ベロニカ・フォスのあこがれの作品情報・感想・評価

「ベロニカ・フォスのあこがれ」に投稿された感想・評価

ファスビンダーの映画は大好きだが、これに関してはダメだった。確かに映像そのものの質感は素晴らしいが、そこに力を入れ過ぎたせいかいまいち編集が技術不足で少しがっかりさせられた。

前作『ローラ』はバッキバキに美しい最高の質感の映像がある上に編集も良かったので本当に素晴らしかった分、本作は完全に映像美に頼りっきりだったので残念である。
天カス

天カスの感想・評価

5.0
戦前と戦後
光と闇
躁と鬱
繁栄と衰退
男と女
憧れと現実
今と昔
「死ぬのって変な感じかしら。でも生きることも変よ。」

「思い出はそうやって作られる」

市内の図書館にはファスビンダーのDVDが本作だけ置いてあった。どういう人が管理しているんだろう。
あかね

あかねの感想・評価

4.0
これはめちゃくちゃ美しかった!!!
光の具合が最高。。
モノクロなのになんか眩しいんだよね。
終始美しさ必見。
内容も一人の女優の悲しき果て。
ジュディ系のお話です🙆‍♀️✨

暗い記憶から逃れるように
薬物を使用するかつての名女優。
偶然に出会ったスポーツ記者ロベルトは
彼女を救おうとするが...
彼女を陥れようとする陰謀が迫っていた。

記者まじいいやつ😭😭!!
が、彼女いるんだよね笑笑!
だけど彼女もいい人すぎて
ライバルの為に協力する私..って
呟く姿が最高にかっこいい!!!
ラストもかっこよすぎたよ...

かつての大女優が薬漬けになった
姿を二人は見捨てられなくて...
一応、いまも道を歩けば
気付いてもらえるレベル!
が、いろいろ痛々しくて(*´-`)...

真夜中のパーティーやら幻想?
ラストもとても悲しくも美しい。

ナチ時代の大女優なんだけど
その辺の話の下りもよき🙆‍♀️✨
めちゃくちゃ可愛い老夫婦が
絡んでくるんだけど
二人のラストにはくそ泣いた。。
おじいちゃんが途中で優しく
微笑みかけながら手に彫られた
番号みせてくるんだけど..そうゆうこと
だよね..後はもうあの仲良く並ぶ最期。

この監督超有名らしいがこれまた
dvdがほぼない😭😭!!
めちゃくちゃ光の具合に衝撃的だった。
眩しい真っ白な世界が浮かぶのよね。
これが噂の監督かと。
ptitsa

ptitsaの感想・評価

4.7
昨年Blu-Rayが発売されたということで,早速入手して鑑賞してみました.
まず冒頭の撮影シーンから,強い照明をカメラに向けて,八角形とその頂点から伸びていく直線からなる数多の光の表現に魅了されました.また,ロベルトとヴェロニカのレストランでの再会のシーンは吹き抜けの対岸から撮っており,また多くのシーンで窓から透かして人物を撮るなど,一歩引いた客観的な映像が印象的です.「光と影,それが映画の秘密」と言い張るヴェロニカは,蝋燭の灯にこだわります.ロベルトと蝋燭の灯で過ごす一夜と同じ角度で,元夫と電気を点けて過ごした夜の回想を挟むことで,その視覚的効果が明らかにされるなど,映画という表現技法の中で最大限の幻想性と魅力を引き出しているように思います.

シナリオ自体は名声を得ながらも食い物にされる女性が堕ちていく過程の中で,さまざまなキャラクターが戦後ドイツの置かれた状況の暗喩となっていることが解説で書かれていますが,そうした関係性を意識してもう一度細かな表現の美しさに浸ろうと思います.

ファスビンダーのBlu-Ray Boxが発売されているので,買おうかどうか迷うところです.
菩薩

菩薩の感想・評価

4.5
映画の正体は光と闇であり、この映画はある女優の光と闇(病み)の物語である。戦前・戦後のドイツの姿を反映させる様に、往年の大女優たるヴェロニカ・フォスは終始分裂症気味に語りを進めていく。現実の彼女はどこまでも悲惨で孤独で哀れだが、理想(夢)の中に生きる彼女は若々しく煌びやかで希望に満ちている。破滅の後の復興の象徴たるマリア・ブラウン、復興の後の退廃の象徴たるローラ、そして第三帝国への憧憬と敗北の象徴たるヴェロニカ・フォス、此処でも忘れ得ぬ痛みの一つの解放手段として死は用いられていく。光は彼女に十字架を背負わせ、闇は彼女に絶望を背負わせる。搾取に次ぐ搾取、彼女にとっての演技はもはや単なる逃避となり、欺瞞となり、押し込められた監獄の中で過去の栄華に想いを馳せては夢を見る。忘れたくても逃れられない栄光は傷跡へと代わり、彼女を脆い花瓶の様に真っ二つに引き裂いていく。増大していく痛みに比例して増えていくモルヒネ、消えていく財産、いつの間にやら空っぽになってしまった彼女であるが、それでも最後に華々しく、その肖像が紙面に踊る。
実生活でも最高の照明と音楽を求めてしまう女優が抗う術なく人生に負けてゆく。人生の哀しみを紛らわすための薬物。その効用は映画も同じ。ヴェロニカ・フォスの幸福はライティングが周りまくった診察室にはなく、陰影が刻まれた過去とフィルムの中にだけ存在した。@DVD
Johnson

Johnsonの感想・評価

-
“映画の正体は光と影”

冒頭のスタジオでの撮影風景から意味不明な光の強さで画面が白すぎる。昔スター女優として輝いていたヴェロニカの破滅を描いたフィルム・ノワールであるが、今作は光と影の使い方が独特で、特に病院でのシーンはSF映画のようにも見える。もしくは薬物中毒者が見る幻覚をファスビンダー自身の体験から描いているのか。今作の背景にはドイツの歴史が深く関わっているだけに、私自身の知識不足を感じさせられた。勉強します。
Panierz

Panierzの感想・評価

4.0
戦後ドイツ国民が宿命的に背負わされる悪夢の記憶を、加害者と被害者両方の立場から描いていく。表現主義を踏襲したメロドラマの作りで破滅へ向かう絶望感を湛えた画面は、躁鬱的なコントラストにより更に闇深くその異様さを訴えかけてくる。薬物中毒者であったファスビンダーも戦後世代として同じような絶望を感じていたのだろうか。
あー

あーの感想・評価

3.8
薬物をやってたファスビンダーにしかできない世界観
とにかく白さが異常で不気味
診療所とかもはやSFレベル 
白という何もない状態がヴェロニカの孤独、苦痛、絶望を表しているのかな
Okuraman

Okuramanの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

神経科医の部屋はアントン・ザイツ、フォスの自宅はあやつり糸、明滅は第三世代、と過去作の要素を串刺しにしつつ、湿ったガラスに包まれたモノクロの滑らかな画面に過剰な音楽が加わりすでに朦朧となるのだが、破滅に向かう速度とその希求の激しさが並外れている...!
>|