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水女
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『水女』に投稿された感想・評価

3.5
 うらぶれた漁村の人気のない昼間。青いラインの入ったバスがゆっくりと到着する。男は左肩にずた袋を提げ、不自由な右脚を前へ前へと差し出す。漁村を抜けて農業地帯に出ると、平屋の前で脚を止める。ここは母親がたった一人でベトナム戦争から息子の帰りを待っていたはずだった。だが母親は死に、ベトナムで脚に爆弾を受け、傷痍軍人となったチンソクは待ち人のいない生家の前に茫然と立ち尽くす。心にも身体にも傷を負った天涯孤独の青年に、村長は妻を取らせようとする。だが片足が不自由な人間にまともな見合い相手などいるはずもない。こうして出会った女は、言葉に吃音がある女スノクだった。見合いの席、チンソクは目の前の女のコミュニケーション不全に苛立ちを隠せぬまま席を立つのだが、スノクの下手糞だが気持ちのこもった歌声に心奪われるのだ。晴れて夫婦になった2人は、スノクの手先の器用さで竹細工の会社を立ち上げる。

 ここまでの熊井啓然とした左翼的展開から、物語は思いがけぬ方向へと進んで行く。閉鎖的な村で富を生み出す男と女。しかし男の心はどこまでも晴れることなどなく、ただひたすらに荒んでいた。その心の隙間にチュウォルという名の女が入り込むのだ。白の凡庸な服装を着た妻スノクとは対照的に、チュウォルは赤や黒の派手な衣装で主人公の視線を奪い、誘惑する。竹細工で財を成した主人公が、竹林の中でチュウォルと情事を重ねる場面はあまりにも皮肉で、観ていてぞっとする。男にとっては誇るべき息子も、彼にとっては妻の悪い部分が反映された隠すべき対象でしかない。母親と戦争の呪縛に囚われ、閉鎖的な村で英雄として賛美される男の心は荒み続け、ただただ自堕落で無様な欲望を重ねて行く。良き夫にも父にもなれない男は、歩いていく妻の背中をただ茫然と立ち尽くし、何かの間違いのように絶叫する。それをカメラは絶望的なロング・ショットで据える。夫婦の道行きは、村の繁栄とは不可避なものとしてそこに在る。唯一、リアリズムで据えられた村人たちの無邪気な表情だけが救いとなる。
たむ
3.4
キム・ギヨン監督が軍事独裁政権下で作り上げた作家性と検閲が混合した異様な可能性を提示した作品です。

ベトナム戦争からの帰還兵は足を負傷し杖なしでは歩けなくなってしまい、田舎の農村に帰郷。
結婚相手もいないと援助もないということで村で結婚相手の見つからない吃音の女性と結婚すると、彼女とビジネスで成功。
しかし息子も吃音で、彼を誘惑する女も現れる…というのが筋です。

アメリカ映画でも1978年の『ディア・ハンター』で初めて描かれたベトナム帰還兵のトラウマをテーマにしている点は1979年の映画のため、非常に早い題材になっています。
この夫婦の葛藤も面白いですが後半の誘惑からの浮気の竹林での映像表現も面白いです。
妻も浮気を拒否しながらも浮気したことを手紙に書き、これがクライマックスの船に、タイトルにつながります。
「浮気したのなら殺す」いや、あんたの方が先にしてただろ、という夫の無茶苦茶な理論、唐突に道徳的なラストには違和感を禁じ得ません。

しかしその抑圧された制作環境の中、しっかりと映像の隠喩や障害、因習、差別などを閉鎖された村の中で表現する作家性との両立には、考えさせられるものがありますね。
菩薩
2.0
ベトナム帰りの傷痍軍人が吃音のある女性と結婚する。うまく働けない夫に代わり妻が得意の竹細工に精を出し、それが大成功する。二人の間には長男が誕生するが、彼もまた吃音を抱えていた為、特殊学校に送られる。夫は村に居酒屋を開業した女性と浮気を始め、妻には厳しく当たり始める。またこの居酒屋女とその情夫の策略に嵌り、事態は最悪の結末へ向かって流れ出すが…そこに救世主の様に帰って来た息子が奇跡を起こし全てが丸く収まる、唖然とするしか無い力業。これも別に面白いとこは無いなぁ…女優さんは二人とも綺麗。俺もいい加減本格的な抱き枕の導入を検討している。

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