
映画学校を卒業してまもない山本文子(中島侑香)は、アルバイトをしながら映画づくりを続けていた。親友のモハメド夢(LEIYA)を出演者として映画を撮り、ときにたわいもない話に興じる日々はかけがえのないものだった。ある日、文子は幼なじみの船橋(丹野武蔵)を夢と引き合わせる。音楽好きの夢と船橋は、すぐに心を通わせた。ある日、一年前に母を亡くし喪失感をかかえたままの文子に、夢は母の遺灰を海にまいたらどうかと提案する。文子の母の故郷・鎌倉へと向かったふたり。しかし、旅先で思いもよらない悲劇が起きる。夢が逮捕された——。日本で生まれ育ちながらも”在留資格”をもたない夢には、自由な移動がみとめられていなかった。県境を越えたという理由で、入管施設に収容された夢。翌日、彼女のまえに現れたのは入管職員の制服をまとった船橋だった。 親友の解放のために動きはじめた文子。ひとすじの望みを信じて闘う決意をした夢。職務と友情のあいだでゆれる船橋。いま私たちの前に、この国の冷たい制度の壁が立ちはだかっている。
クルド人の家族とともに、生まれた地を離れ、幼い頃から日本で育った17歳の少女、サーリャ。少し前までは同世代の日本人と変わらない、ごく普通の高校生活を送っていた。ある日、難民申請が不認定とな…
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>>続きを読む沖縄県・コザ。17歳のアオイは、夫のマサヤと幼い息子の健吾(ケンゴ)と3人で暮らし。おばあに健吾を預け、生活のため友達の海音(ミオ)と朝までキャバクラで働くアオイだったが、建築現場で働いて…
>>続きを読むいつも⼀⼈で過ごしている⾼校⽣の悠(はる)。そんな悠には気になる⼈がいる。それは毎⽇同じ時間に、教室から⾒える⼿洗い場に現れる⽣徒だった。その⼦はただひたすら⼿を洗い続ける。何度も、何度も…
>>続きを読む児童養護施設で⺟の迎えを待ちながら暮らす優太(⽩⿃晴都)。ある⽇、偶然⺟の居場所を知った優太は、会いたい⼀⼼で施設を抜け出した。しかし、そこにいたのは同居する男に依存し⾃堕落な⽣活を送って…
>>続きを読む他人の身体に触れない「接触恐怖症」を患う原健太郎は、友人の歩夢とその恋人である瞳の関係を描いた小説を書いている。その小説を読み原に興味を持った瞳は、原の接触恐怖症を治そうと試みる。
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