不思議な話だった。水の中でふわふわ浮いてるみたいな…
なんか昨日いろいろしんどかったから、今日この映画見られて良かった、と思いました。なんか変に癒された。
泣けちゃった。
海から現れた子がめちゃくちゃ可愛かった。ポニョを実写化するならこの子がやってほしい！と思ったぐらい。

いつの間にか傍にいる
優しい人

イスラエルの街
女性に纏わる
3つのアンソロジー
物語は3つが同時進行していきます
凄く優しい
勝手にタイトル付けました

✨青のバティア

バティアは自分の気持ちを表現できない
もどかしい感じです

ちぃちゃい浮き輪を腰につけて
突然 目の前に現れたちっちゃな女の子
タクシーでイスにもたれる二人は
とっても幸せそう

突然いなくなってしまった
バティアは天使のような女の子を
ほっておけない

世の中には行方の知れない人
見つけてもらえない人が
たくさんいることを知る
バティアも自分の行方が知れない
動けなかった場所から抜け出せる

とても切ない


✨ケレンと詩

結婚式で足にギブスを
付けることになったケレン

ホテルで出逢った一人の女性
海も太陽も好きじゃない

終わりの始まり
厳しさもあるけど
その詩が心に響きます


✨ジョイの船

フィリピン人のジョイは
家族から遠く離れて
ヘルパーの仕事をしている
年老いたマルカはヘブライ語と
ドイツ語しか話さないから
二人は言葉が全く通じない

言葉は関係ないな
と思えるジョイとマルカ
あとから一気に想いがあふれる

涙が悲しすぎて
美しすぎて
思わず彼女たちを
抱きしめたくなる

優しさしかない
そんな映画でした


………

「ケレンと詩」の
美しい詩

ビンの中の船は沈まない
埃に汚れることもない
見た目にも美しく
ガラスに浮かんでいる

この小さな船に
乗れる者はなく
行き先もわからず
外の風が帆を揺らす
こともない

帆はないのだ

スリップとドレスだけ

その下にはふわふわ漂うクラゲ
水に囲まれながら
彼女の口は渇き
眼の裂け目から水を飲む
閉じることのない眼

彼女は密やかに逝く
岩に砕けもせず
ただ凛として 誇り高く

彼女にキスをせず
出てきたのなら

愛しい人よ
ここに戻った時
願わくば
私にキスを

タイトルとジャケ写に惹かれて。イスラエル作品だけど社会情勢にも宗教にも触れてません。女性たちの群像劇。

孤独や不安を抱える女性が誰かと出会うことで希望を見出す物語。３つのエピソードは繋がってはいないけど、海というモチーフを通して描かれる。

●海辺で浮き輪をした少女と出会うウェイトレスのバティア
●披露宴当日に足を怪我して新婚旅行を断念した花嫁ケレン
●フィリピンからの出稼ぎで言葉が通じず苦労する介護ヘルパーのジョイ

ポエムや夢などを交えた程よいファンタジー感が心地いい。3人とも最後には人との交流を通してちょっとだけ光が差すので後味もよかった。妖精のような少女と海の中での浮遊感のあるシーンが魅力的。

パートナーでもある2人が共同監督で撮った作品。カンヌでカメラ・ドール賞受賞。

• #ジャケ鑑賞！