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THIS IS BOSSA NOVA ディス・イズ・ボサノヴァ

『THIS IS BOSSA NOVA ディス・イズ・ボサノヴァ』に投稿された感想・評価

3.9
Bossa Nova=新しい感覚。どこでも演奏できる音楽。話すように歌う音楽。1950年代後半から70年代にかけ数多の才能と名曲を生み出したブラジル音楽の奇跡的な繁殖期。

ぼくは大学生のころに小野リサさんのご両親の店、サッシペレレで初めて生のボサノバに出会ってハマったくち。以来、日本のブラジル界隈の人々とも多少の縁が持ててるけど、渋谷界隈だけでもブラジル系のバーや飲食店が6軒ほどある。僕だけでなく日本人ほどブラジル音楽に親しんでる国もそう無いだろう。

しかし。この映画でも描かれてるように、ボサノバの誕生期には、若者達が誰かの家や浜辺、サロンやバーやクラブで、日常生活の色んなシチュエーションで楽しみながら切磋琢磨することで、新しい潮流が形成されていった。音楽が自己培養する土壌。なんて羨ましい。日本には残念ながら、そういう場が極端に少ないんだよな。

あぁ、ナラ・レオンの家で彼らがセッションしてる場面にタイムスリップしてみたい。かつて夜な夜な集まってセッションしたあのThe Shopみたいなバーにまた出会いたい。
コパカバーナのシーフード・レストランでおいしいランチをたらふく食べ、イパネマの海岸で昼寝をして、目覚ましにライムをたっぷり絞ったコロナビール(コロナはメキシコで、ブラジルだったらブラーマなんだけど、ここはまあイメージっつうことで・・・)を飲んでいたら、波の音に混じってボサノヴァが聞こえてきた・・・。こんな気分にさせてくれる映画だ。 だから夏の暑い日の午後、ギンギンにエアコンを効かせた部屋で、ビールを飲みながらふんぞり返って見る映画としては最高だ。

この映画、1950年代後半から1960年代の前半まで世界を席巻したボサノヴァの歴史がちょこっと解る。 この適度な説明がいい。 飽くまで楽しんで聞いてもらうというのが先だから、説教臭くせずただボサノヴァを感じてもらう、という構成がこの映画の謙虚さだ。

何故中産階級の学生から自然発生的に生まれたのか、1964年以降の軍事政権下では何故すっかり廃れてしまったのか、という話も聞きたいところだが、まあ興味のある人は勝手に調べてくれっていうことなんだろう。

とにかく、実際にボサノヴァを創った、既に70歳は過ぎて立派な老人になってしまったミュージシャン達の歌う愛の唄はしびれるほど素晴らしい。 “サウダージ”っていうのはこういうことなんだ、というのが体感できる。

何故、ボサノヴァはそんなにソフトに歌うんだ? の答えに深く納得。

“コパカバーナのアパートは一つのフロアーに20くらいの部屋があるんだ。 僕らはみんな学生だったり、昼間仕事をしていたりしてたから、夜しか練習が出来ないし、大きな音なんて出せる訳がない。 だから、ボサノヴァは小さい声で優しく歌うんだ。”
minavo
4.0
ボサノヴァ 撃たれたピアニストの序盤で語られるボサノヴァ誕生のくだりが、ジョビンらボサノヴァレジェンドのご本人映像で見られるドキュメンタリー。

もちろんコパカパーナなど美しいブラジルの景色も楽しめます。

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