(きっかけ)
"ゴールデン・グローブ賞作品賞ノミネート"の宣伝文句に惹かれてfilmarks試写会にて鑑賞した。

(概要)
1972年9月5日、🇩🇪ミュンヘン・オリンピックにて9億人が目撃した世界初の"テロ"の📺テレビ生中継。

(感想)
報道の自由、人権、報道の結果責任など📰📺報道の本来のあり方を問うサスペンスだが、
(個人的には初見の俳優ばかりで、)意図的に粗い映像なんだけど、あたかも現場にLIVEでいるかのような緊迫感溢れる濃密な95分があっという間に終わり、エンタメ映画としてめちゃ面白かった。
👏満足度は高い。2025年の洋画の暫定ベスト。

未知の事件だったが、観る前に特段の歴史や中東情勢の予習は不要だと思う。

以上

@市ヶ谷シネアーツ試写室

• #Filmarks試写会
• #衝撃のセプテンバー５キャンペーン

ミュニック。　く が つ い つ か




ドイツ🇩🇪の作品にも関わらず第97回🇺🇸アカデミー賞にて脚本賞にノミネートされた作品。

'72年のミュンヘンオリンピック中に起きたテロ事件ということで、時期も近いのでドイツの人々にとっては日本でいう『あさま山荘事件』のような位置づけなのかな？

スピルバーグ監督が2005年に撮った「ミュンヘン」を本作鑑賞の先か後に観るとより理解が深まるのかも。


さて本作　⚠️ネタバレあり⚠️


これ、脚本賞どころか作品賞にノミネートされてもよかったんじゃない？
ものすごい緊迫感、そして臨場感。😱
まさに自分もその中にいるみたいな。
91分の尺。「ブルータリスト」の半分以下😅
あの衝撃の1日を無駄なく見事にエンタメとして91分に納めている編集力に脱帽。

真実を偽ることなく映像化しているのでラストは切なく また 呆気なく終わってしまうのだが、それもまた深い余韻を残す。
本作のプロデューサーのひとりにショーン・ペンの名前があってビックリ‼️
出来れば出演してほしかったかな。

とは言え。

ピーター・サースガードの圧倒的存在感が素晴らしい。
報道を裏で牛耳るボスを冷静沈着に演じ切っている。
「パストライブス」で主人公の女性を優しく包み込む夫を演じたジョン・マガロも生中継の指揮を取る報道マンを熱演。
「ありふれた教室」のレオニー・ベネシュも唯一の女性そして地元の人間として編集者 兼 通訳として走りまくっていた。

初めてテロリズムが全世界に生中継された緊迫の1日。
約9億人が視聴したという。
この悲劇的なテロ事件を警察側でも犯人側でもなくメディア側から描いたという視点がいい。

事実を報道するだけ。人助けができる訳ではない。

その『もどかしさ』を観客も体感できる新たな名作の誕生か！


2025年 2月18日 9:15〜
TOHOシネマズ池袋screen 1
💺76席
客入り　半分くらい埋まってた。

ちなみに
ミュンヘンオリンピック開催中に起きたテロ事件を扱っている本作。
英語やフランス語では『ミュニック』と発音する。
日本ではなぜ『ミュンヘン』と発するようになったんだろう？🤔
誰か教えて！🙇‍♂️(調べてる暇がない😅)

衝撃の1日を追体験する、圧倒的緊迫感の90分。

ティム・フェールバウム監督、ピーター・サースガード、ジョン・マガロ等の共演による実話をベースとしたドイツ、アメリカ製作のドラマ。
1972年開催のミュンヘンオリンピックにて、9月5日に発生したイスラエル選手団人質事件を生中継することとなったテレビクルーの姿を描く。
主人公となるテレビ中継のスタッフとしてサースガードやマガロのほか、 レオニー・ベネシュ、ベン・チャップリン等が演じており、登場するキャラクターは、ほぼ中継スタッフのみ。
物語は、冒頭アメリカABC放送がミュンヘンオリンピックの様子を放映するシーンでスタートし、その中継技術力の高さがアピールされるのだが、選手村付近で銃声らしき音が響き渡ったことをキッカケに、それまでの平和な空気が一変、一瞬にして緊張感が張り詰めることに。
以降、現場で何が起こっているのか情報を手に入れようとしたり、放映権を獲得しようと東奔西走したり、はたまた現地ニュースや警察無線を通訳を通じて聞き取ったりと、とにかくライブ放送をしようとしてコントロールルームはてんやわんやな状態となり、その空気は観てるこちら側も息苦しくなってくるものに仕上がっている。
そんな中でも、中継すべきなのか、それともテロリストが同じ映像を見ることにより事件が変化していく事態にどう対処すべきか等々、様々な選択肢としがらみがある中で、瞬時に決めていかなければならない様はお仕事ムービーとしても秀逸である反面、自分がこんな現場を取り仕切る立場だったら、胃がキリキリしてしょうがないだろうなと想像してしまった次第。
また、当時のテレビ番組制作事情もよく再現されており、中でもテロップをプラスチックでできたようなフォントを一文字一文字手作業で並べて表示させていたのには驚いたのに加え、他局の番組を流していたテレビがソニー製だったのは、なんだか嬉しくなったところ。
クルマ好きの視点からすると、所謂覆面パトカーに使われていたのが通称「ビートル』や「カブトムシ」と呼ばれるフォルクスワーゲン・タイプ1であったのは何ともドイツらしく、見逃せないポイント。
基本舞台は中継室のみというワンシチュエーションの会話劇というスタイルながら、入ってくる情報は限られているため、観る側と中継スタッフの立場が同じという状況であることから、実際には何が起きているのかを頭をフル回転させて想像するしかなく、あっという間の一時間半であったことに加え、謎にショーン・ペンが製作にクレジットされていたのは想像していなかったとともに、現在公開中の渡辺一貴監督『ショウタイムセブン』と、ややもすると間違えやすいタイトルかつ内容もテロを中継するという被りがありながら、そのライブ感は雲泥の差であり、チケットを買い間違えてでもこちらを観て欲しい良作。

A班がABCに映ってる。