ファスビンダーの名を世界に轟かせた大ブレイク作にして究極の<女性映画>。第二次世界大戦の真っ只中、マリアは恋人のヘルマンと結婚式を挙げるが、ヘルマンはすぐに戦線に戻り行方不明になってしまう。新たなパートナーとともに戦後の混乱を乗り越えていこうとするマリアだったが……。鳴り響く銃声や爆撃音とウエディング・ドレスのコントラストが衝撃的なオープニングに始まり、鮮烈なイメージが怒涛のごとく押し寄せる究極のメロドラマ。戦争末期からドイツがめざましい復興を遂げる1950年代半ばまでの約10年間にわたるヒロインの生き様が活き活きと描かれる。波乱万丈な運命を辿るマリアを艶やかに演じたのはファスビンダー映画常連のハンナ・シグラ。本作で第29回ベルリン映画祭銀熊賞を受賞した。
意志と表象としての世界―。彼らも、我々も、もはや何も理解できない。理解しようとはしない。暴力で構成された社会に曝され、支配され、共感し、欲望し、絶望する。怒りと悲しみとおかしみが横溢するこ…
>>続きを読む第一次大戦の終わり、アメリカ帰還兵のエディは、自動車の整備工として復職する事を夢見ていたが、職にありつく事ができずタクシーの運転手をしていた。そんな彼があるきっかけにより密造酒の運搬を始め…
>>続きを読むバーの雇われマダム・圭子は、最近店の売上が落ちていることに気を揉んでいた。常連の高級利権屋・美濃部が、圭子の下で働いていたユリに店を持たせ、そこは繁盛している。ある日、ユリが狂言自殺をする…
>>続きを読む7年おきに来る「太陰年」に、新月が13回巡る年が重なると、なす術もなく破滅する者が幾人も現れる―。エルヴィラは男性から女性へと性転換をした。男装して街を彷徨い、男娼を求めるエルヴィラの「性…
>>続きを読む1955年のミュンヘン。記者のロベルトは、どしゃぶりの中でたたずむ女性と出会う。彼女はかつての大スターで、今は落ち目となった映画俳優、ベロニカ・フォスだった。他人の目に脅える姿と妖しい雰囲…
>>続きを読む© RAINER WERNER FASSBINDER FOUNDATION