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私の想う国
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『私の想う国』に投稿された感想・評価

KUBO
4.0
今日の試写会は、ドキュメンタリー映画『私の想う国』オンライン試写。

ウクライナやイスラエルのことは少しは知っていても、南米チリに関心を向けたことはなかったなぁ。

2019年にチリで大規模な暴動が起こったきっかけが、地下鉄の運賃が30ペソ値上げされたこと、というのにびっくりした。だって30ペソって5円以下だよ。それだけ国民が貧窮していたってことだろうけど、その怒りが爆発する理由は何でもよかったのかもしれない。

中国共産党が恐れているのは、こういうことだろうな。

なーに、コンクリを砕いてるんだろうと思ったら、投石のための石か!催涙ガスや放水車でくる警官隊に対して、デモ隊は石を投げて対抗する。

「食べられない人がいるから」

「暴動」「略奪」「闘争」

軍の出動が闘争に拍車をかける。

集まってる人の数がすごい!CG使ってんじゃないの?と思うほどの地面を埋め尽くす群衆!その数120万人!

警官隊は「カメラ」や「記者」、「救命士」や「医療従事者」までも標的にする。

チリは1990年にピノチェトによる独裁政権から民主主義に移行したのだが、それ以降もピノチェト時代の憲法に基づいた政治が続き、貧困が蔓延っていた。

びっくりしたのが、貧困家庭の6割が母子家庭。その73%が婚外子だというのだ!

女性たちは訴える。

「政治家は信用できない?」「私腹を肥やしているから」

「お前らは選挙運動に私たちを利用し私腹を肥やす。何が必要か知りもしないで。なぜなら普段は近づかないからだ。選挙がある時だけここに来る。住民ではなく自分たちの利益のために」

なんか、選挙の前にだけ被災地に行く日本の国会議員にも言ってやりたい。

「教育も医療もほしければ金を払えと言われる」

教育の無償化や国民皆保険制度が如何に大事かということを考えさせられる。

発端となった地下鉄暴動の頃は暴力的なデモだったが、徐々に女性が主体となっていき、歌を歌ったり、鍋を叩いたりする平和的なデモへと発展。でもその規模は更に大きくなっていく。

その要求は、

「性差別のない教育の無償化」
「家父長制による暴力の撤廃」

そして「憲法改正」!

日本のように権力者側が自分たちの都合のいいように変えようと言うのではない。民衆の中から「憲法改正」の声が上がるのだ。圧政に苦しんだ民衆から湧き上がる声。なんと健全な民主主義だろう。

与えられた民主主義の中で漫然と生きてきた日本人は、すぐに何でも諦めてしまったり、無関心を装うが、このまま経済の停滞と貧困化が進めば、日本だってどうなるかわからない。

チリは「最も保守的な中央集権国家」であったが、この運動を経て、憲法改正への制憲議会が開かれ、議長にはチリで初めて先住民族マプチェの女性が就任した。

国民が投票しなければ民主主義は成り立たない。その国民がしっかりした見識と意識を持たなければ民主主義はあらぬ方向へ暴走する。

この映画を見て、学ぶところは大きい。
圧倒的な熱量で描かれた「チリの闘い」から40年以上が経ち、パトリシオ・グスマン監督が再び現代のチリの闘いにカメラを向けた!

独裁者が倒れた後も、様々な問題があるようです。

闘いの様相は昔と大きく違うけれど、その熱量は同じ。まるで、チリの人々のDNAに刻み込まれているようです。

子供達の抗議から始まり、それが沈黙の民衆の心に火をつけ、家父長制に抑圧されてきた女性達が大きな波を作り、憲法改正の草案作成にまで結びつける。凄いです。今の日本を顧みると、羨ましいというか何というか^^;

インタビューを受ける人々がほとんど女性というのが今をあらわしてます。政治のエリート化が進み、権利の集中とその他の排除が問題だと言ってます。

黒装束のたくさんの女性たちが抗議の歌を熱唱する姿には圧倒されます。そして、120万人の国民が集まった集会には度肝を抜かれました。

まさに、今観る映画と思います。
snatch
-
チリの過酷な現代史はNHK「映像の世紀」で知ったばかり。1973年、国民からの信頼が絶大だったアジェンデ大統領が、将軍ピノチェトの軍事クーデターにより引き摺り倒され命を落とす。その背後にいたのはまたもやチリも社会主義化しないようにと偽装工作する米国政府。アジェンデを失ったチリ国民の絶望感が計り知れなかった
その時代を記録したこのグスマン監督の「チリの闘い」は貴重で重要な作品となるが、同時に監督は捕まり亡命せざるをえなかった←いつかぜひ鑑賞したい

そしてそれから五十年経った2019年、地下鉄運賃の値上げを予告なく行った政府に抗議し運賃を払わない中高生の抗議活動を発端にして、老若男女が加わり130万人が参加するデモにと膨れ上がっていく
中でも母子家庭や貧困生活の女性、根強い家父長制に反対する若い女子学生たちが全国で連帯し行動していく。彼女たちが歌いあげる“どこに居ても何を着ても私の罪じゃない”の詩のように、思い思いのファッションで自分の意志行動を掲げ踊る姿、もう搾取されない不幸の連鎖は止めたいと強靭な束になっていく彼女たちのうねりに圧倒される

監督は1人1人の女性にインタビューします
全員が支持する政党も政治家はいない。リーダーもイデオロギーもない。だけれど独裁政権の抑圧の下でずっと耐えてきた自分たちの低賃金、脆弱な年金制度、女性医師が話すお金がなければ受けられない医療福祉、諦めざるをえない我が子の教育、この基本的な人としての尊厳を求める佇まいは自信と誇りに溢れている

敷石を剥がして戦う人々の投石や一部の放火に対し、政府は軍を出動させ多くの死傷者も生みます
しかしこの諦めはしなかった抗議行動が二年後の36歳の大統領ガブリエル・ボリッチの誕生へと繋がっていく
現在、国民投票で改正が承認された民主的な新憲法は、右派や急進的な改革を望まない保守層に反対され憲法は成立にまで至っていません

でも、この自分達の力で政治を変えていく事が出来ると実感した多くの若い世代の自信は、停まらずにこの国の変化を促していくと思う。今、83歳のグスマン監督も同じ思いでこの作品を作ったのだと思う

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