血みどろになった総合格闘技のリングや熱狂する観客たちが映し出される冒頭はインパクト大だが、全体を通じてベタな(でもあまり笑えない)コメディ映画である。ことの発端は、試合後に熱狂した観客の一人である主人公の男性セドリックが、TV中継で話している最中の女性レポーターの頬に、"I love you"(実際はフランス語)と叫びながらキスしてしまうという出来事。この映像がバズって(彼の兄が書いた記事も追い打ちをかけ)、セドリックは停職処分を受けてしまう。でも、あまり反省の色はなく、兄と一緒に、女性レポーターへの謝罪の手紙を書くという形式で小説を書き始めるのである。