ファスビンダーの名を世界に轟かせた大ブレイク作にして究極の<女性映画>。第二次世界大戦の真っ只中、マリアは恋人のヘルマンと結婚式を挙げるが、ヘルマンはすぐに戦線に戻り行方不明になってしまう。新たなパートナーとともに戦後の混乱を乗り越えていこうとするマリアだったが……。鳴り響く銃声や爆撃音とウエディング・ドレスのコントラストが衝撃的なオープニングに始まり、鮮烈なイメージが怒涛のごとく押し寄せる究極のメロドラマ。戦争末期からドイツがめざましい復興を遂げる1950年代半ばまでの約10年間にわたるヒロインの生き様が活き活きと描かれる。波乱万丈な運命を辿るマリアを艶やかに演じたのはファスビンダー映画常連のハンナ・シグラ。本作で第29回ベルリン映画祭銀熊賞を受賞した。
意志と表象としての世界―。彼らも、我々も、もはや何も理解できない。理解しようとはしない。暴力で構成された社会に曝され、支配され、共感し、欲望し、絶望する。怒りと悲しみとおかしみが横溢するこ…
>>続きを読む1945年、終戦直後のレニングラード。第二次世界大戦により、街は荒廃し、建物は取り壊され、市民は心身共にボロボロになっていた。多くの傷病軍人が収容された病院で働く看護師のイーヤは、PTSD…
>>続きを読む© RAINER WERNER FASSBINDER FOUNDATION