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恋愛裁判
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目次

恋愛裁判の作品紹介

恋愛裁判のあらすじ

人気グループへの階段を駆け上がっているアイドルグループ「ハッピー☆ファンファーレ」。人気ナンバー1でセンターを務める山岡真衣(齊藤京子)は偶然、中学時代の同級生・間山敬に再会し、意気投合、恋に落ちる。アイドルとしての立場と恋愛との間で葛藤していた真衣だが、ある事件をきっかけに衝動的に敬のもとに駆け寄るという行動に出るーー。 8か月後、真衣は所属事務所から「恋愛禁止条項」の契約違反として裁判所に召喚される。 「アイドルの恋愛は罪なのか!?」 審判が下る!

恋愛裁判の監督

深田晃司

原題
LOVE ON TRIAL
公式サイト
https://renai-saiban.toho.co.jp/
製作年
2025年
製作国・地域
日本
上映時間
124分
配給会社
東宝

『恋愛裁判』に投稿された感想・評価

背骨
4.0
東宝さまに招待いただき試写にて鑑賞

日本アイドル業界の悪しき慣例「恋愛禁止ルール」
疑似恋愛ビジネスとも言われるそのビジネスモデルに切り込みながも、一方的に断罪もしない… この世界の在り方と人の感情の複雑さをそのまま受け入れるいい意味でいつもの深田晃司スタイル

決してアイドル業界の闇を暴く、異常さに物申す… だけの内容になっていないので、アイドル業界に興味がなくても1本の映画と楽しめるはず

人間にとって大切なものはそれぞれあり、わかりあう事の難しさとそれでも諦めない希望を描いた映画でもあると思う

アイドル好きだけでなく、日本でエンターテイメントを楽しんでいる方にもぜひオススメしたい秀作

二人の決断が、その結末が、「これぞ人間」て感じで素晴らしかったです

元アイドルの齊藤京子が演じるアイドル役は想像とは全く違ったかなり抑えめなもので、それが彼女のチョイスなのか、彼女のパーソナリティが反映されているのか、深田晃司監督の演出なのかは不明

しかし彼女の演技がこの映画を浮かれたアイドル映画に貶めていないのは間違いない
レビュー全文はこちら↓
https://cula.jp/2025/10/28/love-on-trial-renaisaiban-review/

---

本作をどう捉えるのが正解だろうか。もし『恋愛裁判』が「現代アイドルの苦しみに寄り添い、彼女たちの自由を讃える作品」として作られたのであれば、それは難しい挑戦だったと言わざるを得ない。なぜなら、擬似恋愛のような夢を世の中に振りまきながら、自らは恋をしてはならない——つまり恋の歌に共感してはならないという矛盾を抱えたアイドル文化そのものが、その歪みを大前提として成立しているから。
そんな現実の中でアイドルに憧れ、その道を目指すということは、言ってしまえばその矛盾の中へ自ら飛び込むことに他ならない。歌って踊って有名になりながら自由を手に入れたいのであれば、ダンスボーカルグループという選択肢もあるはず。しかしアイドルとは、本来そういう存在ではない。アイドルは夢を売る仕事なのだから。

一方で、本作が「矛盾を孕みながらも煌びやかに輝くアイドル文化」とそこに惹かれてしまうどうしようもない者たちの、残念で人間味溢れる皮肉な現実を浮き彫りにしようとした作品であるなら、その試みは成功している。つまり、本作をどう捉えるかによって、評価は大きく分かれることになるだろう。ひとまず私は本作を「覚悟を決めずにアイドルに憧れてしまった、揺らぐ女性を描いた作品」として捉え、その視点から語っていきたい。

何にせよひとつ言えるのは、本作は主人公・真衣(齊藤京子)に共感できてもできなくても、等しくパンチを食らうような作品だということだ。主人公に共感できる観客は、彼女と同じ痛みを受け止めて打ちのめされるだろう。一方で共感できない観客は、彼女の優柔不断かつ我儘な姿勢に苛立ちを覚えるはずだ。良いか悪いかはともかく、多くの観客がモヤモヤとした感情を抱えたまま本作と向き合うことになるのではないか。それほどまでに脚本は、「どっちつかずなのに何かにしがみつき、何者かでありたいと願う残念な女性」の姿をリアルに描き切っていた。

何かを為す際には狂気的なまでにひたむきになり、常人には理解できないほどふてぶてしくあらねばならない——そう見せつけるのがデイミアン・チャゼル監督の『セッション』なら、本作もまた似たような現実を感じる作品かもしれない。揺らぐ半端者には、何も為すことなどできないのだ。

アイドル文化を本気で愛し、その道で成功したいのであれば、疑問など持つべきではない。恋を禁じられながら恋を歌う矛盾に疑念を抱いてはならない。そのめちゃくちゃを成立させることで成り立っているのが、日本のアイドル文化なのだから。

逆に、恋をし誰かと寄り添いたいのなら、他者に媚びて人気を得ようなどと思うべきではない。目の前で見守ってくれるパートナーを、いったい何だと思っているんだ。この世界では生きづらい?生きづらくしているのは、その覚悟にふさわしくない承認欲求と愛情への飢えの中で揺らいでいる、自分自身ではないのか。

その点、菜々香(仲村悠菜)のふてぶてしさは、この矛盾を乗りこなすアイドル向きの資質と言える。失敗してもなお、タイミングと運と愛嬌と才能、そして何よりも一度や二度の失敗で折れることなく、嘘と幻想の中で自己主張を続ける根気と肝っ玉——それこそがアイドルをアイドルたらしめるものだ。それが、この矛盾したアイドル文化の中で生きる覚悟というものである。

脇を固める俳優陣では、津田健次郎や唐田えりかがそれぞれ確かな存在感を放っていたが、本作で最も強く印象に残ったのは倉悠貴演じる間山だろう。自分との恋を選んだはずの真衣が、いまだに「人気」にすがり、他の誰かに半端な夢を売り続ける様子を眺める——そんな間山のパントマイムシーンは、本作で最も印象的な場面として心に刻まれた。

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観た回数:1回
恋とか愛とかについての歌を歌ってる張本人たちが恋愛禁止でなにを伝えられんねん!というずっと抱く疑問はさて置き、日本のアイドル文化は素晴らしい経済効果を生み出す一方、やはり本人たちの自由という意味では搾取される。

無数に存在するアイドルグループの中で、何人の若者が自由を犠牲にし、夢を追いかけてきた事か。仕事でもそうだが、人によって働き方を重視する人や給料を重視する人、それぞれであり、諸々天秤にかけた時に自分には何があっているかを模索していく。アイドル業界も同じであり、今作で観た「選択」という部分はしっかり描かれていたと思う。

が、しかし…
個人的にはそこをどちらも正しいと思えるように感じられなかった。あまりにも主人公の行動が浅はかで無謀すぎると。動機もグッとくるモノではなかったため、若気の至りというか、応援もあまり出来ず。
だが、それをワザと描いたのかもしれない。そんな簡単に行かない世の中と実際に暴走してしまう若手アイドルは現実にいるだろう。

主題は異なるが、実際にこの映画以上の出来事としてnewjeansが闘い裁判沙汰になった訳であって、、、

しかしこの題材を映画にするという切り口は面白い。『Share the pain』のような世界観でアイドルは恋愛しちゃいけないっていう設定も面白そうだ。

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