マニラの貧困地区、路地の奥にひっそりと住む高齢の日本人男性たち。「困窮邦人」と呼ばれる彼らは、まわりの人の助けを借りながら、僅かな日銭を稼ぎ、細々と毎日を過ごしている。警察官、暴力団員、証券会社員、トラック運転手…かつては日本で職に就き、家族がいるのにも関わらず、何らかの理由で帰国しないまま、そこで人生の最後となるであろう日々を送っている。本作は、この地で寄る辺なく暮らす4人の老人男性の姿を、実に7年間の歳月をかけて追ったドキュメンタリーだ。半身が不自由になり、近隣の人々の助けを借りてリハビリする男、連れ添った現地妻とささやかながら仲睦まじい生活を送る男、便所掃除をして軒下に居候している男、最も稼げないジープの呼び込みでフィリピンの家族を支える男…。カメラは、彼らの日常、そしてそのまわりのスラムの人々の姿を淡々と捉えていく。
「僕にとってまるで奇跡やな。奇跡の出来事や―」 ⻑い間ゲイであることを誰にも打ち明けることなく、孤独の中で生きてきた⻑谷さん。唯一の拠り所は文学、詩作だった。1963年に現代詩の新人賞とし…
>>続きを読むベラルーシに生まれ、フランスを拠点とするコズロフ監督は北方領土・国後島を訪れ、その現状を見つめる。日本人が残した生活用具を掘り起こす男をはじめ、国境政策に翻弄された住民たちの生活は決して安…
>>続きを読む戦後75年目の残留。生き別れた者が伝える、日本という国の今。「私を日本人と認めてほしい!」-フィリピン残留日本人 。「私は日本人。でも言葉がわからないの!」-中国残留孤児。太平洋戦争以前、…
>>続きを読む北朝鮮人でさえ知らない北朝鮮の歴史。 1950年代に東ヨーロッパに移住した朝鮮戦争の孤児についての未知の秘密。 ドキュメンタリー監督による執着の15年の歴史トラック。 朝鮮戦争70周年、2…
>>続きを読む刑務所を出たファイは雑多で陰鬱な街・ 深水埗 へ戻り、ラムじいが出所祝いくれたクスリをさっそくキメる。 ホームレス仲間の皿洗いのチャン、ヤク中のダイセン、車椅子のランたちと再会し、ファイは…
>>続きを読む精神科診療所「こらーる岡山」に集う様々な患者たち。病気に苦しみ自殺未遂を繰り返す人もいれば、病気とつきあいながら、哲学や信仰、芸術を深めていく人もいる。涙あり、笑いあり、母がいて、子がいて…
>>続きを読むマレーシア・クアラルンプールの富都(プドゥ)地区にある荒廃したスラム街。この地域には不法滞在者2世とも言える、様々な国籍・背景を持つ貧困層の人々が多く暮らしている。その場所で、身分証明書(…
>>続きを読む緑豊かなジャングルに覆われた西表島に暮らしている橋間良子、90歳。人生のほとんどを島で過ごし、子どもたちはみな島を離れ、家の一室は島に流れ着いたアメリカ人の青年に貸し与えている。彼女は不器…
>>続きを読むⒸ有象無象プロダクション