fujisanさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

パリ13区(2021年製作の映画)

3.8

『美しいモノクロームのパリの風景』

冒頭5分、美しいパリのモノクロームの街並みを観ただけで魅了されてしまった作品。まるでモノクローム写真の名匠アンリ・カルティエ・ブレッソンが撮影した1950年代のパ
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雪山の絆(2023年製作の映画)

3.9

『生への渇望』

「ジュラシック・ワールド 炎の王国」を撮ったJ・A・バヨナ監督が母国スペインで撮影した2023年のNETFLIXオリジナル映画で、2024年1月4日から配信開始されている作品です。
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.6

『ただの1日ではなく、素晴らしい1日を』

今年は曜日の並びが良かったこともあって、明日が仕事始めという方もいらっしゃるかもしれません。ということで、長期休暇最終日は明るく元気が出そうな作品をレビュー
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

『アニメーター1000人による壮大な芸術品』

劇場で二度観つつ、レビューできていなかった映画です。

本作は、三話構成の二作目の位置づけで、一作目に登場した女性スパイダーマン・グウェンの物語としてス
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.1

『イラン🐷いらん』

普段ホラーは観ないのですが、軽いノリの映画のようだったので視聴。

確かにホラー要素はなく、時間も87分と短い上にテンポよく話が進むので、楽しめた作品ではありました。


■ ど
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.2

予想以上の衝撃作でした。

来年3月開催のアカデミー賞(国際長編映画賞)の韓国代表映画でイ・ビョンホンも出演ということで観てきましたが、いやー、想像以上に重いディストピア映画でした。


■ どんな映
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キューブリックに魅せられた男(2017年製作の映画)

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原題はFilmworker(フィルムワーカー = ”映画仕事人”)
これは、彼が書類などの職業欄に書いていた職業名だそうです。

映画「バリー・リンドン」に、ブリンドン子爵役(バリーの元妻の連れ子:貴
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バリー・リンドン(1975年製作の映画)

3.8

リドスコ版「ナポレオン」で描ききれなかった中世ヨーロッパの風景

スタンリー・キューブリックによる1975年制作の映画。

本当は「ナポレオン」を撮りたかったスタンリー・キューブリック。完璧主義の彼は
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.1

『消えものたちの美学』

お正月用にとっておいた映画をアマプラレンタルで視聴。

のっけから雑談で申し訳ないのですが、ガンダムが好きなんですよ。すごく。

でも、好きなガンダムって最初の三作(ガンダム
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アウトフィット(2022年製作の映画)

3.5

『今日は長い夜になりそうだな』

ベネディクト・カンバーバッチを起用し、繊細な暗号解読者を描いた「イミテーション・ゲーム」。本作はその脚本を担当したグレアム・ムーアの初監督作品で、正月早々にNETFL
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.6

(2023の振り返りも書いています)

『マンマ・ミーア!🌞』

年末年始に合わせてアマプラ無料配信がスタートした本作。劇場スルーで配信で観たのですが、いろんな意味でパーフェクトな映画でした。

親子
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ビリー・ジョエル:ライヴ・アット・ヤンキー・スタジアム(2022年製作の映画)

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(今日から不定期で2023の振り返りも書いています)

『最高のピアノマン』

自分にとっての”ピアノマン”は、エルトン・ジョンではなくビリー・ジョエル。

若い頃ずっと聴いていた時期があって、今でも
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アムステルダム(2022年製作の映画)

2.8

『大御所俳優の名演を堪能する映画』

評価が芳しくなかったので劇場視聴をスルーしていた映画でしたが、28日からアマプラ無料配信になってたので視聴しました。

主演がクリスチャン・ベイル、それにマーゴッ
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.4

『アメリカの歴史が学べる映画』

アメリカの歴史を精緻に描くケリー・ライカート監督の作品。質の高いインディペンデント映画を撮る方でファンも多い監督ですが、格調高い作品が多いこともあって、劇場公開される
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.7

スクールカースト版「パラサイト 半地下の家族」

女優であり監督脚本もこなすエメラルド・フェネルが「プロミシング・ヤング・ウーマン」の次に撮った映画。今年の映画ですが日本では劇場公開されず、アマプラ会
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ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.8

『山本直樹の世界観と城定秀夫監督のベストマッチ』

12月に観た映画の中ではかなり面白かったです。

ピンク映画出身の城定秀夫監督が森山塔のペンネームで成人向け漫画を描いていた山本直樹の漫画原作を映画
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戦場記者(2022年製作の映画)

3.7

『秩序もクソもないですよ』

国際ジャーナリスト界のアカデミー賞、ボーン・上田記念国際記者賞を受賞するなど、日本が世界に誇る戦場記者の須賀川拓。

つい先日もTVでイスラエルでの活動が報告されていまし
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REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.0

『年末年始向けの贅沢なパーティー映画』

ザック・スナイダー監督による、制作費1億ドルを超える、壮大なオリジナルストーリーのSF作品。

NETFLIXオリジナル映画で、12/22に配信開始された年末
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.6

『PERFECT 役所広司』

本作がアカデミー賞 国際長編映画賞の日本代表映画ということもあり、『新美の巨人たち』でのThe Tokyo Toiletの特集、雑誌『SWTCH』でのヴィム・ヴェンダー
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.8

『列車の窓から見る人生』

フィンランドの新鋭監督による2023年日本公開のフィンランド・ロシア合作映画で、2021年カンヌ映画祭のグランプリ受賞作。今年劇場で観たかった映画でしたが、ようやくU-NE
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カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

2.8

『史実ベースではない、いつもの爆発系ジェラルド・バトラー映画』

こちらもアマプラにて本日無料視聴の対象となった映画。今年の10月に公開され、まだ上映館もある段階での公開は良いのやら悪いのやら・・
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ほつれる(2023年製作の映画)

3.6

『思った以上にほつれてた』

今年9月に劇場公開されていた作品でしたが、アマプラで無料視聴できるようになっていました。

不倫関係のどん詰まり感を描いた映画で、その時点でかなり好き嫌いが分かれそうです
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ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

3.6

『あ、ユニバーサルのロゴがループしてる😎』

オススメされていつつ観ていなかった「ハッピー・デス・デイ」。風邪気味で頭が回らないので、気軽に観れそうな本作を試聴しました。

邦画でいうと「MONDAY
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市子(2023年製作の映画)

4.2

『市子』

少し前に観ていたのですが、なかなかレビューが書けない映画でした。このレビューも一旦書いた下書きを全部消して書き直したものです。

映画の内容を消化しきれずモヤモヤしていたのですが、パンフレ
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

3.7

『料理とは、最大の愛の行為である』

19世紀末、フランスが『ベル・エポック』と呼ばれる最も華やかで文化が花開いた時代、郊外のシャトー(田舎にある大きな屋敷)に住む美食家であり料理探求家の男と、彼のひ
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Doodlebug(1997年製作の映画)

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クリストファー・ノーランによる1997年制作のショートフィルム。

公式に公開された初監督作品で、3分間のモノクロショートフィルム。(これ以前に「Tarantella」と「Larceny」という短編が
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.1

『安定のジェイソン・ステイサム作品』

2023年劇場公開作が早くもアマプラ無料視聴。劇場で観ようか迷っていた作品でしたが、評価が良くなかったのでスルーしていた映画でした。

ガイ・リッチーは好きな監
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OSLO / オスロ(2021年製作の映画)

3.6

『今こそ求められる第二のオスロ合意』

1993年、のちに双方の当事者がノーベル平和賞を受賞することになった、イスラエルとパレスチナの歴史的合意である『オスロ合意』。本作はその歴史的締結までを描いた実
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監視者たち(2013年製作の映画)

3.7

私は新大阪駅の駅弁コーナーで頭を悩ませていた。

とりあえず第一候補は彩りも豊かな季節の幕の内弁当。最近食べ過ぎだし栄養も偏っているしな。ん~いや、待てよ?この御飯の上に牛肉のしぐれ煮が乗った牛肉弁当
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フォロウィング(1998年製作の映画)

3.7

『クリストファー・ノーラン長編処女作にして、既に完成されていた時制の魔術』

この度、ようやく「オッペンハイマー」の日本公開が決まったということで、クリストファー・ノーランの過去作を整理。まだ観ていな
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.1

『語り継がれる反戦の思い』

太平洋戦争末期、最後の出撃に向かう特攻隊員に向け、菊の紋章が入ったチョコレートが配られました。

「食べた瞬間にカーッときました」

明らかに普通のチョコレートではない、
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終わらない週末(2023年製作の映画)

3.5

『考察好きなら最高の映画』

12/8配信開始のNETFLIXオリジナル映画で、作家ルマーン・アラムの小説原作のディザスター系サスペンス・ホラー。

・エグゼクティブ プロデューサー:バラク・オバマ夫
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.5

感動の音楽と愛の物語が交差する、真実の物語。

12/20から配信開始されるNETFLIXオリジナル映画で、期間限定で劇場公開されている作品。オーケストラ指揮者の生涯を描いた作品ということで、シネ・リ
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アダミアニ 祈りの谷(2021年製作の映画)

3.7

世界の縮図、コーカサス地方のパンキシ渓谷に差す、一筋の光明

黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス地方。南はトルコ、北はロシアと国境を接するジョージア(旧国名:グルジア)にある、パンキシ渓谷。

北側を
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.9

2020年、西川美和監督によるヒューマンドラマ作品。

訳あって少し遠ざけていた映画でしたが、アマプラ無料視聴になったこのタイミングで視聴しました。


□ 映画について

実在の人物、田村明義さんを
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Room 8(原題)(2013年製作の映画)

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連投すいません。ショートフィルムで面白いものがあったので紹介させてください。

タイトルは「Room8」、2014年の英国アカデミー賞 ショートフィルム部門を受賞した7分間の作品で、Youtubeから
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