ジェリーフィッシュの作品情報・感想・評価

「ジェリーフィッシュ」に投稿された感想・評価

shiori

shioriの感想・評価

3.8
全編ふわふわの淡い色合い。ヘブライ語にそそられます。不幸ななかでのちょっぴりの愛情がとてもあたたかに感じる映画。みっつのおはなしが少しずつからまってるのも好み。
海

海の感想・評価

4.9
上手くいかない事がどんなに重なっても、あの時はこうだったなって私は私の中で、あなたはあなたの中で、答えを見つける。あなたの答えを聞きたかった。私の事を聞いてほしかった。でももう夏は暮れていく。また来年ね。また次の夏にね。何度繰り返してひとは大人になって、そしてまた子供に戻るのだろう。

生まれる事のなかった命と、今生きている命と、死んでいった命。私が知らなければきっと誰も知る事のなかった詩。あなたが居なければきっと誰も知る事もなく、どこへ行く事もせず消えていくだけの私。
海の中を揺蕩い消えていく白いくらげ。彼らは何度もこの場所で生まれ、私たちはそんなに多くの命を抱えてはとても生きていけないよと、それでもいとおしいと感じる胸の中ばかりがふしぎなほどに温かく、ぽつりぽつりと涙を落とす。
海は涙を貯めておく場所、想いを捨てる場所、静かに炎の消えていく場所、私たちの帰っていく場所。

街のずっと向こう側からゆっくりと空は燃えてゆく。海岸で座り込んだひとを映すレンズは光ばかりを集めてゆく。触れた冷たい肌は毛布の中で温まりまるで、一つの命になっていくみたい。

私の心から大好きな小説にこんな台詞が出てくる。この映画が終わりに近づくたび、一つステップを踏むたびに、繰り返していた。
「まだ生まれていないすべてのものの事を考えてみて。すべての赤ちゃんの事を。中には決して生まれない子も居る。それは悲しい事?」

2018/8/31

海と結婚式とこっそり特別な子供、私の好きなもののコンボで嬉しかったし、
ひとりひとりの天使たちや、雨の日に傘をそっと差し出したりおなじ傘に入る事の、静かで何でもなくて一番に特別な幸福の描写、そして水中のシーン、まるで映画がずっとここで待っていたみたいに綺麗だから、いろんな感情があふれて止まらなかった。
ここで待っててくれる。来年の夏も、またきっと。
Terayaan

Terayaanの感想・評価

3.6
トラウマとか失恋とか苦しい気持ちにいるとき、世界はこんな風に見えてる。
また観たいなー。
maruko

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3.0
過去の試写会備忘録
カンヌで新人監督賞とSACD脚本賞をとった作品
ひとりひとりに、天使がいる。

となりの夫婦はおもしろかったわーって言ってたけど私たちにはちょっと難しかったね、と語った記憶
観直したい。
NISHI

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3.5
浮き輪の女の子の瞳に吸い込まれそう。
タイトルだけで、クラゲでてるかなと思って借りたけど、クラゲいなかった。けど、この映画自体、クラゲを見てるみたいだった。
イスラエルの都市テルアビブを舞台に三人の女性の物語を描いた群像劇。

私は海がないところで生まれ、育った人間なので海辺の街が舞台というだけですごくわくわくする。

当たり前の日常を描いただけなのに、ボトルシップに喩えた人間の孤独感や閉鎖感が滲み出ていて切なくなった。

浮き輪の少女やアイスクリーム売りのおじさん、現実と虚構の狭間はあやふやでボトルの中の船が行き着く先など誰にも分からない。

ゆらゆらと海を漂うクラゲのような、スローな作品。それゆえにいつまでもそっと寄り添ってくれるような気がしてならない。
melody1234

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4.6
女の子に吸い込まれそうになる。
また観たくなって、会いたくなって、何年かに1度見返している作品です。
NOOO000ooo

NOOO000oooの感想・評価

4.2
イスラエルという国の地理について僕が拙い知識で語るなんてナンセンスですが、ヨーロッパとアフリカと中東を結ぶ位置にあり、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教が交差する聖地と言われるこの国の相互関係を想像することは非常に複雑であり、それは少女の外したくない浮き輪のように、感情に溺れてしまわないためにいつまでも浮き輪をつけてふわふわ海の上を漂うというイスラエル国民感情の暗喩なのではと思えてきます。

何人かの女性の群像劇で描かれるこの作品の舞台はイスラエルのビーチリゾートで、ビーチに寝転んで空を見上げると80年代風の淡いパステルカラーなビーチパラソルの隙間からクーラボックスを持った一人のアイスクリーム売りのおじさんが現れて。。。なんだそうだったのか!なんてことはない。なぜなら僕はあのアイス売りのおじさんを知っているから。この映画はイスラエル映画なのだけど舞台は僕が小学生の頃見た大磯の海岸だったのです。
やがて僕は大人になり、別のビーチでこの映画の少女のそばかすに似たそばかすの女性の宇宙のような配置に恋をして結婚して別れた。いつの日かそばかすの女性が産んだ自分の娘にも少女のような宇宙ができるのだろうか?

そう。つまりこの映画は誰もが自分の過去に飛び込まざるをえない、少女のそばかすの宇宙惑星のようであり、弾ける炭酸水のような夏の風景であり、寄せては返す波のように、過去から未来を繋ぐ幻想のようでジェリーフィッシュのような心象風景なのです。
カンヌを優しい感動で包み、カメラドールを受賞したというイスラエルの宝物のような珠玉という謳い文句に偽りなし!
いつまでも観ていたい。そんな風に思える映画は少ない。イスラエルの新鋭が撮った、奇跡のような映画。カンヌのカメラドールは大体当たり。
ごじ子

ごじ子の感想・評価

2.5
普通の女性3人のちょっとした心の機微を優しい視線で描く。イスラエルである必然性はほぼなく、どこを舞台にしても成立しそうな身近な話。唐突に人が亡くなることで話を引き締めるのは若干安易な気もするが、ともあれ特筆すべきは女児の気味の悪さ。5才の彼女、恐ろしいほどの存在感と演技力。
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