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パンズ・ラビリンス

パンズ・ラビリンスの作品紹介

パンズ・ラビリンスのあらすじ

恐怖の政治が国を覆っていたスペインの暗黒時代に、少女オフェリアは生を受けた。優しかった父が死に、身重の母親と二人で直面する現実は目を覆うようなことばかり。新しい父親はまさに独裁のシンボルのような恐ろしい大尉。生まれてくる自分の息子にしか興味を示さず、オフェリアの生きる世界は閉ざされていた。そんなとき、彼女が見つけたのはうす暗い森の中の秘密の入り口。妖精の化身である虫たちに導かれて、迷宮の世界への冒険が始まる…。

パンズ・ラビリンスの監督

ギレルモ・デル・トロ

原題
El laberinto del fauno/Pan's Labyrinth
製作年
2006年
製作国
メキシコスペインアメリカ
上映時間
119分
ジャンル
アクションホラーファンタジー
配給会社
CKエンタテインメント

『パンズ・ラビリンス』に投稿された感想・評価

kuu
4.0
『パンズ・ラビリンス』 
原題El laberinto del fauno.
映倫区分PG12.
製作年2006年。上映時間119分。

1944年のスペイン内戦下を舞台に現実と迷宮の狭間で3つの試練を乗り越える少女オフェリアの成長を描くギレルモ節炸裂ダーク・ファンタジー。

『デビルズ・バックボーン』のメキシコ人の鬼才ギレルモ・デル・トロ監督がメガホンをとり、ファシズムちゅうイカれた現実から逃れるため、架空の世界に入り込む少女を通じて人間性の本質に鋭く切り込む。
想像力ダダもれ壮大な視覚技術を駆使して生まれたクリーチャーや深く考察されたテーマに根ざした巧みな演出が衝撃的。

1944年、フランコ独裁政権下のスペイン。
(スペイン内戦により第二共和政が崩壊した後、政権を握ったフランシスコ・フランコ・バーモンデがスペイン内戦期の1936年から、1975年のフランコの死によってフアン・カルロス1世が国王となるまでの間のスペイン。
1947年に国家首長継承法が制定されて、王国であると定められたが、フランコが死亡するまで国王は空位 のままであったフランコ体制下のスペイン
なんて背景をもつ今作品。

冷酷で残忍な義父から逃れたいと願う少女オフェリアは、昆虫に姿を変えた妖精に導かれ、謎めいた迷宮へと足を踏み入れる。
親愛なる友が常に云ってる内容クリソツ。
すると迷宮の守護神パンが現われ、オフェリアこそが魔法の王国のプリンセスに違いないと告げる。
彼女は王国に帰るための3つの試練を受けることになり。。。

ギレルモ・デル・トロは、戦争映画でもあり、ファンタジーとしての特別なモンを作り上げた。
今作品は、セリフに過度に頼らない、非常に映像的な映画でした。
映画館で見たかったなぁ。
本来あり得ない事を描いてるのに、不思議と、なぜという疑問が全くないし、『ナルニア国物語』よりも、『ロード・オブ・ザ・リング』よりも、説得力があって見やすく、それでいて『シンドラーのリスト』のように政治的でもありました。
少女のファンタジーの世界は、彼女の厳しい現実の世界と並置されてるけど、単なる逃避ではなく、ほとんどの子供たち、そして一部の大人たちにとってあまりにもショッキング作品でもある。
グロくはないが、リアルなバイオレンスでした。
『Vフォー・ヴェンデッタ』みたいなんが好きな人なら、きっと気に入るかな。
『Vフォー・ヴェンデッタ』同様、現実世界のジレンマを描いたプロットは、善対衝撃的な悪というシンプルなもやし、一目でわかる対面式ファシズム。
善良で優しい魂の服従。
人間が行う悪。
少女とその母親は、状況に追い詰められている。
ファンタジーの世界の約束は適度に非日常的やけど、ヒロインが直面するファンタジーの課題(テスト)は、『ロード・オブ・ザ・リング』の奇想天外なものよりも現実的であると個人的には感じた。
『ロード・オブ・ザ・リング』やと、それぞれの試練は克服不可能なはずなのに、その英雄たちは簡単に勝利し、敵に打ち勝つのに役立つ特別な贈り物を持っているわけではない。
しかも、CGI(Computer Generated Graphic Imageコンピュータグラフィックスによって生成された画像または映像)が延々と画面を埋め尽くしてる。
今作品では、ヒロインは生まれつきの善良さによって成功し、しかも悲劇的な失敗をするシュールさも加味してる。
今作品のグラフィック面は、第二次世界大戦の厳しい現実の中に入り込んでいて、冒頭で、CGIは魔法、希望、可能性の光を提供し、私たちと若いヒロインはそれを盗み見る。
現実世界とファンタジーの国を行き来する少女の姿に、現実世界のドラマの緊張感が映画を盛り上げ、現実世界の悲劇と、ファンタジーの中の失敗が、サスペンスを盛り上げる。
また、それらが、物語を動かし、面白くしているんやと思います。
『ナルニア国物語』やと、現実とファンタジーの世界の相互作用はなく、主人公はなぜか簡単にファンタジーの運命を征服し勝ち、すべてはCGIを駆使した豪華で果てしない風景の中にありました。
兎に角、役者・演出・映像・脚本・音楽すべてすばらしかったし、異世界の場面や、子供の周りの大人たちの動向をもしっかりと描き切ったことで、上質の作品だと云えるかな。
あと、気になったのは、今作品は、女性な受胎、そして、出産を暗喩した場面がしばしばあったかなと思います。
ラビリンスに入る石アーチの入り口は、女性器。
母みゃんが出血したとき、本に浮かび上がった血の形は子宮等々。
パン(牧神パーンとも云う)は、ふつうパエイン『放牧する』から派生したとみられているが、じつは豊饒と繁栄を祈るアルカディアの信仰 —ヨーロッパの西北部における魔女信仰に非常によく似たもの — における『鬼神』あるいは『義人』のことであること自体が、豊穣の神であり、妊娠や出産そのものを司っている存在とも云えるかな。
まぁ深読みしたらキリがないくらい深くも観れるし、サラッとみても楽しめる今作品は嵌まりまくりました。
3.8
▪️JPTitle :「パンズ・ラビリンス」
ORTitle:「El laberinto del fauno」
▪️First Release Year : 2006
▪️JP Release Date : 2007/10/06
▪️Production Country : スペイン・メキシコ
🏆Main Awards : 第79回アカデミー賞
撮影賞、美術賞、メイクアップ賞
▪️Appreciation Record : 2022-269 再鑑賞
🕰Running Time : 119分
▪️Director : ギレルモ・デル・トロ
▪️Writer : ギレルモ・デル・トロ
▪️MusicD : ハビエル・ナバレテ
▪️Cast : イバナ・バケーロ、セルジ・ロペス、アリアドナ・ヒル、マリベル・ベルドゥ
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 391/1001
▪️Review
🖋このエンディングをどう捉えるか。ハッピーエンドとして捉えるか、バッドエンドで捉えるかでこの作品の見え方が全く変わってきます。私は現実世界でのエンディングではなく、ファンタジー世界でのエンディングを肯定したい派です。ファンタジー世界は存在するというその前提でこの作品を捉えています。マンドラゴのシーンに代表されるようにファンタジー世界が現実世界を侵食しているのは観ていて明確ですから。。。

🖋本作、今やオスカー監督であるギレルモ・デル・トロが彼ならではのイマジネーションと映像世界を駆使して創り上げたダークでメッセージ性の強いファンタジー作品です。1944年のスペイン内戦下を舞台にファシズムを明快に批判し、その現実とそこから逃れるためにファンタジー世界に自分の生きる場所を投影していくヒロインの冒険譚を絡めながら巧みに融合させています。

🖋イマジネーション溢れる壮大でダークな世界観と不気味なクリーチャー、そして巧みにテーマに繋がる演出が見事な作品です。結果、第79回アカデミー賞では撮影賞、美術賞、メイクアップ賞を受賞しました。さらにオフェリア演じるイバナ・バケロの儚げな薄幸さを表現した演技やビダルを演じたセルジ・ロペスの悪役ぶりも素晴らしいです。

🖋物語は。。。
フランコ独裁政権の恐怖政治がスペインを覆いつくしていた暗黒時代。 少女オフェリアは優しかった仕立て屋の父親を亡くし、母が再婚したヒダル大尉のもとへ赴きます。臨月の妻を無理に任地に呼び寄せる大尉は、まさに独裁のシンボルのような恐ろしい男。直面する現実は残酷なことばかりでした。 そんなとき彼女が見つけたのは薄暗い森の中の秘密の入り口。 妖精の化身である虫たちに導かれ、そこで出会った『パン』牧神に告げられたのは、オフェリアこそ地下の王国の王女であるということ。オフェリアは王女として戻るための3つの試練を与えられ“パンズ・ラビリンス(牧神の迷宮)"での冒険が始まります。。。

▪️Overview (映画. comより)
メキシコ人の鬼才ギレルモ・デル・トロ監督によるダーク・ファンタジー。1944年、フランコ独裁政権下のスペイン。冷酷で残忍な義父から逃れたいと願う少女オフェリアは、昆虫に姿を変えた妖精に導かれ、謎めいた迷宮へと足を踏み入れる。すると迷宮の守護神パンが現われ、オフェリアこそが魔法の王国のプリンセスに違いないと告げる。彼女は王国に帰るための3つの試練を受けることになり……。
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