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一晩中
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目次

一晩中の作品紹介

一晩中のあらすじ

舞台は、ベルギーのブリュッセル。ある暑い夜、眠りにつくことのできない人々がいる。ある者は恋人の腕の中へと飛び込んでいく。ある者は街に繰り出し、ある夫婦は語り合う。そして、また別のある者はバーでダンスを踊っている。官能的な熱を帯びた一晩を背景にして、様々なカップルが織り成すいくつもの出会いや別れが映し出されていく。やがて、それらは互いに繋がっていくのだった。詩的な映像とともに綴られる愛の群像ドラマ。(c) Fondation Chantal Akerman

原題
Toute une nuit
製作年
1982年
製作国
ベルギーフランスオランダカナダ
上映時間
90分
ジャンル
ドラマ

『一晩中』に投稿された感想・評価

4.2
 ほとんど光量のない夜の闇の中に浮かび上がる2つのシルエット、2人は抱き合ったまま夜の闇に溶け合い一つに重なる。シャンタル・アケルマンはその様子を僅かにシルエットのみが判別出来るような遠い距離から静かに見つめるだけだ。カロリーヌ・シャンプティエによるカメラも対象ににじり寄ろうとはせずに、遠目で2人の様子を見つめるだけ。最初は1組のカップルの恋模様の話かに思えたが声が違う。だが2人の表情は判別出来ない。いったい何組のカップルが劇中に出て来ただろうか?物語も何もなく、ただただとりとめのない断片だけがぶっきらぼうに飾りっ気のないままモンタージュされる。同じ夜なのかまた違う夜なのか?何もかもが曖昧模糊となる様なとりとめのない世界の中で男は女を想い、女は男に想い入れる。同性同士の愛も全て。その全ては夜の世界の話で、朝になれば全てはフラットになり、また新しい生活が始まる。朝になるまでの猶予と寂しさと愛と後悔。夜に最愛の人に書いた手紙は昼間に書いたそれとは全然違うエモーショナルな文体で、丸めて捨てたい衝動に駆られる。夜にしか感じられない不安、暗闇の中で心に去来する心にもない情念。夜は全ての孤独を浸し、乱れた心を闇が浄化する。螺旋階段に響く足音とジュークボックスから流れるメロディに乗せた2人のステップ。夜に溶け出した永遠のような一瞬と一瞬のような永遠。観始めてすぐ、ペドロ・コスタに決定的な影響を与えた映画なのだと察する。裏『ジャンヌ・ディエルマン』とも呼ぶべき愛すべき異形の1本。
3.6
ブリュッセルの暑い一夜

眠れない人々、眠らない男女の出会い、抱擁、すれ違い、別れ...
恋人、夫婦、不倫、不思議な関係...

台詞はごく僅か、オーロール・クレマン、チェッキー・カリョ他総勢80名によるほぼ無名キャストが次々に入れ替わり繋げていく寸秒ドラマ

映像から詩を読み取ることも出来るだろうし、退屈にも感じられるギリギリ感

暗いバーの片隅で抱き付く変わったダンスや、性的シーンはないのに妙な淫靡さがある

アケルマンにしか出せない独特さ、これも好みは分かれそう
4.0
個人的にかなり好みかもしれない。一夜もの(オムニバス)というより更に抽象的な、不特定多数の人間による愛の断片集だがこれはアケルマン以外には男性にも女性にも撮れない特殊な映画だと思う。

顔の判別すらも儘ならない照明は意図的に観客の判断を遮断し、男女の姿が並んで闇夜に消えていくときにのみその成就を認識できる不可思議さは全編通して変わらない。

ローキーでも有り得ないほど正確な輪郭で浮かび上がる人影は画面の闇以上に黒く、そこに刻まれたアクション一つ一つがパートナーの不在を補っているようにも思える。
結局本作はこれで一つの完成形を呈しているのではないか。ただ唯一手を加えるとすれば本当の一晩分の尺にすることだが、しかしそれは実験映画の領分であるし『ジャンヌ・ディエルマン』以上に取っ付きにくさが増す。

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上映日:

2022年08月19日

製作国:

上映時間:

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