Otoさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

私たちの愛は誰にも負けない(2018年製作の映画)

3.7

opのズームインとedのズームアウトの対比が効いてる、技法と物語がマッチしている作品好き。
これ高校生の話だったら観てられなかっただろうな、話してる内容と容姿(ローラースケート、おでこの傷、ランドセル
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ジュディット・ホテル(2018年製作の映画)

4.0

『胡蝶の夢』。最近、自分の好きな作品の原型はほとんどが胡蝶の夢なのかもしれないと感じる、『マルホランドドライブ』『桐島〜』『Click』『ノクターナルアニマルズ』『コクソン』『ワンスアポンアタイム〜』>>続きを読む

コレクション(2018年製作の映画)

3.9

絵を売るか売らないかというだけの話なのに、こんなにも恐ろしくて緊張感がある。

「目に見えないコレクション」は、収集という行動の"虚構性"とか"盲目性"みたいなものを描いているのか、本当に大事なものは
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ワイルド・ラブ(2018年製作の映画)

3.2

動物の逆襲劇。グロが売りのアニメあまり見たことないので新鮮だし、そこまでやるかとか男の雑魚さ&クズさに笑えたけど、それを超える深みは感じられなかった。ラストカットは面白いけど動物たちの行動に一貫性がな>>続きを読む

ブラック・ミラー: バンダースナッチ(2018年製作の映画)

3.8

映画ってそろそろ、脚本とか美術みたいな100年近くやっているコンテンツのゲームじゃなくて、空間とかスクリーンとかを含めたメディアの独自性で遊ばないとダメでしょ、って割とリアルな問題意識として持っている>>続きを読む

花々(2018年製作の映画)

3.8

拘りを超えた病的な執着を2つの花に対して見せる母。『mommy』を思い出す、母と息子のいびつな関係と、正方形に近いアスペクト比

親と子や店と客という関係以前に、相手自身の意思を尊重できなかったり迷惑
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青い犬(2018年製作の映画)

3.7

好き。大規模に公開したら動物愛護団体がキレそうだけど、青い犬かっこいいと感じてしまったな。狂気と芸術は紙一重というか。特定の色に注目する発想法を習ってたまに実践しているけど青って世界において特殊な色だ>>続きを読む

夜明け(2018年製作の映画)

3.3

(myFFF2019)
青春ドラマに見せかけた、極限心理スリラー。
ゾンビもサメも天災映画も結局怖いのは人間。親友vs.彼女の構図だけど、ラストはミストに近いオチ。Juliette Bettencou
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サスペリア(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

同じ映画を劇場で二度観るなんて人生でもめったにないけど...それくらい衝撃的で尾を引く。
2回目を観て気づいたのが、スージー=マザー・サスペリオルムであるヒントはずっと提示されていたこと。
マザー・ブ
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.9

(試写会)
ブラックジョークと差別の境界を描いたようなロードムービーだけど、思ったよりエンタメ映画で観やすかったし音楽がずっと良いので『最強のふたり』と印象が近い。

そもそも何故彼は旅をしているのか
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サスペリア(1977年製作の映画)

3.6

美女が惨殺されるオカルトホラーだけど、「勘のいいガキ」が口封じとして殺害される猟奇殺人ホラーにも見えた。人の仕業か心霊やオカルトかわからないという、シャイニング的な恐怖を与える作品か?と思って観ていた>>続きを読む

四月の永い夢(2017年製作の映画)

3.9

濃い味のハリウッド映画はもはや"様式美"で、大半は型にはまった驚きを楽しむものに思えているので、ドラマチックな出来事は起きなくとも、繊細な機微に触れるようなこういう作品の方が最近は刺さる(『Roma』>>続きを読む

キャビン(2011年製作の映画)

3.7

そして誰もいなくなった
×トゥルーマン・ショー
×古いアメリカンTVコメディ
×色んなホラー(ゾンビ、ミスト、IT、ジュラシック、貞子、シャイニング…)

4人で見たから雑な部分も含めて充分面白かった
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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.3

本筋と全然関係ないことを物凄いスピードと情報量で詰め込んでる会話劇。
全体の流れが掴みづらいし、一度観ただけじゃなんだかよくわからん、しかもめちゃ長い。『ソーシャルネットワーク』苦手なんだけど似た雰囲
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.1

素晴らしかった。小津映画のよう。
IndieWireもニューヨークタイムズも「今年最高の1本」、ベネチアの金獅子も獲ったのに、Netflixのみで劇場で観られないのが残念。Netflix Theatr
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.9

とてつもない名シーンがいくつかある映画という印象で、全体の脚本の流れが凝ってるとかではないと思ったけど、リアリティを捨てる瞬間(ラストの発砲、潜水、母を殺した相手との合唱、警官の発砲)の気持ち良さがめ>>続きを読む

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(2016年製作の映画)

4.0

開始30分くらいでこれは泣けるやつだな〜と悟ったけどかなりやばかった。

留まることを黙認した時、カードが売れた時、未完成の絵を売らなかった時のシーンは、特に胸を打たれた。
屠殺もアートそうだけど、経
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ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

3.7

「周りを強くするのが強い人」(=周りを巻き込んだり後輩を育てるのはすごく大事)というのは、部活とサークルとかを長く続けられなかったから自分からしても身に染みた。色々やってるものの、団体になって青春を捧>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

3.9

重要な事実をエンタメで包んで伝えるっていう好きなタイプ。『PK』『きっとうまくいく』と少し近い。
コメディ部分が露骨だけど、事実の方が脚色並みの衝撃を持っているのでバランス取れていて凄い。
終盤の『F
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.7

"親からの束縛"の象徴のギブス、名前の通り"てんとう虫"色の勝負ドレスとか、心情描写としての衣装の使い方が面白い。
「だってカートみたいだからあたしがコートニーじゃない♪」って感じのLady Bird
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.9

Queenの"音楽のファン"として楽しかった(世代じゃないからバンドの歴史は全然知らなかった)。自分はずっと口ずさんでたし、ドンピシャ世代であろう隣のおじさんは号泣してた。
冒頭の20世紀FOXファン
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イコライザー(2014年製作の映画)

3.7

(間違えて2の方に投稿してた..)
ホームセンターってやっぱワクワクする。怒られそうだけど、殺人ってものづくりだなーと思った。

ビジランテとかナメてた相手が殺人マシーンとか言い方は色々あるけど、こう
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search/サーチ(2018年製作の映画)

4.0

映画において脚本の意外性をかなり重視する自分みたいな人間にはおすすめ。多分ネタバレなしで語るの無理なので、そういう人は読まずに劇場行った方が良いと思う。

PC画面で進むという展開自体と、巧妙な脚本自
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マトリックス(1999年製作の映画)

3.6

"大海を知らない井の中の蛙"って実は幸せなんじゃないのか、って問題は自分もよく考える。
一度知ってしまった大海を忘れて、平穏な井の中に戻って暮らすのは難しいし、自分がいるのが大海か井戸か知るのすら難し
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東京物語(1953年製作の映画)

3.9

監督曰く「映画はドラマだ、アクシデントではない」けど、ドラマもアクシデントもあるよね。
紀子という「他人」がスパイス。本音を隠すキャラが多い中で、真摯だけど大きな葛藤と謎を抱えているように見える。
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クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

3.7

麻雀をハリウッド映画でみれると思ってなかったから熱い。しかも役とルールを知っている方が面白いという特典付き。邦画でも『ソナチネ』くらいしか記憶にないな..。
結局はベタなシンデレラor花より男子系のス
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ミスト(2007年製作の映画)

4.1

伝え方こそ極端だけど、伝えようとしている事はかなり真っ当で、これだけの深みがあるホラーって稀有で面白かった。『Cube』と同じく「社会の縮図」系の映画だと思う。

キリスト原理主義者はアメリカの人口の
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.6

2023.3.20
2度目。5年前にみたけどほぼ覚えてなかった。

お宝をライバルと奪い合うという凄くシンプルな縦軸で、ゲットして奪われるをひたすらに繰り返す。恋人を救うためならまだしもお宝のためによ
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響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

3.5

原作を最新巻まで読み直してから観るというのを珍しくやってみた。これからの人は予習しない方が楽しいと思う。

コンパクトにスピーディーに纏めていて凄いと思ったけど、プロットは一切はみ出していなかったので
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.6

(試写会)
怖い映画だと思っていたけど泣けた..。
ツッコミどころは多くて『Get out』的な脚本の巧さはあまりないかもだけど、『IT』的な人間ドラマはあるし緊張感もあるから『Jaws』を参考にした
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ジャッジ!(2013年製作の映画)

3.3

脚本の澤本さんからCMの講義を受けて凄く刺激を受けたので鑑賞。
・偉くなるな。自分で作り続けろ
・世間体とか自己評価を気にせず、本当に良いものだけを良いと言え(にゃー)
は刺さった。クリエイティブ(特
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.0

ありがちな設定やねんけど、どこか不穏な幸せが続いて、半分予想通りに半分予想外に劇的な展開が起こってもうた…緊張感と攻撃性と音楽がレフン作品を連想させた。『ララランド』に近いと言う人もいたけどもっとヤバ>>続きを読む

Out of Sight(英題)(2010年製作の映画)

4.2

研究のサーベイしてて見つけたんだけど、めっちゃ感動してしまった...。5年くらい前に話題になったみたい。

音の可視化がテーマのアートって多いけど、ここまで「音が見える」作品には初めて会った気がする。
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テイク8(2015年製作の映画)

3.5

青山シアター上田慎一郎監督作特集。

『カメラを止めるな!』と同じく、映画を作る話。始まり方のミスリードは同じだし、テイクの撮り直し、代役、ピンチをチャンスに変える脚本とか共通点も多くて、源流だと感じ
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星の王子ニューヨークへ行く(1988年製作の映画)

4.0

野爆のくっきーがよく好きって言うので観たけど、
ぶっ飛んだ笑い(人種ネタ、下ネタ、不謹慎、変な王室慣習)がふんだんで納得した。テンポも良いな〜と思ったら『ブルースブラザーズ』の監督。

シンプルな設定
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アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

4.1

複雑化するアベンジャーズと対照的なミニマムな世界観を残しつつ、新しい工夫が多くて情報量が多い展開が続くので飽きない!
個人的には、前作越えどころかMCUでもトップ3に入るくらい好き。

新しい工夫で言
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