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『《ジャンヌ・ディエルマン》をめぐって』に投稿された感想・評価

3.8
案の定デルフィーヌ・セイリグのパワハラぶりが露呈されていたが、これは完全にアケルマンの復讐であったと思う。死後公開という優しさも、より告発的な意味合いを帯びているように感じた。

それがドラマを誘発するとは思えないコップ、牛乳、生肉などを手にする順序/目線まで全てを演出している監督と、一つ一つに意義を求めて毎度反撥する中年女優との衝突が克明に刻まれている。
所謂「三反復の法則」なんだろうけど、高圧的な出演者によって現場の空気が澱んでいく様はスターシステムを思わせるところがある。

編集のせいかセイリグは全てにおいて間違っているようにしか見えず、訳の分からないフェミニズム論を語りスタッフに感動を強要する姿を見て、作品自体の評価は揺るぐどころかこの女を完璧にフィルムへ定着させてしまったアケルマンの説話性の増強に比例するかたちで、セイリグの女優イメージだけが低下していく。

白黒であるからこそ、恐らく本使用カットを撮っているキャメラそのものに紛れもない歴史の誕生を予見し、少なくとも一分間持続するという沈黙に『はなればなれに』を想起させられドキリとする。
『ジャンヌ・ディエルマン』はセイリグの映画ではなく、紛れもないシャンタル・アケルマンの映画であると宣言しているようだ。
海
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20代の監督に何度も質問や意見を繰り返す40代の役者。シャンタル・アケルマンとデルフィーヌ・セイリグのその姿を見ていた。ジャンヌという女性をひたすら追い続けるあの静かな作品の裏で、ここまでの対話や受け応えがあったことに驚いたし、何よりうれしくて泣きたかった。セイリグが音響技師と言い合う場面は見ていて苦しかった。彼女は、女性監督の現場を今までで一番楽しかったと語り、女性が制作現場で自由に振る舞い安全に発言し仕事ができることは決して当たり前ではないというようなことを語る。それが、手を取り合えるはずだった相手に理解されないというのは、どんなにつらかっただろうかと思った。彼女があらゆる現場で戦ってきたということは、彼女の物怖じしないはっきりとした発言の数々から十分に感じ取れた。今20代のわたしがもしもあの場にいたら、彼女のような歳上の女性の存在は、すごく有難かっただろうと思った。そしてそんなセイリグに時には困惑しながらも寄り添い、対話し、演じる姿を見据えるアケルマンの目付きを見ていると、わたしの中の、生きていくかぎりは日々欠けていくしかないある部分が、また何度でも欠けられるようにと、少しずつ、満たされていくような感じがした。それから、実際にわたしたちの生きる今の時代で、クリエイターたちには十分な選択肢が与えられているのか、差別や偏見による不当な扱いを受けず自由に創作ができているのかを考えた。ううん、考えずともわかった、まだ足りない。やさしくて、自由で、強かで、善良な、わたしたちのまなざしと精神は、それが守られ保障される世界は、まだこんなものじゃないでしょうと毎日、おもっている。今から10年後も20年後も、過ぎ去った時代にこんな制作現場があり、それが映像作品として残っていることは、重要で、だれかをかならず救うだろうとわたしはおもう。それから、わたしはアケルマンが見ている女性という存在に、すごく共感しているのだとおもう。たぶんこれは『ノー・ホーム・ムーヴィー』を観た後により強固になるだろう。わたしがこれまで大事におもってきたひとたちやキャラクター、その中の女性たちに、わたしは共通した、全く同じ感覚を貰うことが今までに何度かあった。それは花や小動物を「可愛い」とおもうときの感じに似ていて、でもそれよりももっと複雑で、もっと深くて、もっと、果てしない。「いとおしい」にも近いけれど、それよりももっと、本当に、複雑だ。彼女たちが、女性のからだで生まれ、女性として認識されながら生きてきたこと、その華奢で美しい手が、眠たくてぐずる子どもの背をやさしく叩き、汚れたテーブルを布巾越しに撫で、女性性的に求められるままにしなやかに舞い、時間を経て骨や傷跡の痛みに耐えるため強く握られてきたことを、わたしは考える。あなたが何を選び、何を選べなかったのかを考える。与えられなかったから、知ることすらできなかったことについても。わたしはまだ彼女の作品すべてに触れられてはいないけれど、シャンタル・アケルマンは、そこに映される女性たちと、これ以上ないほどに親密であり、同時に、彼女たちは常に謎めいていて不可解でもある。その、わたしが深く精神的に受け取っている女性の姿を、肉体や、肉体の動きを以てアケルマンが表現していることに、わたしは本当に、ひれ伏すしかないと思った。
3.8
本日観賞の傑作「ジャンヌ•ディエルマン ブリュッセル1080、コルメス河畔通り23番地」の主演デルフィーヌ•セイリグの恋人が撮影し、アケルマン監督自身が編集したこの作品のメイキング映像と言えるドキュメンタリー。
ほぼ監督がセイリグの意見で何度となく話し合うシーンが続くが、その情熱があるからこその傑作が誕生したのでしょう😍❣️

20年ぶりくらいにパンフレットを購入しちゃいました。他の作品もとても観たくなります🙆‍♀️💓

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