パイルD3さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

Filmarksは5点満点ですが、
これは10点中10点でしょ。

ようやく今年初の映画館鑑賞。
私は例によってチョロいので、ちょっとしたところが刺さってしまってポロポロと泣かされた。
そんな「PER
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パサジェルカ(1963年製作の映画)

4.5

『昨年、2023年初見の歴史を感じる古〜い過去作ベストムービーの回です。
サブスク配信、ソフトで観た作品がほとんどですが、この場合順位は全く意味が無いので、順不同で並べています。(※末尾にリストアップ
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シベリア超特急(1996年製作の映画)

3.5

2024迎春、おめでとうございます🙇‍♂️

年末年始のゴールデンタイムのファミリーゾーンは、私の場合ジュラシックパークシリーズ一択で、特に「3」が大好きです。

しかし、お正月のだらしない昼呑み中や
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.5

【2023ベストムービー10】

横スクロールでトム師匠が、全力疾走するシーンに激しく打ち震えました。凄かった!
もはや少しくらいCGでも構いません、スクリーンの中にいてください。
師匠、よくわかんな
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ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画(2013年製作の映画)

3.5

“オレゴンの土と風の伝道師“と呼びたいケリー・ライカート監督長編第5作は、意外な切り口の犯罪映画。
ただ、舞台はブレることなくオレゴンです。土と風の匂いがします。

意外な切り口なのは、過激な自然保護
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

4.0

サブスク頼みで始めたケリー・ライカート監督祭りも、いよいよ未見長編作品は残すところ3本。
長編4作目の「ミークス・カットオフ」は、オレゴンの完全にドライアップした荒野を舞台にした西部劇。
もちろん言う
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

5.0

「ファースト・カウ」以来、ケリー・ライカート監督に完全に沼落ちしています。
時代と逆行するようなスロースタイルに、当初戸惑いましたが、この沼はハマると浅くない事に気づかされます。少なくとも私のような日
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.5

「悲しみは使い古した喜びよ」
夢の中で見たというインド人女性が主人公のひとりにかけたという言葉。

では、喜びは新しい悲しみの始まりかも知れない…かも。

都会生活にやや疲れ気味のマークとカートという
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

4.0

ヒューマントラストで「A24の知られざる映画たち」という4週間限定ロードショーをやっていて、現在、ウチでひっそりこっそりと配信などを駆使してケリー・ライカート監督祭りをやっているので、スイスイと泳ぐよ>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.0

先日観たケリー・ライカート監督のデビュー作「リバー・オブ・グラス」は、サンダンス映画祭で一気に注目された作品ですが、この新人監督の手によるオーストラリア産ホラーもサンダンス映画祭で話題になって、世界中>>続きを読む

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.5

年末のゴタゴタの最中ですが、先日観た「ファースト・カウ」の記事で一応宣言していた、配信に頼りながらとても個人的なケリー・ライカート監督インディーズ映画祭を、こっそりと始めました。その第一作目。

「1
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

5.0

西部開拓時代より少し前のアメリカ、コロンビア川近くの集落で、一儲けを夢見る2人の男が、資産家の牝牛のミルクに目をつけたところから始まる一風変わったクライムストーリー。

もっさりしたヒゲの主人公が、山
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

年末なので今年観て気になった作品をいくつか拾っていますが、コレは大好きなウェス・アンダーソンムービー。

9月の公開初日に泳ぐように観に行ったのですが、軽佻浮薄というのか、ユルい破天荒というのか、シニ
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

今年、早い時期に観た重苦しい題材の作品。
重苦しいのだが、この劇作家であり映画監督であるマーティン・マクドナーのヒリヒリする作風はクセになる。

この作品も、1923年アイルランドの孤島の小さな村で、
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

5.0

今年観た作品の中で、あっさり涙腺決壊させられて、ボロ泣きしてしまったのがコレ。
GWに観に行ったので、超満員だった。

3作目となるこのシリーズは、ストーリーのクオリティが高いのもあるけれど、理屈抜き
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《ジャンヌ・ディエルマン》をめぐって(1975年製作の映画)

4.5

俳優は、行動、セリフ全てに必然を求め、
監督はその場で生まれる偶然に近い感性を求めるものだと、つくづく思い知らされた。

色を塗る者と、塗られるものの関係、
塗る側は思う、この色味が1番好きだ、
塗ら
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

5.0

アキ・カウリスマキの「枯れ葉」を観て、登場人物たちの無表情から、今年観た映画の中で、最も冷たいインパクトとフェミニズムの重い衝撃を感じた『ジャンヌ・ディエルマン〜』を思い出した。

この作品の主人公も
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枯れ葉(2023年製作の映画)

5.0

父も兄も酒で死んだ、母は嘆いて死んだ…

主人公が口にする、唯一人生の背景を浮かび上がらせるセリフ。本当か嘘かもよくわからないのだが、これが実はドラマの核になっている。市井で生まれる他愛のないひとつの
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

 これも3月公開初日に観て、良くも悪くも大いに面食らった1本。

 聞き慣れない、妙な語呂合わせのようなタイトルの意味が分かりにくいが、“いろんなものを一気に“みたいなことらしい。
 そんないろんなも
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スマイル(2022年製作の映画)

3.0

当時劇場未公開の気配濃厚で、どうしても早く観たくなり、配信前に調子こいて思わず海外版のBlu-ray(吹替あり)を購入して観たのですが…

人間は調子に乗りすぎるのは良くありません。我慢して配信を待つ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

・年末なので、今年観てきた作品群もマーキングしておくことにしました。

先ずは、公開前の試写会で観て、意外と内容の振れ幅の大きさに、いろいろ考えさせられた作品『TAR/ター』。

スタイリッシュなポス
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.5

首は飛ぶし、大量に血も流れる。

大軍の兵士たちの間を桁違いの弾丸、砲弾が飛び交い、死の地獄が蔓延する修羅場も凄まじいが、リドリー・スコット監督は、戦下の英雄譚や、政情不和、残忍な殺生沙汰と対比するか
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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

2.5

三部構成のリメイクという触込みの一作目だけに期待したが、これはどう見てもリブート作品。
生まれて初めて悪魔祓いの映画を観た人にどう映るのかはともかく、フリードキン監督版には遠く及ばないシロモノと断じて
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(2023年製作の映画)

4.0

人々を虜にした首の正体とは何なのか?
ドラマはキワモノゾーンに斬り込みながら、名高き武将らをいじり倒す。

大変な人物絵巻だ。史実や伝承を織り込んだ群像芝居の描き分けと帰結の巧み、単なる戦国タクティク
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.5

ジェラルド・バトラーは、どこまでも怪我が似合う。しかも徹底して外傷。
CGなんかよりも、痛みがヒリヒリガンガン飛び交うアナログアクションの世界こそ、バトラーの主戦場だ。

そして、今回ついに空へと戦闘
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.5

パンフレットを買うと、ちょっとした仕掛けや謎めいた細工がしてあることがありますが、この作品のパンフは表紙をめくると、小さな文字でいきなり「C reated to SAVE us」のSAVEに打ち消し線>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

5.0

今、言葉にしなくては間に合わない瞬間と、選択を誤る瞬間の見せ方が凄まじい。

アメリカの白人とネイティヴの共存する町で起こった悪質で凶暴な事件を、人間の善悪を超えた心の痛点に迫りながらマーティン・スコ
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