マルセルの夏に引き続いての「マルセルの城」は前作よりも更にエピソードが濃厚で面白さと切なさのバランスが良い。
ストーリーは全く被っていないのに私はなぜかラストは「ニューシネマパラダイス」を思い出してしまいました。
奇妙でほろ苦い思春期の初恋のエピソードは原作者の実体験だからこそ、美化され過ぎてないところがとても良かったし、お城の近道エピソードもユニークでこっちまでワクワクさせてもらった。
マルセルの家族がみんなに愛されて守られて家族の穏やかな生活が保たれていくのはまるで必然のような気がしてしまうけど、そんな幸せな物語も永遠に続くわけではない。
幼い頃は手を伸ばしても手に入らないと思っていたものが簡単に手に入るというのは幸福な事なのか少し味気ないものなのかとも思う。この部分がニューシネマパラダイスのトトとかぶるのかも。

人は年を取り色んなものが少しずつ形を変えていくことが物事の道理であり、とにかく幸せな時間は永遠ではないのだという当たり前の事実について、哀愁漂うラストに思い出し急にハッと我に返ってしまいました。

思い切り勉強をさせてもらい、思い切り自然と遊ぶことの出来る素晴らしい体験をさせてもらえたマルセルの思春期はすべての子供達にとっての理想のかたち。
こんな風にたくさんの愛に抱かれて一つ一つのことを胸に刻むことができるように生きることが出来たなら人生は輝いて見えるのだろうな。

【夏に暮らしたプロヴァンスの丘が忘れられないマルセル､ママの提案で🤶休暇に再び訪れる】

見覚えのある丘､洞窟が既に懐かしく､プロヴァンスの親友リリ少年も相変わらず優しい♡

キスマイ千賀君に似てきたマルセル､勘違い女に惚れてはいけない☝️彼女は死体より危険だ⚠️

そんな淡い恋も経験したマルセル

時は流れ•••

これは､フランスの小説家•劇作家•映画作家 マルセル•パニョル(1895-1974)の幼き日の物語

原作は自伝小説。ある普通の家庭の日常が綴られた物語。前作同様、子どもの内面が面白おかしく描かれています。

昔、ニョウボと「家計が苦しい」と神妙に話をしていると、まだ幼かった息子が「僕のお金あげるよ」と、貯金箱を差し出してくれました。あの時は死ぬほど胸を締め付けられ反省しました。

そうなんです、子どもは想像以上に親を心配している。子どもはみーんな優しい。映画を観ながら、そんな事を改めて感じさせられました。

切なさは残るものの、アフターフレーバーも温かい素晴らしい映画です。
前作『プロヴァンス物語マルセルの夏』と併せて、強く激しく熱烈にお勧めします。

これは凄く良い映画だ‼️

• #2018ベストテン選び