ま2ださんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ま2だ

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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.5

寝ても覚めても、観賞。

恋愛関係において、相手を信じることと、相手を信じることができる自分を信じること、その似て非なる2つのスタンスの断絶を完膚なきまでに叩きつけてくる。前者の不可能性と、それによっ
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死霊館のシスター(2018年製作の映画)

4.1

死霊館のシスター、観賞。

死霊館シリーズのヴィランであるTHE NUNことヴァラクの起源に迫るスピンオフ。残念ながらTHE NUN爆誕エピソードではない(コスプレかよ)のだが、シリーズのフランチャイ
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プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

4.0

プーと大人になった僕、観賞。

原題はChristopher Robin。主人公は原作者の息子、ではなく、働き詰めで上司と部下と妻と娘からそれぞれ突き上げをくらっている中間管理職としてのクリストファー
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ザ・プレデター(2018年製作の映画)

3.2

ザ・プレデター、観賞。

予告編に面白そうなカットがひとつもなかったので、ハードル下げまくって観賞したが、なるほど「ナイスガイズ!」のシェーン・ブラックの手グセ、すなわち子役とオフビートなオッサン同士
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MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.0

MEG ザ・モンスター、観賞。

サメ映画へのジャンル愛とジェイソン・ステイサム愛と中国愛次第で、上乗せできる評価は大きく変わるだろう。自分はCGのようなルビー・ローズ兄貴の惚れ惚れするようなフェイス
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

4.4

ペンギン・ハイウェイ、観賞。

フィクション方向に創造力を発揮するために、物語がファンタジーやSFのフォーマットを採用する例は、洋邦問わず枚挙に暇がない。ただその多くは、設定だけ借りるか、或いは設定の
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検察側の罪人(2018年製作の映画)

3.8

検察側の罪人、観賞。

得意な分野で天才肌の演技を披露する二宮和也、キムタク節を封印して新機軸の開拓を模索する木村拓哉、両者の演技合戦がトピックとなるだろう。その観点で観れば両者に何の思い入れもない自
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オーシャンズ8(2017年製作の映画)

3.0

オーシャンズ8、観賞。

少なくとも今年観た作品の中では最も礼儀正しい作品だ。良い意味でも悪い意味でも観る者の心に全く踏み込んでこない。テンポも徹頭徹尾均一。慎み深い。

監督は僧侶なのかな?と思うく
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

4.2

ミッション・インポッシブル フォールアウト、観賞。

これまでのシリーズを構成してきた要素の中からイーサン・ハント=トム・クルーズに最もフォーカスした内容になっている。トムがスタントなしで演じるアクシ
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インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

4.2

インクレディブル・ファミリー、観賞。

14年ぶりで前作ラスト直後から始まる妙味。CG技術と共に内包されたテーマもきわめて2018年的に深化したものになっている。もう完全に子供騙しではないのだな、とい
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

4.5

ウインド・リバー、観賞。

必要最小限の構成要素でこれほどの余韻をもたらすことができるテイラー・シェリダンの脚本に驚かされる。描かれているものはミニマムだが観客の想像力をコントロールするのが巧い。道具
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

4.6

ブリグズビー・ベア、ひと月前に観賞。

どのような形であれ、ものを作るという行為が作る者の心を癒やすということと、そうして作られた物語がまた、多くの人間を癒やしてゆく過程が、緩いムードに見えてきっちり
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

3.3

ジュラシックワールド 炎の王国、観賞。

シリーズに対する危機意識や愛ゆえにブレイクスルーを模索する気持ちはよくわかる。が、雑でほんとにびっくりした。

SWエピソード8でも感じたが、伝統やルールを逸
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.7

カメラを止めるな!、観賞。

この映画はできるだけ情報を入れないで観るのが最高に楽しいはず。

「運命じゃない人」や「サマータイムマシン・ブルース」の流れで語りたい邦画の傑作。「ブリグズビーベア」との
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オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

4.1

オンリーザブレイブ、すべりこみ観賞。

山火事に立ち向かう、市はじめてのホットショット(エリート森林消防士)たちの物語。実話ベースの感動もの、であることは確かだが、対象に向けるまなざしの距離感・温度感
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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

3.7

ハン・ソロ、初日観賞。

スターウォーズサーガを構成するガジェット群、フォース、ジェダイ、帝国とレジスタンス、デススター、そして血統。シリーズ初の実写スピンオフにして傑作ローグ・ワンは、フォースの不在
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

4.0

ビューティフル・デイ、観賞。

原題はYou were never really here。このフレーズがクールに表示されるまでのアバンタイトルで、早くもこの作品のトーンは決定づけられる。また邦題はラ
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.3

万引き家族、観賞。

善と悪、正しいことと間違っていること、それぞれの暗い面と縫い合わされた場所で生まれる愛や絆を提示することで、善なるものと正なるもの、悪しきものと正しくないものの違いを観る者に問い
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.1

ワンダー、観賞。

生まれつき顔に残る障がいに負けず、健気に生きる男の子の物語、ではない。そこだけ取り出すと中庸な仕上がりだが、その扱い方と、彼と彼を取り巻く登場人物それぞれに対する映画時間の配分に、
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.0

犬ヶ島、観賞(字幕版)。

決して難解ではないが(プロットはむしろシンプルだ)面白さを言語化しづらい作品。企まれ、整理された混沌、という印象を受けた。

英語、日本語、イヌ語とそれぞれの字幕が氾濫する
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.5

ファントム・スレッド、観賞。

しきたりの厳しい名家に嫁いだ平民の嫁が、さまざまな困難を持ち前の根性で乗り越える細腕繁盛記。極めてNHK朝ドラ的な骨組みのプロットを持ちながらも、終始共感の軸をずらし続
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.6

レディ・バード、観賞。

事前にあまり情報を入れず、勝手にHidden Figures的に様々な障害を乗り越えてある名門大学に入学した初の地方出身女性の半生の物語だと思っていたのだが全然違っていた。監
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

4.5

フロリダ・プロジェクト、観賞。

子供の視線から切り取られた、美しいパステルカラーの風景に閉じ込められた人びとの、連鎖する行き場のなさ、無意識の愛のかたちに胸が締め付けられる。

フロリダのディズニー
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デッドプール2(2018年製作の映画)

4.0

デッドプール2、観賞。

ストーリーの水準はひと昔前のマーヴェルレベルまで後退(GotGなどには遠く及ばない)しているが、第4の壁云々を超え、メタ的な小ネタを隅々まで投入した銀魂路線を強化している。い
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.4

アイ、トーニャ、観賞。

ナンシー・ケリガン襲撃事件に至るまでのトーニャ・ハーディングの半生を、劇画的な演技力と演出で強度のあるクズ勢ぞろいエンタメに仕立て上げている。映画がしっかり面白いからこそ、負
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ピーターラビット(2018年製作の映画)

3.9

ピーターラビット、観賞。

湖水地方を巡る人間とウサギの縄張り争いを描くヤクザ映画として堂々の実写映画化。動物たちの精緻なCG表現と俳優陣の演技の融合という観点において現時点での到達点と言えるだろう。
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ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)

3.8

ランペイジ 巨獣大乱闘、観賞。

怪獣映画とスタア映画、そしてちょっぴりディザスタームービー感。ジャンルをタイミングよくスイッチすることで飽きさせない工夫が成功している。

序盤から「民間の〜」という
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.8

タクシー運転手、観賞。

1980年の光州事件を題材に、市井の人々の喜怒哀楽をくっきり刻み込んだ一大エンタメ作。地の塩、という言葉が脳裏をよぎる。これは遠い過去でも未来でもなく、現代を描いた神話だ。傑
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.3

ザ・スクエア、観賞。

「フレンチアルプスで起きたこと」のリューベン・オストルンド監督最新作。これぞ苦笑、という笑いが、終始自分の口から漏れ続ける、むず痒くイヤミに満ちた映画時間だ。

映画は横槍とす
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.9

君の名前で僕を呼んで、観賞。

この映画の中で示される、人間の魂が美しくあるための道筋と、それを見守る優しさに思いを馳せるたび、今でも涙が滲んでしまう。最初はジェームズ・アイヴォリー、なんて瑞々しい筆
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

5.0

完成度の高さに涙がこぼれるのも、観賞後に何かしゃべろうとすると泣きそうになるのも久しぶりの感覚だ。この時代のエンタメの真髄を見た思い。

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.4

レディー・プレイヤー1、観賞。

スピルバーグの全方向的な愛の照射に圧倒される2時間。2018年におけるアバターやマトリックスの後継であり、ジュマンジとの共振もありつつ、ナード/オタクの大伽藍に仕立て
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パシフィック・リム アップライジング(2018年製作の映画)

3.5

パシフィックリム アップライジング、観賞。

前作の終盤がKAIJUバトルのバリエーション及びインフレーションに限界を感じさせる内容だったため、本作の情報解禁の際には続編やるんだ、と思った記憶がある。
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