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モーリ
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目次

モーリの作品紹介

モーリのあらすじ

父親に関する唯一の思い出。それは、父親から聞いた物語の録音だ。時々、Moriはこの物語を聞いていた。ある日、学校に新しい教師が赴任する。その姿を目にしたMoriは、彼を自分の父親だと思い込む。

モーリの監督

Yakup Tekintangaç

原題
Mori
製作年
2024年
製作国
トルコ
上映時間
19分
ジャンル
ドラマショートフィルム・短編

『モーリ』に投稿された感想・評価

沢田
3.7
うーん、いろいろ想像が膨らむ寂しい物語

モーリの父親は?
童話の動物たちの声を奪ったのは結局誰なの?
身分証に写真がないのは何故…?

色々と気になる
続きがあれば良いのに…

雪の降る町の雄大な自然があって余計に1人ポツンと寂しくなる
証明できない嘘の重圧。
本作はモーリという少女に視点を寄せた、寓話的な語り口が良い味を出している作品です。
まず映像が雄弁で、圧倒的なリアルに基づくロケーションの壮大さ、荘厳さがあり、背景に映されている大自然を観るだけでも鑑賞して良かったと思わせるだけの魅力はあるかと思います。
そして、内容面に関しても、多くが語られないからこそ想像の余白が十分にあり、観客1人1人が真摯に向き合うことで、物語が出来上がる仕組みになっています。
果たして赴任してきた先生は本当にモーリの父親なのか、泥棒の正体は一体誰なのか、観る人によって解釈は大きく変わるのではないでしょうか?
私個人としては、嘘と他者が軸にあると思っており、嘘はその人の内にあるもので、その真意は人には分かり得ません。
それは他者であれば尚更のことで、だからこそモーリは受け入れられないのです。
モーリの喪失感は本物のように見えます。
ただそれはあくまで視点がモーリに寄っているから、私たちがモーリとして作品に入り込むから、成立している理解になるのです。
言葉というのは曖昧で、いくらでも偽装できてしまいます。
何をもって他者を信じればいいのか、それは親子どもの関係であっても変わりはありません。
血はつながっていようが、所詮は違う人間であり、根本的には他者なのです。
作中で、先生の正体や泥棒の真相が明かされることはなかったと記憶しています。
それもテーマ性を含めて考えれば当然です。
謎は多く、分からないことだらけである。だから、言葉を何度も何度も交わし、関わりをもち続けることで、何とか他者の一端を掴もうとする。それが共生していくことにつながる。そう語っているのではないかと、私は考えました。
絶対的な不満点はあまりなかったですが、ナレーション説明は相変わらずどうなんだろうと思いました。
総じて、嘘と他者といった重いテーマを扱いつつ、映像的な美しさが寓話的な語り口を強調する味のある作品でした!
3.3
ある日赴任してきた新しい先生を、父親だと思い込む少女・モーリのお話。約20分の短編。


解釈が難しい作品だなぁと思った。
でもそもそも多くを描いてはいないし、観客に解釈を委ねてる感じもあるから、正解はないのかも。

私としては、父親なのかどうかとかその背景はとか、より作品全体を通した雰囲気が好きだった。
終始漂うどこか寂しい雰囲気。
それはなぜなのか。
モーリが感じている孤独感を表現しているように感じた。

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