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ひろしま 石内都・遺されたものたちの作品紹介

ひろしま 石内都・遺されたものたちのあらすじ

国際的に高く評価される写真家の石内都が、広島で被爆し亡くなった人々の遺品を撮影した作品の現場に密着。バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学人類学博物館で開催された写真展の様子も描かれ、ヒロシマが今日の世界に投げかける意味を問いかける。

ひろしま 石内都・遺されたものたちの監督

リンダ・ホーグランド

ひろしま 石内都・遺されたものたちの出演者

石内都

原題
製作年
2013年
製作国
日本
上映時間
80分

『ひろしま 石内都・遺されたものたち』に投稿された感想・評価

NHK制作らしい。

有名なのかは知らない写真家が、広島原爆投下で当時の被爆者が着用していた現存されてるいる服飾を被写体としての核兵器や戦争の悲惨を問う…様な映画の作り。

THE NHK 的、着眼点違うしょ?的な構成は若干鼻に付く所はあったが、カナダのウラン採掘のデネ族の話は初めて知った。
知らない人も多いだろうからこっちのエピソードでアプローチすれば良いのに~…。

…大きなお世話か??
【写真の向こうから聞こえてくる声・息遣い】

監督:リンダ・ホーグランド(2013年・日/米・80分)
原題:THINGS LEFT BEHIND

淡い色合いで向こう側が透けて見える薄い生地のワンピース。このワンピースを着ていたお嬢さんは、この日何処かへお出かけだったのかしら?戦時中の女性の服装といえば、紺絣の上っ張りに下はモンペという姿が思い浮かびますが、このようなお洒落を楽しんでいる人もいたのだと思うと心が和みます。なのに、一瞬にしてこのワンピースの持ち主は消えてしまった…?こんな薄い生地の洋服が残ったというのに、人の体は何処へ行ってしまったのでしょう?

2011年、カナダのバンクーバーにあるブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)人類学博物館で開催された写真展での一枚です。撮影したのは女性写真家の石内都さん。2007年に初めて広島を訪れ、それから毎年撮影した中から48点の作品を展示しました。
展示されている写真は大きく引き伸ばされ、額縁に入っています。水玉のワンピースや背広、焼け残った靴に眼鏡。ハッキリと持ち主が分る名札のついた洋服や手作りの布製の靴。
このドキュメンタリーの中で、石内さんは「名もなき人たちの…」という発言をしていたけれど、多分、言葉のチョイスを間違っています。「名も知らぬ人たちの…」と言いたかったのでしょう。

この写真展に来た人が言っていました。
― これまで「ヒロシマ」や「被爆者」を扱う時、写真や映像はモノクロばかりだった。そのようなモノクロの写真から受ける印象は「過去の話」「死んだ人の話」だった。―
しかし、石内さんのカラーの写真からは、被爆する前の日常や彼(彼女)らの息吹さえ感じられるのです。生きた証がありました。被曝して亡くなった可哀そうな人…ではなくて、モンペと上っ張りの下にお洒落な洋服を着て楽しんでいたり、あの眼鏡で美しい風景を見たり、元気に歩いていた人たちなのでした。
また、来場者の中に中学生くらいの男の子がいて、焼け残った靴の写真から犠牲になった人の痛みをも感じたと言うのです。他にも「この靴を履いていたひとはどこへ行っちゃったの?」と呟く女性もいました。
この写真展では説明文もコメントもなく、写真の展示だけなのですが、彼らのように写真の向こう側から聞こえて来るもの、写真の向こう側に透けて見えるものに気づくのは、やはり想像力や思いを馳せる力なのでしょうか。

特典映像「dear hiroshimaをみて」もご覧になってください。石内都、リンダ・ホーランド、広島平和文化センター理事長リーパー氏、作家の田口ランディら4人の対談が収録されています。「原爆投下」についてのアメリカやアメリカ人の考え、カナダでウラン堀をした先住民の謝罪なども語られていました。
3.0
【石内作品の力をもっと伝えてほしい】

『フリーダ・カーロの遺品』で石内都さんの活動を知り、遡って本作をみました。概ね『フリーダ~』と同じ感想ですが、「ひろしま」写真作品の凄みは、この映画からはあまり伝わりません。写真集で直接、作品に触れた上でそう感じます。

だから宣伝になっていいから(笑)、写真を直に見てくれ!とより声を上げて欲しかった。

石内さんはこの前に「Mother's」という、母の遺品から母の生を蘇らせる作品を発表しており、そこから広島の平和資料館が収集し続けている、被爆で亡くなった方の遺品を撮影する「ひろしま」の企画につながったようですね。その撮影現場と、カナダで開かれた展覧会の様子を主に追ったドキュメンタリー。

絵画でも写真でも、直接作品と向きあわないと真価はわからないものです。本作をみた後に、2008年に第一弾として出版された写真集をみたのですが、小さな本なのに、凄まじくて没入してしまった。

様々な想いが吹き出しますがまず、この戦時中に充分お洒落だったろうワンピースたちの汚れ、染み、大穴、破れ、崩れ…それらが何を意味するか、包まれていた身体がどうなっていたか、嫌でも想像せざるを得ません。

ご本人が不在なことで逆に、他人事でなく文字通り、皮膚感覚で自分事として捉えてしまう。

しかし石内さんは、悲惨な状況の再現を主とせず、遺品から持ち主の生を讃えようとしている。だから目を背けられず、入り込んでしまうのですが、生が浮かび上がるからこそ、その生が奪われた残酷さに言葉を失ってしまうのです。

そんな体験の上で、本作を振り返るとやはり、独立した作品としては弱いと思う。

但し、作品への反応、北米(カナダ)でのそれは参考になりました。「美しい写真は戦争を美化することになるのでは?」という問いへの、石内さんの回答に成程と思う。私は美ではなく生への讃歌だと思ったわけですけど。

あと、カナダ先住民の方たちが、広島と長崎に謝罪していたことは本作で知りました。マンハッタン計画に使われるとは知らずウランの採掘に従事し、それが原爆の素になってしまったことへの罪悪感からです。

しかし彼らも被害者でしょう。ウランの影響を教えられずに採掘をしていたそうですから…。

DVDには本作とは別に、NHKで放送されたらしいバージョンが収められていますが、そちらの方がより具体的。二つで一つの作品と捉えた方がよいと思った。

石内さん以下、映画と展覧会の関係者による座談会など参考になります。「ひろしま」は本作の後も続き、(当時)昨年新たな写真集が出版されました。平和資料館に持ち込まれる遺品は、やはり減ってきているそうですが、写真で伝えることはできるだけ続いてほしい。

遺品が朽ちても、写真に残された生と死のイメージは、人の心に残ればずっと消えないし、また忘れてはいけないことだと思います。

<2015.9.7記>

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