
本作は、ルオ・イーシャン監督の親友チュンが、2017年に恋人のユエとネパールでのトレッキング中に亡くなったことに端を発している。チュンとユエは降雪のために47日間山中の洞窟に閉じ込められたが、チュンは救出の3日前に亡くなり、ユエだけが生き残る。台湾に戻ったユエはチュンと交わした約束を、元々このネパール旅行に加わる予定だったルオに打ち明ける。生き残った者は自分の体験を語らなければならないという約束だ。その言葉に応えるため、ルオはカメラを手に取りネパールへ向かい、チュンの足跡を辿る旅に出る…。この作品は一人の若者が初めて経験する深い喪失と格闘し、その意味を探求する過程を辿るドキュメンタリーであり、同時に成長物語でもある。あくまでも主観に徹した一人称の作品だが、映像のフレーミングやその選択、そして編集のリズムにも非凡なセンスを感じさせる。親友が亡くなる前に残した手紙の使い方も効果的で、死者と生存者の間の複雑な関係を親密に浮かび上がらせていく。ニヨンの国際映画祭「ヴィジョン・デュ・レール」でワールドプレミア上映された。山形県の豪雪地で作品の構成・編集を再考するレジデンシーに参加した「メイド・イン・ジャパン」である。
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