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愛の世紀 4K 修復版
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『愛の世紀 4K 修復版』に投稿された感想・評価

〈特集上映 21世紀のジャン=リュック・ゴダール〉にて鑑賞
⭐️1.0は作品ではなく私自身への採点です
個人的な「ゴダール作品解った度合」を1m(つまり1000mm)の尺で表すと、「奇妙な戦争」が0.6mm。「勝手にしやがれ」が54cm。「勝手に逃げろ/人生」が3.8mm。「気狂いピエロ」が2.6cm。「ゴダールの決別」が1.4mm。「ゴダールのマリア」が3.7cm。「新ドイツ零年」が2.9cm。「女と男のいる舗道」が1.8cm。「カルメンという名の女」が4.3mm。「ワン・プラス・ワン」が51.3cm。「はなればなれに」が12.8cm。「軽蔑」が44cm。「彼女について私が知っている二、三の事柄」が0.1mm。etc.
観てない作品も多いし、観たはずだが完全に忘れてる作品もありますが。

で、本作「愛の世紀」は0.0mmです。
とにかくこんなちんぷんかんぷんな映画は初めて観た!
99分間、アホみたいに口を開けてスクリーンを眺め、何もかも分からない状態で雨の降る渋谷の街を駅へ向かって歩いたのです。

前半の美しいモノクロ映像パートも、解像度の低いビデオ映像で凶々しい色彩が映し出される後半のパートも、私に何ひとつ語りかけてこなかった。

ゴダール作品は意味不明なところが面白いとか、意味不明だからカッコいいという愉しみ方もあって、私もそういう面白がり方をしてきたのですが、本作に接して自分のゴダール作品鑑賞姿勢の転換を迫られているようなさえ感じます(大袈裟だけど)

幸いにもゴダールは日本でも人気のある映画作家ですし、今後も上映予定がいろいろあるので、私もこれに懲りずにゴダール作品を観ていきたいですね✨️
〈特集上映〉『21世紀のジャン=リュック・ゴダール』にて。

【再掲】
愛について――

ゴダールが21世紀になってはじめて発表した長編劇映画。
物語における現在をモノクロフィルムで捉え、2年前の回想をカラーのデジタルヴィデオで表現した意欲作。

デジタルヴィデオで撮られた海は色合いが晩年作のように変調されている。このことは今だから言えることで、当時みていたら度肝を抜かれていたと思う。

本作は分かるようで分からないし、まあゴダール作品だしイメージを浴びれたら十分満足ではある。しかしエドガーが構想する愛の物語の企画途中に登場するオードレー・クルバネールが美しすぎた。本作の決めのショットは彼女の横顔だと勝手に思っていた。

しかしそんな理解も放棄し、邪な思いでみている私に不意打ちを喰らわすショットが現れた。それは回想パートで登場するレジスタンス闘士だった老婦人のショットだ。彼女の顔は当時のヴィデオカメラの限界かのように解像度は悪いし、ピントも合っていない。だが、夜になって暗くなった部屋で彼女の顔が照明でほのかに浮かび上がる。彼女は戦時中の対独レジスタンスの記憶を明瞭には語らない。しかしそのためらいが、彼女自身を、彼女の歴史を、その苦悩を語ってみせるのだ。それはハリウッドからやってきた「スピルバーグ・アソシエイツ」の彼らとは強度が全く異なる歴史と痛みの語りだ。

『シンドラーのリスト』では足らない。そんな厳しさこそゴダールの愛だと受け止めて、21世紀を生きる。

追記
ロベール・ブレッソンの『シネマトグラフ覚書』に言及する箇所があり、それだけでも一見の価値があると思う。
国家ほど、愛される者のイメージから懸け離れたものはない。
国家の理性は、愛の至上の価値とは対極に位置するのだ。
国家は、私たちの目の前で世界の全体を抱擁する能力などいっさい持っていないか、
それを失ってしまった。

こうした言葉がもっと人々に届かなければならない。バタイユは親密を必要とした。

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