よくもまぁあの抽象of抽象な原作小説を、ここまで忠実かつナチュラルに具象化出来たなと驚いた。

ボネロ版ほど振り切らず優等生的な構成である以上、逆に原作を読んでいないと話が浅く見えたり総じて退屈に感じそうだが、そもそも原作がそういう作風で、良くも悪くもその質感が生かされてる。メメント・モリなテーマ性を際立たせるべく時代や人の移り変わりをナイトクラブの世界に投影したのは中々面白く、あのサイケで不可思議で揺蕩うような空間感覚とピッタリ。時間経過の無慈悲さを痛感して鬱になりそう。

獣に捕われないよう、歯を食いしばって生きていきたいなぁ……。

MyFFF2024にて鑑賞
ベルリン映画祭パノラマ部門出品作
ヘンリー・ジェイムズの同名小説を独自の解釈で映画化した作品
「何か」を待ち続ける男女の行きつく先とは…
映像は面白いけど少々退屈してしまった
いくらなんでも観念的すぎないか

• #MyFFF2024

MyFFF2024長編作品

25年間クラブで"あれ"を待ち続ける男女のお話。観念的でムズい。クラブ行ったことないし。行けばわかるのだろうか。妖しさ満点のベアトリス・ダルに出会えてお得な気分。