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The Forbidden Room(原題)
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『The Forbidden Room(原題)』に投稿された感想・評価

実験的なアート映画で定評のあるガイ・マディン監督によるサイケデリックな海底探検旅行記です。CHEBUNBUNさんも指摘していますが、ボクもカレル・ゼマン『悪魔の発明』っぽいと思いました。そして、色彩感覚は同じカレル・ゼマンでも『ほら男爵の冒険』に近い。ただ、中身はだいぶクレイジーですけどね!

中身は断片的な夢のような話です。酸素がなくなりつつある潜水艦の中、ある物質が潜水艦の中に入り込み、浮上できない。浮上すれば爆発する。そこでクルーたちは夢のような世界に入り込み……という話です。デヴィッド・リンチの『ツイン・ピークス』があるじゃないですか。あれの最もクレイジーで訳のわからない話を思い返してください。それをサイケデリックな色彩感覚でさらにぐっちゃぐちゃにした感じです。もう、途中でストーリーを追うのを諦めました。そういう映画じゃない。

ガイ・マディン監督の特徴は非常にモダンな手法を使ったノスタルジックな映像です。今回はカラー作品のためか、モダンがノスタルジックにだいぶ勝っちゃっています。もちろん、ノスタルジックでもあるんですよ。だからカレル・ゼマンを想起するわけで。

まあ、今回もすっごく好き嫌いが分かれると思います。アート映画が好きな人にはピッタリの映画。ヴェラ・ヒティロヴァ監督『ひなぎく』とかが好きだったら、この映画も好きな可能性が大です。これを『マンディ/地獄のロード・ウォリアー』のようなサイケデリックさで仕上げて、デヴィッド・リンチ的なストーリー破壊をするとこういう映画になるって感じ。実はこれ褒めてません。詰め込みすぎ!😟

さすがに2時間この世界にいるのはつらいなあ。長い!長すぎる!30分くらいにコンパクトに纏まっていたら傑作だったと思うんですよ。っていうかガイ・マディン監督作品は短編だったらすごい傑作を作れると思います。こういう作品が好きな人がいるのはもちろん理解できるのだけれども、ボクは苦手でした。
sonozy
4.0
ガイ・マディン&エヴァン・ジョンソン監督によるクレイジーすぎる(褒めてます)幻惑ワールド。

ガウンを来た爺さんがカメラに向かって入浴について語る(別の男が浴槽に入る)という不思議なオープニング。

潜水艦の中の4人の男。揮発性のゼリー状の物質を運搬しているが、浮上すると爆発するらしく、船長も行方が分からず、残った酸素は12時間分で、パン生地の中の空洞の空気を吸ったりしている。
突然、ハッチから見知らぬ男が船室に入ってくる。彼は森にいたということしか覚えておらず、船長の写真を見て知っていると言う。

そこから森から来た男(チェーザレ)の回想シーンへ。
レッド・ウルブスという悪党集団に誘拐されたマーゴットという女性の救出に向かう、雪山の中をいく4人の男。
チェーザレは集団を発見し、リーダーのウルフ、そしてマーゴットも発見。一味の信頼を得るため、ウルフと可笑しなゲームで対戦し勝つ。だがマーゴットから難題を指示される。

そこから、マーゴットの夢?回想?幻想?へ。彼女は、花売り娘、ショーで歌ったりも、記憶喪失?
さらに、”情熱女王”(ジェラルディン・チャップリン)が叫び鞭打ちしてたり。
女性の尻フェチ病で医者に相談する男(ウド・キア)は医者に頭開けられ脳の一部を切除(3回)するが、やっぱりダメ?笑
他にも、火山、口からタコ男、飛行機から落ちる女、水車小屋の男と世話をする犯罪者、事故で全身骨折のバイク女とゴッドハンドで治し恋に落ちる医師、骸骨スーツの一味、列車に乗る女と、その列車で狂人を運んでいる医者、妻の誕生日に慌てたり執事を殺してしまう男(マチュー・アルマリック)、その母(シャーロット・ランプリング)、少年と盲目の母(マリア・デ・メディロス)、ヤヌス神の胸像をフィアンセに贈りキモがられる男・・・
といった様々なサブストーリーと映像が錯綜する幻覚・幻惑ワンダーランドへ。笑

俳優もそれぞれ復数の役を演じているので、何が何やら追いきれません。笑

最後には潜水艦内に戻り、タイトルの“The Forbidden Room(立入禁止部屋)”で船長を発見しますが・・・
もはや脳内ぐにょぐにょ状態で、再び冒頭のガウン爺さんが登場し入浴の話を終えて「Have a nice day.」でThe End。笑

よくもまぁこんな幻惑イメージをフィルムに定着できるものです。呆れるほどに凄い。
過去鑑賞作品。チェーンスモーキングのように連想ゲームのように物語は進行するが、そこはガイ・マディン監督イメージをを切り刻み繋ぎ合わせサイレント映画のように仕上げ、最後は書物の中の物語と気付かされる。このアイデアは「プロスペローの本」に近いが、似て非なるものでどうやら既存のサイレント映画のオマージュとなっているらしい。まあAIに検索すせればでるわでるわ。以下のものがあったので紹介まで。

• 『The Forbidden Room』(1914年 / アラン・ドワン監督)
• 『Tokkaio』(1913年 / 溝口健二監督の失われた初期作をイメージ)劇中のエピソード「男の脳を治療しようとするマスター・マインド」のインスピレーション源とされています。
• 『The Blindness of Divorce』(1918年 / フランク・ロイド監督)
• 「毒の骨タイツ(The Poisonous Skeleton Unitard)」初期フランスの連続活劇『ファントマ』や『吸血ギャング団(レ・ヴァンピール)』といった、タイツ姿の怪盗や悪党が登場する犯罪映画へのオマージュです。
• 「内なる子供の殺人(Inner Child Murderer)」1920年代の「心理学・精神分析」が流行し始めた頃の初期サイレント映画(パプスト監督の『心の不思議』など)のプロットのパロディです。
• 「泥酔したパラシュート弁護士(Soused Parachutist Attorney)」当時のアメリカのパルプ・マガジンや、安価で量産されていたB級トーキー映画の突飛な裁判劇・冒険劇が元ネタ。

でも入れ子構造もアレンジされてそうで元ネタをどこまでオマージュしてるか不明。これだけ見尽くして研究すれば1本論文かけそう。

それにしても監督は相変わらずタイマン勝負が好きのようだ。一人の女性を奪い合ううちに、いつの間にか女性そっちのけで男同士のタイマンになっていく姿をギムリホスピタルや本作で描かれている。

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