2019年11月ロサンゼルス、人口増大や環境破壊により人々は地球を捨て宇宙へ移住し、地球に残った人々は人口過密の高層ビル群が立ち並ぶ大都市での貧困生活を強いられていた。タイレル社が開発したNEXUS6型と呼ばれる「レプリカント」は、宇宙での過酷な奴隷労働に従事していたが、製造から数年経つと感情が芽生え、人間に反旗を翻す事件が多発する。タイレル社によってレプリカントたちは4年の寿命が与えられたが、そのうちの6体が地球に紛れ込んだ。彼らを駆逐する任務を負うのが、専任捜査官ブレードランナーだった。霧に包まれたロスの夜景、燃えさかる炎、その上を飛ぶスピナー。ピラミッドのような巨大施設タイレル社の美しいビジュアルが暗い闇の中に現れ、瞳孔のエクストリーム・クローズ・アップが映る美しい導入部分。ブレードランナーであるホールデン（モーガン・ポール）による新入社員のフォークト＝カンプフ検査。現れた採用6日目のリオン（ブライオン・ジェームズ）はレプリカントであるか否かを判定するための20 - 30項目の質問に応えるが、突如暴挙に出る。酸性雨が降りしきるロサンゼルスの地上、スシバーの空きを待つ元ブレードランナーのリック・デッカード（ハリソン・フォード）は2つで十分ですよと言われた店から突然、ガフ（エドワード・ジェームズ・オルモス）にある場所へと連行される。

　タイレル社社長エルドン・タイレル（ジョー・ターケル）に与えられた僅か4年の寿命。それを書き換えようと地球に降り立ったレプリカント男女4名の悲哀に満ちた最期。権力の命を受け彼らを探すデッカードの姿は、1940年代ハリウッドのハードボイルドな探偵映画やフィルム・ノワールを彷彿とさせる。酸性雨が降りしきる荒廃した未来、黒い闇と大粒の雨と深い霧の浮かぶ2019年のロサンゼルスの光景の中、デッカードはやがてレプリカントのレイチェル（ショーン・ヤング）に恋をする。97Fの部屋のベッドで眠る彼の耳に染み込むレイチェルのピアノの調べ、譜面の前に置かれた母親らしき人物のモノクロ写真、自我に目覚め始めたレイチェルは庭先で撮られた自身の母娘の写真と比べ、徐にメロディを弾いた後、静かに髪を下ろす。まどろみの中に漂う「永遠の処女」を見つめるデッカードの瞳の奥に亡き母親への郷愁が滲む。女はキスを交わした後、今度は自分からキスを求める。デッカードとレイチェルのキスに呼応するのは、ロイ・バッティ（ルトガー・ハウアー）とプリス（ダリル・ハンナ）の冷たいキスに他ならない。ブレードランナーの銃弾に散った女の口から僅かに伸びた舌にロイは優しく口づけし、引っ込める。ハリソン・フォードのヴォイス・オーバーによるナレーションは全て消去され、スタンリー・キューブリックの『シャイニング』の別テイクを用いたワーナー首脳陣の判断から、リドリーの理想像だった「デッカードが見るユニコーンの夢」に置き換えられたラストが素晴らしい。

20年ぶりくらいの再見。

正直、初見の時は良さがわからなかった。

「強力わかもと」のインパクトだけは何年経っても残ってるというww

多分、スター・ウォーズとかスター・トレックとかと同じようなSFだと思って、期待しすぎていたからだろう。

今回、「ブレードランナー 2049」を見てから、すぐに本作を見直すことになり、

意外と、時間の流れのゆったり加減は、2049と近いことがわかった。

もっと、スコット版のブレランは、スピーディーにサクサク展開するような記憶があったのだ。

人間の記憶なんて、当てにならないものですねｗ

ちゃんと見直すと、SFというより、ハードボイルドなクライムアクションサスペンスだった。

あるいは、近未来版「モダン・タイムス」とも見れるね。

レプリカントって「人工的に造られた労働力」だから、彼らに反逆される人間世界の悲哀って、

「モダン・タイムス」でいうところの、機械と大量生産の奴隷になってメンタルやられちゃうチャップリンと同じなんですね。

それにしても各レプリカント、レイチェル、J・F・セバスチャン、そしてラストのバッティ―とか、みんなこんなに切なく生きていたのか・・・。

僕、こういう切ないラストに弱いんですよね。大藪春彦とか北方謙三の小説みたいで、めちゃめちゃ切ない・・・。

ブレランはたくさんバージョンもあるし、スピンオフもあるし、メーキングもまだ見てないので、これから徐々にコンプリートしていこうと思います。

『ブレードランナー2049』を見ようかなあということで、予習的に鑑賞。

いやあ僕には向かなかったみたいです…

映像の暗さとストーリー展開のよく分からなさが少しきつかった…

機械人間が抱える葛藤、それを生み出した"人"が思いやりをもって考えるべき問題は感じられたのだけど、、

世界観が合わなかったのかな、？

僕の感受性の問題かなあという思いも抱きつつ、とてももやもやしています。

名作と言われる所以を知れる時が訪れるのを願って。