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街の天使
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『街の天使』に投稿された感想・評価

夜のゴンドラ、カンツォーネ。
フランク・ボーゼイギ。
モンクトン・ホッフェの戯曲『Lady Cristilinda』を脚色・翻案した物である。
主演にジャネット・ゲイナーとチャールズ・ファレルを迎えており、個人的にド安定トリオの作品である。
非常にシンプル且つロマンティックな作品であるが、今年のクリスマスムービーとして鑑賞した。
街往く人々が愛する人や家族と過ごす中、遂に不惑を越してしまったおじさんが、一人でXmasイブにロマンティック…。
…済まぬ。済まぬとしか言い様が無い。
おじさんでも偶には世俗を忘れてうっとりとしたいのだ、許してくれ。
そしてそっとしておいてくれ。
今夜だけは私も守護天使に祈ろう、「私にも良い出会いが有ります様に。そして世の中の幸せなカップル達が、今直ぐ爆発します様に」、と。

扨、『街の天使』である。
原題は『Street Angel』であり、守護天使と主人公Angela、そしてスラングの売春婦とのダブルミーニングを構成する。
ボーゼイギらしい縦移動の動線を導入したセットを使用した下町劇であり、このセット自体も1930年のアカデミー賞美術賞にノミネートされているが、トリオの他の夢見心地な作品、『第七天国』や『幸運の星』と異なり売春や殺人未遂等、ノワール的要素を取り込んだプロットとなっている。
作中では個人的に、某O.ヘンリー的な“更正を信じて見て見ぬ振りをしてくれる刑事”を期待してしまったが、現実は非情である。

本作は作中舞台をナポリ及びその近郊に採っている。
この為カラビニエリの登場に加え劇伴にはカンツォーネを採用する等、イタリア情緒の演出が為されている。
…肝心のゲイナー自身がアングロサクソン顔なのであるが。

本作のラストでは、ファレルの百面相が見られる。
マッチの灯りに照らされた恐ろしい顔、守護天使の絵画の前の寛恕の表情、そしてゲイナーに向けられる優しく柔らかな表情。
私生活に於いてもファレルはこの年前後にゲイナーへ結婚を申し込んでいるが、その愛情をこの表情に見る事は無粋であろうか。
二人の心情の機微は余人には不明な所ではあるが、少々残念な想いを拭えない、そんな今年のXmasイブである。
フランク・ボーゼージ監督、ジャネット・ゲイナー、チャールズ・ファレル主演のメロドラマ。『第七天国』『幸運の星』と合わせて、メロメロ三部作という感じだ。
三作ともセンチメンタルなメロドラマで、戦争・貧困による犯罪・体の障害などという悲劇でメロドラマを紡ぎだす。空想的で生活力のない男性を、献身的に支える純情な女性に降りかかる不幸。
基本的なメロドラマの元祖といえる。
メロドラマの基礎を作ったのはD・W・グリフィスあたりかと思うが、ユーモアとセンチメンタリズムを強めて印象的なメロドラマを連作して、後々のアメリカ映画に影響を及ぼした作家のひとりがボーゼージだと思う。

代表作『第七天国』が抜群なため、本作はやや平凡。
しかし、初期の映画が大衆性を獲得するのに果たしたメロドラマの役割は大きい。
日本での新派劇『滝の白糸』と共通していて、貧窮からくる止むにやまれぬ犯罪、幸福を壊す過去の因縁、別れと再会など、もう大衆娯楽の決定版って感じ。
笠原和夫(『仁義なき戦い』脚本家)が言う所の、オリンをコスりまくってる!!
彼の「シナリオ骨法十箇条」によると、昔の母子ものなどでは泣かせ所でヴァイオリンを弾きまくって観客の涙を誘う。そうした泣かせの手法を「(ヴァイ)オリンをコスる」と言う。ボーゼージ、コスってます!!「コス、コスコスコス、春日」(あれはカスカスカスか・・・コスだと小菅になっちゃうな)

大女優、ジャネット・ゲイナーが可憐でカワイイ。
『第七天国』でも階段が印象的だけど、縦横に階段を仕組んだ街のセットを作っていて、警官との追いかけなどの活劇性もあるんだね。
ただジャネット・ゲイナー、目が大きくて可憐なのに・・・ケツアゴなんだな~。
ザキヤマみたいに顎の先が割れてる。
悲しい所で気づいちゃったから、泣けない。
しかも一番前席で観たから、目の前に巨大なケツアゴが・・・・
幾らオリンをコスられても「ケツ、ケツケツケツ・・・ゲッツ!!」ちがうか・・・
(でもケツアゴは美人の証明かも・・・誰に気遣い?)
Omizu
4.0
【第1回アカデミー賞 主演女優賞受賞】
記念すべき第1回アカデミー主演女優賞受賞作品。『戦場よさらば』フランク・ボーセイジ監督のサイレント映画。主演のジャネット・ゲイナーは『第七天国』『サンライズ』と合わせての演技が評価され、主演女優賞を受賞した。その他撮影賞、美術賞にもノミネートされた。

『第七天国』『サンライズ』と本作、本当にジャネット・ゲイナーが素晴らしい。カラーになってからの『スタア誕生』もよかったし、ジャネット・ゲイナーはもっと評価されるべき俳優だと思う。

貧乏な男女の恋物語というシンプルな設定ながら、叙情的な演出が胸を打つ。口笛で返す返事、霧の中に消える男といったロマンティックな映像表現もうっとりするほど。

貧しく母の薬代を稼ぐために体を売ろうとした純真な娘アンジェラと画家ジーノ。女性が自らお金を稼ぐにはこれしかなかった。厳しい選択を強いられ、苦難に耐えるアンジェラ。こういった役はゲイナーお得意。悲しげな瞳にやられる。

その裏でジーノの絵を昔の巨匠作と偽って売ろうとする画商たちがいるのが興味深い。それがラストになって効いてくる。

街の天使とは二つの意味がある。道ばたに立つ娼婦、そしてラストに映される心の綺麗な天使である。

ゲイナーの演技に加え、映画としても文句のつけようがない。サイレントならではの優雅な作品だった。

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