記録

映画自体は特別何かが傑出しているという印象こそないものの、戦後間もないドイツでピーター・ローレがこの暗闇のような映画を監督をしていたという事実はドイツの映画史を再検討する上でとても貴重ではないかと思う。

白紙委任状2021⑥
あの「M」のピーターローレの監督作ってだけで興味しか惹かれないがトークをきいて如何に不遇な作り手だったかを知ってかなしくなると同時に、それでも最後の逆回転ショットがごりごりにかっこよかったので最高。

×渋谷哲也トークメモ

追い詰められた男。ピーターローレがスーツ来てるとずっとタバコ吸っててかっこいい。捉え所のない映画。当時は大コケした。Mで主演するまでブレヒトの舞台俳優がキャリア。演劇界の新しいスターだった、濃い役でも色付けされないからドイツのお客さんは大丈夫だったのでは。戦後表現できる人はみんなハリウッド行ってしまったしドイツの娯楽映画の人。ハンガリーのユダヤ人生まれ、ラディス〜レヴェンシュタイン？が本名。ヨーロッパの芸術群の人、ドイツとアメリカ二重の顔を持っている。60年という時期に亡くなっているから70年代まで生きてたらニュージャーマンシネマに重宝されていたはず。列車の誘惑の場面、「敵が来るぞ」と描いてあり、戦時中を描いている。研究の内容も分からないしどこまでナチに協力的なのか、医者のローテの殺人衝動がどこからきてるのか全く描かれてないから分からない。
ヒッチコックの「暗殺者の家」が印象的、ヤニングスみたいになれなかった。
ドイツの役者が撮った良い映画あります？トムハンクスは最初が良かったのにあとはクズ、監督として忘れられている。ポールニューマンはそこそこ撮っている、田中絹代は凄い。サスペンスの演出がなくてラングの演出のかけらも見えない、型にハメようとしてるのは悪いけど。

• #mingo2021