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マリア・ブラウンの結婚
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マリア・ブラウンの結婚の作品紹介

マリア・ブラウンの結婚のあらすじ

ファスビンダーの名を世界に轟かせた大ブレイク作にして究極の<女性映画>。第二次世界大戦の真っ只中、マリアは恋人のヘルマンと結婚式を挙げるが、ヘルマンはすぐに戦線に戻り行方不明になってしまう。新たなパートナーとともに戦後の混乱を乗り越えていこうとするマリアだったが……。鳴り響く銃声や爆撃音とウエディング・ドレスのコントラストが衝撃的なオープニングに始まり、鮮烈なイメージが怒涛のごとく押し寄せる究極のメロドラマ。戦争末期からドイツがめざましい復興を遂げる1950年代半ばまでの約10年間にわたるヒロインの生き様が活き活きと描かれる。波乱万丈な運命を辿るマリアを艶やかに演じたのはファスビンダー映画常連のハンナ・シグラ。本作で第29回ベルリン映画祭銀熊賞を受賞した。

マリア・ブラウンの結婚の監督

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

原題
DIE EHE DER MARIA BRAUN
製作年
1978年
製作国
西ドイツドイツ
上映時間
120分
ジャンル
ドラマ

『マリア・ブラウンの結婚』に投稿された感想・評価

4.0
 第二次世界大戦真っ只中のドイツにおいて、一組の男女が結婚を交わす。晴れてヘルマン・ブラウン(クラウス・レーヴィチェ)の妻になったマリア・ブラウン(ハンナ・シグラ)はその余韻に浸る間もない。指輪の交換の際に敵のミサイルが教会に打ち込まれる。当時のドイツ総統アドルフ・ヒトラーの勇ましい肖像画は爆撃の勢いで粉々に吹き飛び、からくも逃げ果せた夫婦と神父は瓦礫の山と土煙に包まれる中で夫婦になった証を拇印に込める。こうして行われたヘルマン・ブラウンと妻マリアの仮初めの結婚式、それからすぐに来る敗戦の合図に妻マリアは夫の帰国を心待ちにしている。ブラウンのジャケットを羽織りながら、その上にドイツ語で「ヘルマン・ブラウン」と書かれた尋ね人の段ボールの看板を背負い、彼女は焼け跡になったドイツの街頭に立つ。敗戦国ゆえの貧しい配給状況、生死のわからない最愛の夫を探す不安、戦争未亡人としての恐怖に苛まれながらも、彼女は気丈に夫ヘルマン・ブラウンの帰りを待つ。生きるために、米軍専用のバーにホステスとして入ったマリアは、恰幅の良い黒人兵士に惚れられる。しかし無情な報せが兵隊仲間から届く。愛する夫を一瞬にして失った女の悲しみ、言葉にならない喪失感がマリア・ブラウンを襲う。

その喪失感を埋めるものは何か?彼女は占領軍の黒人兵ビル(ジョージ・バード)と酒場でダンスに興じ、自らの喪失感を埋めるためだけに男に身体を委ねる。この一連の描写にファスビンダー・フリークは真っ先に『不安は魂を食いつくす』を想起するだろう。ブラウンという名前にも関わらず、白人が黒人に最初に抱かれる場面の皮膚の色めき立つような官能性が素晴らしい。茶褐色と透き通るような乳白色の身体から湯気や汗などの蒸気を発し、皮膚の上に立ち上った雫と汗が2人の激しい肉体関係を想起させる。かくして女は黒人の子どもを身籠り、2人の愛の結晶を生もうと決断する。そこにショッキングなまでに唐突に、幽霊のように気配を消した姿でふいに戦死したはずの夫ヘルマン・ブラウンが現れる。この描写は『四季を売る男』の主人公の焦燥感によく似ている。『四季を売る男』では妻イムガルト(イルム・ヘルマン)は夫であるハンス・エップ(ハンス・ヒルシュミラー)に対し、たった一夜だけの浮気を悔いるが、今作では戦地から帰った途端、現在進行形の妻の浮気を目撃することになる。この場面の夫ヘルマン・ブラウンのショックは云うまでもない。かつて愛した男ヘルマンと現在愛する男・占領軍の黒人兵ビルとの板挟みに遭い、前後不覚に陥ったマリア・ブラウンは空ビンで黒人兵ビルを殴り殺す。

第二次大戦の戦地から奇跡的に生還した男の喜びは、最愛の妻のために罪を被るという精一杯の愛情となる。裁判の場面のヘルマンの葛藤は云うまでもない。愛する妻を庇い、自らが罪を被ることで愛する妻を自由にさせようとする倒錯した愛情、『四季を売る男』では一貫して妻の不貞が許せなかった夫が、今作では様々な葛藤を経て妻を赦そうとする。その括弧付きの倒錯した愛情には心底打ちのめされる。マリアは自分の罪を被ることになった夫の出所の日を待ちわび、夫婦生活の基盤を準備するために打算的に生きることを決心する。身篭った子供を堕胎した女はやがて汽車に乗り、1人の初老の男と知り合う。繊維業者のオーナーであるオズワルト(イヴァン・デズニー)は彼女の流暢な英語に心を奪われ、彼の事業の通訳交渉人に誘う。その英語をマリア・ブラウンに教えてくれたのは、占領軍の黒人兵ビルに違いないが、彼女は自分の成り上がりの道具にオズワルトと彼の繊維会社を踏み台にしようとするのである。余命いくばくもない初老の男と、かつて大戦中に結婚した最愛の男、2人の求愛に葛藤する素振りを見せながら、マリア・ブラウンは一貫して殺人の罪を被ることになった大戦時の夫をただひたすらに愛すると決める。だがその決断も立身出世のためには自らの不貞を受け入れるしかない。檻の中にいる夫に対し、彼女がオズワルトとのSEXを告白する場面は残酷で息を呑む。肉体は奪われても、魂はあなたのものという無言のメッセージがまたしてもヘルマンを苦しめる。同時に無常感、侘しさは夫婦だけのものではなく、立身出世に利用されたオズワルトの人生をも例外なく狂わせていく。そうして数々の波紋をもたらしながら、愛の三角関係はヘルマンに葛藤と逡巡の末、妻からの逃避となるカナダ行きをもたらすことになる。

2人の男の間での引き裂かれるような恋愛の中で抜け殻になったマリア・ブラウン。仮初めの結婚の後、彼女に一度も訪れることのなかった夫婦の暮らし。倒錯したマリア・ブラウンの姿は合わせ鏡のように監督であるファスビンダーをも苦しめる。実生活では妻を愛しながら、同性愛の黒人との情事に溺れ、その後白人男性と関係を深める倒錯した性愛の只中にいたファスビンダーは、愛した黒人のフランス逃亡という失意の只中にあった。その頃から薬物に手を染めたファスビンダーが、自分自身の良心の呵責に苦しんでいたことは想像に難くない。今作は戦後世代派ファスビンダーの先の大戦を総括した強靭なメッセージを内包しながら、そこに出て来る倒錯した登場人物たちの入れ違いの恋愛描写は極めて深刻に心をえぐる。クライマックスの最愛の夫の帰還と、1954年サッカーW杯で決勝にまで上り詰めたドイツ・サッカーの成長とが交互にコラージュされるクライマックスの残酷描写は苛烈を極める。ドイツにとって、敗戦の痛みを払拭するかのようなW杯での活躍ぶりが、当のヘルマン・ブラウンとマリア・ブラウンの夫婦には一切の緩衝材にはなり得ない。その残酷なまでの虚無に対する、マリア・ブラウンの愛の深さに心底絶句する。娼婦に落ちてまで、ヘルマン・ブラウンを愛し通した女優ハンナ・シグラの少女性が垣間見える階段での着替えの描写が残酷なまでに胸を打つ。真に衝撃的なラスト・シーンに至るまで、いよいよ陰惨極まるファスビンダーがこの世に残した最高傑作であり、ニュー・ジャーマン・シネマ永遠の名作である。今作を見て衝撃を受けたトリュフォーは「ファスビンダーはシネアストの象牙の塔から飛び出した」というあまりにも有名な賛辞を残している。
5.0
開明獣、巨匠に挑戦する!の巻😌

今回の巨匠は、36歳で夭逝した天才映像作家、ドイツのライナー・ヴェルナー・ファスビンダー🇩🇪アタマノ悪い開明獣には、名前覚えるのに50年はかかるツワモノだじゃ😮

戦争で夫を亡くしたマリア・ブラウンは、利用出来る男たちを養分にしながらのし上がっていく。だが他の男といくら身体では交わっても、彼女の真の愛は戦争に行って帰ってこない夫一人のためのものだった・・・。

肉感的な魅力で男を惹きつけるマリア・ブラウン。ある時は、駐留している黒人将校と、別の時にはフランス人の実業家を虜にしていく。

一途な悪女の物語は、彼女が純粋無垢な愛に触れた時に、どんな化学変化を起こすのか、それが本作の焦点となってるようだ🤔

ある意味古典的で、ある意味、現代的な男と女の物語は、不思議に観るものを魅了してやまない😌

ル・シネマ渋谷宮下は、新しい劇場で綺麗なのだが、設計者は映画を観るユーザー視点にたってない、ポプテピピックなつくりにしてしまって残念無念、ねんねんころり💤スクリーンが上の方にあるから、背もたれがクビから上をカバーするくらいの高さがなくても大丈夫だと、タカをくくったのだろうけど、そいつは大きな大間違いだぜ、ルパン、じゃなくて、ル・シネマ。ルしか同じじゃないや💦

座高の高い人が、ちょっとでも前のめりに観てたりすると、字幕にかかったりすることがあるのと、何より、頭を禿げしく動かす癖のあるタコオヤジ(結構多い。ストレス溜まってるんだろうか?)が座ると、目の前の稼働物体が気になって映画に集中出来ないのでござる😔

ミニシアター系はこの手のつくりが多いよねー💦大手で改装したのに、クビをカバーしない座席にしたトーホー日比谷シャンテは、都内でもっとも行きたくない劇場だけど、ル・シネマも負けてなくて、しょんみり🥺上映作品はとてもいいだけに、腸が張り裂けそう。便秘にはいいかもしれないけど😑

その点、立地はラブホ街のど真ん中にあって最悪ながら、同じ死武夜にあるユーロ・スペースは、かなりの傾斜を列ごとにつけてるので、きりんなみのクビの持ち主でなければ、前の人が邪魔になることはない🦒

上映ラインアップがありきたりすぎる大手と、座席が見づらいミニシアター。双方のいいとこどりした劇場あったら嬉しくて、ナットウダンスをまっまりと踊りまくるのになあ🤔

* ナットウダンスとは、インドのナートゥダンスとは対極にある、にょんびりにょろろな踊り。観るもののHPとMPをさりげなく削っていく。伝説によれば、某開明獣は、よく謎の洞窟で、ダンゴムシやハサミムシ、カタツムリたちと、この踊りを踊っては世界を呪っているらしい。
4.7
この作品で上映中であるファスビンダー傑作選3作を全て鑑賞することができた。視聴する順番は何も考えずに適当だったが、この順序が良いのではないかと思う。そして大好評につき都内での上映期間が延長とのこと。現在は配信もなく廃盤のソフトが高騰しているため、鑑賞可能は映画館だけなので、これを機会にこの名作に足を運んで頂ければ幸いである。

【↓以下はネタバレ↓】











第二次世界大戦の敗戦前夜から戦後のめざましい復興期のドイツ。タイトルに結婚と綴っているが、ヘルマンとの実際の結婚生活は2、3日ぐらいである。

後述するが最後のシーンのラジオ放送から推測すれば、彼女が式を挙げた時期は戦時中の1943年あたりから始まり、戦後に入り高度成長期へ向かう1954年までの半生を描いたドラマである。

戦争は男社会の遊び場。女にとってはただの地獄でしかない。戦後の彼女の行動は側から見ればふしだらに見えるかも知れないが、自分に対して飾らず素直に生きたいだけである。

物語において男性が描く女性像はなぜか理想的であり、女性が作る女はいつも現実的である。そしてファスビンダーの女たちは本物の女でしかない。バーで知り合った黒人兵や自身の子供を平気で殺すことや、経営者オズワルドの関係の正直すぎる告白も二面性とは違う、女性ならではの複雑な心模様を丁寧に描いていた。

ラストシーンの生中継は1954年に開催されたドイツ対ハンガリー戦の決勝戦であるが、これは「ベルンの奇蹟」と呼ばれ、無敗を誇ったハンガリーを敗戦で沈んでいた下馬評以下の西ドイツが3対2で逆転勝利をしたワールドカップ史上最大の番狂せである。

ドイツ国民が勝利の歓喜に湧き上がる中、ラジオ中継を背景に突如訪れる彼女の最後は、故意によるものか、事故なのかは本人のみぞ知ることだろう。しかしオズワルドの死によって法的にも将来が保証されたこれからのヘルマンとの結婚生活は、彼女にとっては不本意であったようで、心のバランスを崩したのではないだろうか。そして大袈裟にラジオの音量を大きくした意図は、予期せぬ出来事が同時並行していく、辛辣な皮肉を交えながら、悲喜劇のカタルシスへ迎えるための必要不可欠な要素である。

ちなみに初稿の脚本ではドライブに出かけて、わざと曲がり道で事故を起こして最後を迎える話だったが、ハンナ・シグラは納得がしなかったようで、ファスビンダーと口論をしたようだ。そのためガス栓に変更して観客にどちらなのかを考えさせる終わり方にしたらしい。

ファスビンダーの言葉を引用するならば
「私が信じるに値する気持ちは絶望のみである。」

〈ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選〉
[Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下 10:30〜]

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