝て言葉と身体を交わす様がひたすら延々描かれる、ざっくり言えばただそれだけの映画でした。が、凡百のR18映画とは明確に異なる点が少なくともふたつあるよ>>続きを読む
わたし自身はピロウズをほぼ通過してなくて、とは言え嫌いとか苦手とかいうわけじゃなくフェスやなんかで遭遇したらよろこんで聴くんですけど、曲も音も声もあまりにスルスル耳になじむもんだからなかなか記憶に残ら>>続きを読む
とにかくめちゃくちゃ音が良く、ギターや歌声はもとより街の雑踏、水の流れ、鳥のさえずりまでクリアに響く奥行きの深さが心地よかったです。さらには音響のみならず目配りも素晴らしく、工房を舞う木材の細かな破片>>続きを読む
実話を基にしたフィクションとあって「※諸説あり」の断り書きを入れたくなる思い切った描写もちらほら、色鮮やかに爛れた2時間でした。「違う、そうじゃない」と激しい違和感に苛まれる場面があり「もうこれ以外は>>続きを読む
辛いのとも悲しいのとも違う、まして楽しいのでも感動するのでもない、ただただこの身を突き刺すがごとくひたすら痛くて苦しい映画でした。冒頭から2時間ずっと、歯を食いしばって嗚咽をこらえ続けていた。
マー>>続きを読む
エル・ファニングと殺し屋の逃避行がどうしてもどうしてもどうしても観たくて山形へ。
若く美しいワケあり女と組織を追われた中年男、それも余命わずか。何というかこう、どこかで見たような設定だらけで何となく>>続きを読む