明日になれば〜アフガニスタン、女たちの決断〜の作品情報・感想・評価

「明日になれば〜アフガニスタン、女たちの決断〜」に投稿された感想・評価

かくわ

かくわの感想・評価

4.1
アフガニスタンに生きる女性3人の物語。
劇映画ではあるが、現実に起きているんだなぁと思うだけで、心が苦しくなる。
いずれも明確な「結末」はないのは現在進行形だから。
タリバンによって制圧されたいま現在、より深刻な事になっているのだろうか…

①妊婦
よくもまぁ身重の女性をここまでこき使うなあと…梯子を登るシーンは見ているこっちがドキドキする。。
料理がどれも美味しそうだなと思った時、昨年観たインドの『グレート・インディアン・キッチン』を思い出した。

②職業婦人(おそらく高学歴)
①からの繋がりがおおっ!となった。
どの国でも浮気は最低だと思います。このエピソードはなんだか詩的。

③結婚を控えた若い女性
自分1人の力で解決できない問題があったときにどうするのか。若いほどそう言ったケースがあると思うけど、女性の社会的立場が低い国ほどよりハードとなる。

ペルシャ語、ダリ語

2022-126-094
妊婦が家事する1話がキリキリと胃が痛くて見てられなかった。とにかく彼女らを人として扱ってないし、それに自覚的ではない家族に根深さを感じる。
他の話は似た背景があってひかれるところがなかった。物語の始まりそうな時に終わったので唐突感があった。
ausnichts

ausnichtsの感想・評価

4.0
タリバンが政権を掌握する前、2019年製作のアフガニスタンの映画です。

描かれる3人の女性には現実感があります。

その3人がラストシーンで期せずして揃うという映画で、その意味合いがもうひとつ伝わってこなかったのが残念ですが、監督インタビューを読むとなにをどうしたかったのかがよくわかります。

完成度としてはもうひとつですが見るべき映画です。

「ネタバレレビュー・あらすじ・評価・妊娠や母性は選択肢であるべき」
https://movieimpressions.com/hava-maryam-ayesha/
para

paraの感想・評価

3.9
3人の立場が異なる女性たちの3話オムニバス。
アフガニスタン特有というよりは、厳格な家父長制度下に置かれた女性たちの姿。
かつての日本でもよく見られたであろう光景で、ある意味普遍的な世界。

3人それぞれの問題が交差する地点がある。

2話目のシュールな場面転換等、個人的に好み。

奇跡的にアフガニスタン国内で撮影された作品だそうで、映画が製作された時よりも今は更に厳しい環境に置かれていると思うと複雑な気持ちになる。
 カブールで暮らす妊娠した3人の女性のそれぞれの生き方を描く。それにしても、アフガニスタンの男性権威主義と女性差別は酷いものである。

 ハヴァが暮らすのは、妊娠中の妻の身体を心配するよりも世間体を優先する夫と、嫁を家政婦扱いする横柄な舅と痴呆症の姑のいる家だ。ルーティンワークの家事の他にやたらに命令する舅の言うことをこなし、痴呆症の舅の面倒を見て、身勝手な夫が急に連れてくる大勢の客の飲み物や食事の準備もしなければならない。自分で客を連れてくるくせに、買い物を頼むと渋る。
 マリアムの別居中の夫は、愛情よりも欲望優先で浮気を繰り返す。マリアムが7年間の無為な結婚生活に疲れて離婚を決意すると、よりを戻そうと必死になる。人格の破綻した夫にマリアムはとことん疲れ果てる。
 アイーシャの元彼氏は、アイーシャに飽きて自分から別れたのに、未練の電話を掛けてくる。

 女性たちの相手の男たちに共通するのは、女性は男の所有物という感覚だと思う。邪険に扱ったことを顧みもせず、離れていこうとする女性を引き止める。妻になって妊娠したら、もはや何処にも行けない。だからハヴァが一番悲惨である。お腹の子供だけが唯一の希望であり、頼りはアッラーだけだ。

 製作は2019年だから、2021年夏のタリバンのカブール侵攻より前の話である。女性差別主義で権威主義のタリバンの統治下の現在はもっと酷い状況であることは想像に難くない。経済的にも困窮していて、娘を金持ちに売り飛ばす人が後を絶たない。女性にとって、女の幸せよりも生き延びることが優先される状況である。このような映画が製作できたのも、タリバンの統治下より前だったからだろう。あまりの悲惨さに息が詰まる。
marrikuri

marrikuriの感想・評価

3.9
第1話、妊娠中の嫁虐待ドラマが痛ましい😭😭。見てて耐えられなくなるギリギリレベル。ニャ~オ 。。
第2話は、もったいぶってるわりに言葉数が多くて、疲れる。
第3話は何だか無国籍風の中近東標準?
ヒロイン三人が向かう先は、予想ついた。まあまあ。
でも、30分ほどの第1話だけが内容的に別次元で強印象。2と3をつなげてきたことに “苦心” の跡あり?
それはまるで、トライアスロンの最初のスイム🏊🏼‍♀️だけが荒波🌊に揉まれて超過酷で、続くバイク🚴🏽‍♀️とラン🏃🏻‍♀️が軽めに展開した(しかも自転車もシューズもフランスからの借り物)っぽ。鉄人レースが途中から五輪ディスタンスに切り替わっちゃったみたく。。

ともあれ、見おわって肩がすごく凝ってた🥺!

製作にイラン🇮🇷とフランス🇫🇷が入ってるから反タリバンのバキバキのプロパガンダ映画だと予想してたら、案外そういう押し付けがましさがなく、宗教とか国とか民族とか家父長制とか関係なく「自分がされたくないことは、人にしない。自分がしてほしいことを、できるだけ人にしてあげる。そういう人道を皆さん歩んでください」という普遍的善的願いを女性視点から提示してきた。


◇付録◇
歩きスマホをしがちな人がトライアスロンに出場した場合の一句

「泳ぎスマホ、漕ぎスマホして、走りスマホ」
(季語/りス🐿→木の実🌰→秋)
mpc

mpcの感想・評価

3.8
人生ハードモードなアフガニスタンの女性三人のお話

義父と夫にドクズのように扱われる妊婦、
浮気夫に悩ませられる女アナウンサー、
従兄弟と結婚させられる訳あり出戻り女子

こりゃひどいね

この国では冒頭の黒猫が一番自由だった🐈️
アフガニスタン映画機構の初の女性会長を務めるサハラ・カリミ監督がアフガニスタンの女優を起用して全編カブールで撮影した長編デビュー作では、3人の女性が登場してオムニバスドラマを繰り広げる。
義父母の面倒を見ながら家事に追われる孤独な妊婦のハヴァ、7年間浮気し続けた夫と離婚を決意するも、妊娠が発覚した高学歴のニュースキャスターのマリアム、妊娠したと同時に姿を消した恋人がいながら、いとこのプロポーズを受け入れた18歳の少女アイーシャという、年齢、生活環境、社会的背景が異なる彼女らが初めて直面する人生の試練を夫々描いていく。
映画の舞台であるアフガニスタンは、2021年8月、イスラム原理主義組織タリバンによって制圧されてタリバン政権下になっている。
それに伴い、女性権利の向上に取り組む“女性問題省”は廃止になってしまう。
タリバンの報道担当幹部は、女性の権利は「シャリア(イスラム法)の枠組みの中」で尊重されると発表したが、その真意は未だ明かされていない。
そのような伝統に縛られた社会の中で、主婦、キャリアウーマン、中産階級のティーンエイジャーである彼女らは家父長制社会に屈服せず、自らの意志で予め決められた人生へ抵抗する。
サハラ・カリミ監督は、何年も声を出すことが出来ずにいたが、意を決して運命を変える覚悟が出来た女性たちへ、本作を通してエールを送っている。
ねり

ねりの感想・評価

3.6
「女性の権利はイスラム法の範囲内で認めるとしている」

ニュースで幾度となく聞いた言葉。
どう考えてもおかしいのに"アフガニスタン"の響きだけでなぜか他人事程度の違和感とともに脳が受け入れてきた言葉。
その意味を内包する価値観、それが意味していた、恐ろしく悲しくおかしな世界を、この映画で初めて知った。あの恐ろしい地で、この映画を生み出してくれたカリミ監督の決断、視点、勇気に感謝だ。 そして上映してくれた劇場も、ありがとう。

と言ってもわたしはまだ、あの場所で鉢合わせた3人の"明日になれば"を掴みかねている。
だってきっと明日になっても、まだあの現実は続く。

まだ分からない。彼女らの明日を想像して、少しの光を予感できる頃、わたしはどうなっているのかなあ。
アフガニスタンで地獄のような家父長制社会に生きる女性たちが描かれています。
本作公開から3年の時を経た今2022年の方が「2022年」にもなって、現実はさらに酷くなっているであろうという事実を僕たちは知っているのですから、そこでどのように生きるのかが問われていますね

本作がアフガニスタンの財産となる未来がやってきますように。

1人目の主人公ハヴァのパートは🇮🇳映画『グレート・インディアン・キッチン』を連想させます
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