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ジョイランド わたしの願い

ジョイランド わたしの願いの作品紹介

ジョイランド わたしの願いのあらすじ

パキスタンで2番目の大都市、古都ラホール。保守的な中流家庭ラナ家の次男ハイダルは、現在失業中だ。家父長制の伝統を重んじる厳格な父からの「早く仕事を見つけて男児をもうけなさい」というプレッシャーを受けていた。妻のムムターズはメイクアップアーティストの仕事にやりがいを感じ、家計を支えていた。ハイダルは、就職先として紹介されたダンスシアターでトランスジェンダー女性ビバと出会い、パワフルな生き方に惹かれていく。その恋心が、夫婦とラナ家の穏やかに見えた日常に波紋を広げていく―—。

ジョイランド わたしの願いの監督

サイム・サディック

原題
Joyland
公式サイト
https://www.joyland-jp.com
製作年
2022年
製作国
パキスタン
上映時間
127分
ジャンル
ドラマ
配給会社
セテラ・インターナショナル

『ジョイランド わたしの願い』に投稿された感想・評価

「JOYLAND」
なんと皮肉に満ちたタイトルか…。

あるパキスタン🇵🇰の家族が、伝統的な価値観に縛られ瓦解していく姿を描く。
国や宗教関係なく「このままで良いのか?」と社会に対して問いかけ警鐘を鳴らす、非常に美しくも挑戦的な作品。
ムスリムが多数を占める国パキスタンで、このような表現の映画が撮られた事にビックリしたし、本国では一度は上映禁止になったのだけど、ノーベル平和賞受賞者マララ・ユスフザイや俳優リズ・アーメットの支援で上映実現に至らしめた事には敬意を表する。
初の長編映画監督作品とは思えないほど、サーイム・サーディク監督の演出が素晴らしく冴え渡る。例えば、ストーリー冒頭、主人公ハイダルは姪っ子達のお世話で遊ぶために頭からシーツを被ってオバケ👻に扮するのだけど、コレはこの家庭に於いてハイダルが実体の無い“ゴースト”のような存在・立場である事を示唆しているし、その後も様々なカタチでメタファーなだけでなく直接的な表現も続いていき、カメラワークともども本当に巧いなぁと思わされる。また、自らの生き方に苦悩するハイダルに新たな視点をもたらしたのが“ヒジュラー”だったというのも非常に現代的な描き方だったし、挑戦的でもあった。
今後の映画史の節目節目で必ず特筆されるべき作品。
桃龍
3.5
インドと同じ民族でイスラム教のパキスタン。
宗教や男尊女卑やLGBTQなど、この作品の背景を理解するのは難しい。
それらに追い詰められてゆくヒロインの状況に、どうしようもない無情を感じる。

パキスタン本国では上映禁止となっていた作品だが、同国出身のマララ・ユスフザイさんらの尽力で公開されたという。
マララさんのことは『わたしはマララ』をぜひ。
Omizu
3.8
【第95回アカデミー賞 国際長編映画賞ショートリスト選出】
サーイム・サーディクの長編デビュー作。カンヌ映画祭ある視点部門に出品され、審査員賞とクィア・パルムを受賞した。アカデミー国際長編映画賞パキスタン代表に選出されショートリストまで残った。

非常にいい作品。パキスタンでは当初上映禁止になったそうだが映画人らの働きで順次公開されたそうだ。しかし監督の出身地で本作の舞台であるパンジャーブ州では未だに上映禁止だという。

クィアの差別を描く辛い作品かなと思っていたが、群像劇的な側面が強い。どちらかというと家族ドラマ。

子どもを待ち望まれる若い夫婦とトランスジェンダーのダンサーを描く。無職の夫とヘアメイクの妻の繊細なキャラクター描写が非常にいいし、トランスジェンダーのビバをめぐる描写も誠実。

「わたしの願い」という副題はやや安直な気はするが、それぞれ表に出せない願いを持っているという意味では合っているのかも。

もちろんトランスジェンダーへの差別、偏見の描写はあるが、それ以上に女は家庭で子どもを育てろという圧力も強く感じる。それに抗おうとする妻、勇気を持って自分の願いを叶えようとする夫もよかった。

全てが丸く解決したとは言いがたいエンディングだが、これからの希望のようなものを感じさせるいい終わり方。パキスタンでトランスジェンダーとして生きるのは本当に大変だろうなぁ。ビバを演じたアリーナ・ハーンは実際のトランスジェンダーであり、人権活動家でもあるそうだ。

映画としてもじっくりとみせていくストーリーテリングは堂に入っているし、印象的なシーンも多々ある。今後偏見が根強い中東でどのような展開をみせるのか注視したいところだ。

映画として素晴らしいのはもちろん、パキスタンにおける現実を炙り出す一作としても大変意義のある作品だ。テンポが良く飽きないし、非常によく出来た作品だった。

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