マヒロさんの映画レビュー・感想・評価 - 36ページ目

グリーンブック(2018年製作の映画)

3.5

クラブで用心棒を勤めるイタリア系の男・トニー(ヴィゴ・モーテンセン)は、クラブの改装工事と共に職を失ってしまうが、その腕っ節を見込まれ、著名なピアニストであるドン・シャーリー(マハーシャラ・アリ)のツ>>続きを読む

アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

2.5

日本では完全にキャメロンの映画として宣伝されているのがなんとも物悲しい、ロバート・ロドリゲスの最新作。パンフによると、キャメロンは大元の脚本を書いた後はロドリゲス監督に求められた時にアドバイスするくら>>続きを読む

アクアマン(2018年製作の映画)

4.0

海底王国の女王と灯台守の人間の男の間に生まれたアーサー・カリー=アクアマンは、水中で自在に動くことができる超人パワーで人助けをしながら平和に暮らしていたが、異父兄弟で純血のアトランティス人である弟・オ>>続きを読む

ベルベット・バズソー: 血塗られたギャラリー​(2019年製作の映画)

1.5

駆け出し画商の女性が、偶然同じマンションで亡くなった老人が素晴らしくも禍々しい絵を書き残していることを発見する。画廊の人間たちは、その絵で一儲けしようと画策するも、徐々に周囲でおかしな出来事が起こるよ>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.5

政治もわからず虚弱体質な女王・アン(オリヴィア・コールマン)に代わり、ブレーンとして動くことで実質国のトップとして暗躍するサラ(レイチェル・ワイズ)。二人は半ば共依存的な関係となっていたが、そこに没落>>続きを読む

ポーラー 狙われた暗殺者(2019年製作の映画)

4.0

「ブラックカイザー」と呼ばれ恐れられた殺し屋・ダンカン(マッツ・ミケルセン)は、引退と共に隠居しようと辺境の地へと向かうが、退職金を払うことを惜しんだボスより殺し屋の刺客を差し向けられる…というお話。>>続きを読む

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.5

大富豪ジョン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)の孫・ポールが誘拐され、1700万ドルの大金を身代金を要求される。孫の母であり、ゲティ氏の息子の別れた妻であるゲイル(ミシェル・ウィリアムズ)は>>続きを読む

桜桃の味(1997年製作の映画)

2.0

町外れの荒地を車でグルグルと走り続ける男。道行く人を車に乗せては、代金と引き換えに「ある事」をお願いする…というお話。

キアロスタミ監督の映画初鑑賞。
色味の少ない荒地の風景やパステルカラーの夕暮れ
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.0

傑作…と言っていいものかどうか、どうこの映画を解釈すれば良いのか、鑑賞してからしばらく経った今でもなかなか噛み砕ききれていないところがある。

物語としては割と単純で、主人公の小四(シャオスー)という
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.5

著名な仕立て屋の男・ウッドコック(ダニエル・デイ=ルイス)はある日ふと出会ったウェイトレスのアルマを見初め、自分の屋敷に招き入れる。ただそれは、恋愛などではなく、自身のミューズ=服を仕立てるためのマネ>>続きを読む

怒りの荒野(1967年製作の映画)

3.5

孤児で町の人間からも蔑まれ、馬小屋で寝泊まりしながら便所掃除やゴミ回収でなんとか生計を立てている青年(ジュリアーノ・ジェンマ)は、町にふらりとやってきた怪しげなガンマン(リー・ヴァン・クリーフ)の銃さ>>続きを読む

サスペリア(2018年製作の映画)

4.0

クセの塊みたいなアルジェント版『サスペリア』のリメイクなんて果たしてどうなるんだろうと思っていたら、キャラクターの名前や状況設定だけを借りたほぼ別物の映画に仕上がっていてビックリした。単純に真似しただ>>続きを読む

ブラザー・ベア(2003年製作の映画)

4.0

この前に観たディズニー長編アニメがおちゃらけ100%な『ヘラクレス』だったからギャップもあったのかもしれないけど、かなり硬派でまじめなつくりの映画だなと思った。

イヌイットである主人公・キナイの部族
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メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

3.5

お堅い銀行マンの父と、女性の選挙権運動に夢中な母は、忙しい自分たちに変わってやんちゃな息子と娘を乳母に預けていたが、聞かん坊な二人に愛想を尽かして次々と辞めていってしまう。今度こそはとスパルタな乳母を>>続きを読む

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)

3.0

前作には自分でも驚くほど馬鹿みたいに涙を搾り取られたが、今作はどうにもグッとくるポイントが少なくて、明らかなパワーダウンを感じてしまった。

『クリード』の時点でのアドニスはアポロの遺した豪邸に住む金
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ヘラクレス(1997年製作の映画)

3.0

今のディズニー長編アニメーションは、全部が全部じゃないけど「正しさ」が前面に押し出されているところが良くも悪くも…だと思っているんだけど、今作はそういう固いところは一切なしのお気楽娯楽映画という感じで>>続きを読む

黒い罠(1958年製作の映画)

3.5

アメリカとメキシコの国境にて、地元の有力者が爆殺される事件が起きる。たまたま新婚旅行で近くにいたメキシコ人(っぽいメイクをしたチャールトン・ヘストン)捜査官のバーガスはそのまま事件の捜査を始めるが、捜>>続きを読む

カジノ(1995年製作の映画)

4.5

70年代のラスベガスにて、ギャングとズブズブの関係だった頃のカジノで巻き起こる、血みどろの人間模様を描いた作品。

スコセッシ×デニーロ×ジョー・ペシの『グッドフェローズ』のトリオで、鳴りまくるロック
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

3.0

70年代のメキシコで、裕福な一家に仕えるメイドの女性の一年を描いた映画。

キュアロン監督の自伝的な作品とのことで、大スペクタクル続きだった近年の作品から一転、一つの家族に焦点を当てたかなりミニマルな
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シュガー・ラッシュ:オンライン(2018年製作の映画)

3.0

ちょっとした事故から筐体撤去の危機に瀕したシュガーラッシュを救うため、ラルフとヴァネロペはインターネットの世界に向かう…というお話。

アーケードゲームからインターネットに舞台を移して、いわゆる「ある
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ロブスター(2015年製作の映画)

4.5

独身者は一定の期間までに配偶者を見つけないと動物に変えられてしまうという世界で、離婚した男(コリン・ファレル)はパートナー探しのために独身者が集められるホテルに連行される…というお話。

ランティモス
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バード・ボックス(2018年製作の映画)

3.5

ある日突然、見た人を自殺させてしまうという謎の存在が現れ、人々をパニックに陥れる…というお話。

〇〇したら死ぬという設定はホラーに良くあるけど、見ることを禁じられるというのはなかなかハードルが高い。
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.5

『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』と、アメリカ市民の中から現れた英雄を描いてきたイーストウッドが、偶然居合わせた電車でのテロ行為を防いだ3人のアメリカ人の若者を描いた作品。ただ一味違うのが>>続きを読む

バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

3.0

大学生のとき一回観て以来の鑑賞。

当時は平和な映画だなーくらいにしか思わなかったけど、今改めて観ると色々面白いところがあることに気づいた。

まず冒頭、主人公ジャスミンと夫が口げんかをしているシーン
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プリティ・リーグ(1992年製作の映画)

3.0

大戦中のアメリカで、徴兵により人手不足に陥った大リーグが立ち上げた"女子プロ野球リーグ"の中の一チーム「ピーチズ」の一年間を描いたお話。

邦題では『プリティ』とか可愛らしい名前を付けられているけど、
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思い出のマーニー(2014年製作の映画)

3.0

周りに馴染めないと感じている少女・杏奈は、持病の喘息の療養のため向かった養母の親戚の住む海辺の町で、湿地の洋館に住むマーニーという謎の少女と出会う…というお話。

思春期特有のこじらせに加え、複雑な家
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キスキス,バンバン(2005年製作の映画)

4.0

ケチな泥棒男・ハリー(ロバート・ダウニーJr.)は、偶然に偶然が重なりハリウッドの大御所が開いたパーティに参加することになる。そこでゲイの探偵・ペリー(ヴァル・キルマー)、幼馴染で女優志望のハーモニー>>続きを読む

独立愚連隊(1959年製作の映画)

4.0

大戦中の中国の日本軍駐屯地に、なにやら胡散臭い従軍記者の男・荒木(佐藤允)が現れる。訝しがる周囲を他所に、荒木は「独立愚連隊」と呼ばれる前線に送られた厄介者達の小隊に興味を示す…というお話。

戦争を
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恐怖のメロディ(1971年製作の映画)

3.5

軟派なラジオDJの男(クリント・イーストウッド)が、突然家に押しかけてきたファンの女性と出来心から一夜を共にしてしまったことから、地獄を見ることになる…というお話。

後の巨匠・イーストウッドの監督デ
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ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)

3.5

ディズニーがせむし男を主人公にするって、一体どんな形になるんだろうと検討もつかなかったんだけど、歌あり・恋愛あり・アクションありと、しっかり「らしい」映画になっていて驚いた。そこは良くも悪くもではある>>続きを読む

大脱走(1963年製作の映画)

3.5

第二次大戦中、脱走常習犯の捕虜達が集められた厳重警戒の収容所で、捕虜達はそれぞれの得意分野を活かして200人越えの大脱走を計画していた…というお話。

スティーブ・マックイーン×脱獄ものというと『パピ
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来る(2018年製作の映画)

4.5

『告白』『渇き』がそんなでもなかったので、割と期待低めに観にいったんだけど、これが予想以上に面白かった。
前2作のイキリっぼさというか中二病っぼさがいい感じに薄まって、くだけた雰囲気になっていたのが良
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.5

ホラー映画は、その映画の中に潜むテーマや象徴が明確にあるものほど恐ろしさも増してくるものだと思っているんだけど、この映画はその極北にあるような作品で、監督の何か愛憎入り混じったような感情がぶちまけられ>>続きを読む

シュガー・ラッシュ(2012年製作の映画)

3.5

ゲームに青春を捧げたといっても過言ではない陰の者にとって、ゲームを題材にしているってだけで否が応でも期待値があがってしまうものなんだけど、流石にアーケードゲームは年代が違いすぎて乗り切れず。
ラストに
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.0

ファンタビ2作目にして早くも暗い影が。
『賢者の石』から急に『炎のゴブレット』に進んだレベルでの方向転換だけど、五部作予定らしいので駆け足気味なのはしょうがないか。

ハリーポッターシリーズではほぼ名
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バスターのバラード(2018年製作の映画)

4.5

表題作『バスターのバラード』を含めた、コーエン兄弟節が炸裂したひねくれ度満点の6つの短編西部劇。

どの短編でも必ず"人の死"が描かれているんだけど、そのどれもドラマチックさのかけらもない無情な感じで
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