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Scénarios(原題)
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『Scénarios(原題)』に投稿された感想・評価

ゴダールは2022年に自殺ほう助(スイスは法律で認めてるらしい)で命を絶ったらしいが、その遺作の記録映像だ。ゴダールおじいちゃんが映画帳みたいなのを画用紙で作っていて、制作担当者と話してる場面が結構長いがかわいい。裏に立派な絵があるのに、ハサミで切りそうになったり、映画は本と違って延々と続くので一つのシーンから次への切れ目として真っ黒なシーンを入れてね、とまっくろにマジックで塗った紙が入っていたり、かわゆい^_^巨匠のあんな姿が見れて微笑ましかった。
#TIFF 3日目 7本目
東京国際映画祭、ゴダール新作。

2部構成というか、2つの作品を「シナリオ」としてひとつの作品として発表された今作。
前半は前作「奇妙な戦争」と同じ手法で、写真と映像のコラージュ。まさに後期のゴダールである「イメージの本」、「映画史」と同じ手法でさまざまな映画や写真の引用が多用される。とりわけ自身の代表作である「ウィークエンド」や「はなればなれ」などを引用して、生と死をテーマにしたもの。「上海から来た女」の鏡のシーンも印象的。音はカットアップされた安定のゴダール編集。
後半はワンカットで撮るゴダールの制作風景を撮った貴重な映像。右腕であるファブリス・アラーニョ氏が撮影しているのがわかる。音の入りが暴力的なくらいの音圧で、すぐそこにゴダールがいるかのような臨場感だ。何よりも生身のゴダール、ありのままの老いたゴダールの姿が映し出されているのは、本当に貴重だし、これこそ遺作なのだと納得させられる映像。彼の制作ノート(シナリオ)はモレスキンのノートを使って、手作りでコラージュされたもので、これが指示書のようになり、晩年を支えた助監督たちがこれを作品に仕上げていたんだなと興味深く鑑賞した。夢中で、色々な作品の引用を語り、説明をしていくゴダール。まさかのページの入れ忘れで、「忘れていた」と語るゴダールは少年のように微笑ましかった。間違いそうになるゴダールを助監督たちが止めて、一緒に完成させていく姿もまた新鮮だった。
人間味溢れる映像に、彼が生きた証が刻まれていた。冒頭の映像のあとに、ゴダールは尊厳死を選んだ。
昨年のゴダールマラソンを経て、このドキュメンタリーに到達した。感慨深い。


ソシアリズムだけ、観られていない、、、
生涯をかけて、3Dの形式も創作で経験したゴダールが最後に映画が平面でしかないことに到達したという事実自体がなんとも感動的。セザンヌやマティス、ピカソ、誰でもいいが、無理に立体へと近づける偽装を捨て去り、平面性の世界の中に平面の中の可能性そのものを見出そうとする意志。第一章の「DNA」の名が示す二重螺旋構造。動植物の身体の物質を幾度も壊しながら、タンパク質のアミノ酸が結合相手を見出すことで、相互補完的に記憶を保持していくようにこの映画においては第二章の「MRI」がひとまず一章を補完する作用を果たすと同時に、この遺作のメイキング的立ち位置の「Exposé du film annonce du film “Scénario”」がこの映画そのものの転写であるともいえるか。さらにいえば、映画の中でパッチワーク的に組み合わされる映像の断片と音の断片の組み合わせ(ソニマージュ)もゴダールの編集台の上で組み合わされたアミノ酸の配列のような存在に思える。世界の生物そのものが「DNA」の二重螺旋構造によって支えられているように、映画の単純な平面性の組み合わせとその配列は幾重にも転写がなされることで次なる生命が再生する。そのことをこの短さと単純かつ丁寧な手仕事によって示し出すゴダールが最後に「よし」と言い切るそのゲストゥスに、最後まで一切の希望を失おうとしなかったゴダールの眼差しに、心打たれるーーなお、それは自殺幇助によって亡くなる前日に撮られたという。

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