ぴのしたさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)

3.7

本年度アカデミー賞にもノミネートされているKUBOの製作で有名なスタジオライカのストップモーションアニメ。

ストーリーの大筋は「押入れ開けたら別世界でした!」モノでよくある感じなんだけど、ともかくこ
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.4

お、面白かった…。。。わかりやすい起承転結もなければ、「泣ける!」みたいな分かりやすい感動もないけれど、面白いし感動する。あんまり見たことないタイプの映画。

レイプの末殺された娘の母親が、3枚の看板
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シングルマン(2009年製作の映画)

3.7

トムフォード初監督作品。全てにセンスが溢れてる。理想の暮らし展示かと思うほど家具、ファッション、建築、色彩、BGM、出てくるもの全てが洗練されすぎ。

映像もモノクロっぽい画面と温かみのある画面をはっ
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ゲーム(1997年製作の映画)

3.5

えええええ〜〜😵←ラストシーンこんな顔になります。セブン、ファイトクラブでお馴染みデヴィッドフィンチャー代表作。

むっちゃ楽しいけど内容は誰も教えてくれない「ゲーム」の招待状が届いた主人公。怪しみ
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

3.3

面白くない。テーマがあるのは分かるけど、全体的に冗長だしメリハリもない。ジャックニコルソンの怪演を楽しむ映画。

ストーリーは、労働が嫌で精神病のふりをして精神病院に入った主人公が病院の厳しさに耐えか
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デトロイト(2017年製作の映画)

3.9

2018年見ておきたい映画第1弾。重い!!横暴な表現だけど、『ダンケルク』の絶望感と臨場感を持って『ドリーム』を撮ったら多分こんな感じです。

1967年、白人による不当な扱いを受けてきた黒人たちの暴
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ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

3.7

なんて事のない平凡な1日の終わり、コーヒー片手の深夜に見るべきはジャームッシュ映画。

ジャームッシュの80年代代表作。なんというか、この絶妙〜〜な"間"の産む空気感が素敵!

1カットが割と長くて、
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砂の器(1974年製作の映画)

4.1

圧巻の名作。特に後半の回想パートは全てが名シーン…!

主人公の刑事は被害者の身元不明のある殺人事件の謎を追って全国を飛び回るうちに、ある1人の人物に目をつける。捜査の中でわかったその人物の壮絶な人生
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.9

面白い!ブラックユーモアが効いてる。星新一みたい。

ある普通の男トゥルーマンの人生を隠し撮りし続ける大人気番組「トゥルーマン・ショー」。町は全てセット。周りは全員俳優。撮られているのを知らないのはト
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.0

最高だった。ミルズ監督の前作『人生はビギナーズ』に続き、美しい映像の中でクセのある5人の人々の関係を描く。

思春期の息子ジェイミーと高齢の母の親子の家に集まるのは、息子の幼馴染ジュリー、間借り人の写
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ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

3.9

この歳になってから初めてちゃんと見たシリーズ。

ルパンかっこいいなあ。宮崎駿のジブリと大きく違うのは、同じ冒険活劇ものでも主人公チームが大人らしいカッコよさを持ってるとこだよなあ。

タバコふかして
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ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

3.8

こわ…こわすぎでしょ…。「妖艶な悪夢」とはよく言ったもので、悪い夢を見たような気になる。デヴィッドリンチ代表作。

ある夫婦の家に、差出人不明のビデオが届くように。ビデオには自分たちが寝静まった後の家
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泥の河(1981年製作の映画)

3.9

小栗康平監督作品。

舞台は戦争終結から10年が経った1950年代。うどん屋の息子ノブオ(9才)は家の前の川に停まる舟に暮らす同年代の姉弟キイチとギンコに出会い、仲を深めるのだが…。

人に勧められた
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夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)

4.2

出町座にて。ものっすごい良かった!!!!映画をよく見る人にも、ほとんど見ない人にも見てほしい良作です。

ストーリーの舞台は舟屋が印象的な漁村。漁業が衰退し人口が減るこの町の中学生、カイたち3人はこの
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恐怖分子(1986年製作の映画)

3.8

映画史上最も美しい絵を撮る映画監督の1人、エドワード・ヤン監督の作品。

とにかく画面が美しすぎる。動きの少ない静的なカメラワークなんだけど、人が動いてもカメラはその人の顔を追わずにずっと手元に向けら
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ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

3.8

あーたまんねえこの感じだよ。赤、青、黄色がバランスよく一枚の画面に混在する完成されすぎた色彩、昔の小説みたいな気取った台詞回し、間の抜けた空気感の長回し、漸近する曲線のように限りなく近づきながらも交わ>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

3.7

満を持してソナチネ。なるほど、好きなタイプの映画かと言われればそうではないけれど、たしかにカッコいい。

特にエレベーターでの撃ち合いのシーンとか、暗闇の中機関銃持って乗り込むシーンとか、静かで単純な
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KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

3.8

日本を舞台にした超絶ストップモーションアニメ。

主人公のクボは三味線を弾くことで折り紙を自在に操れる魔法を持っていた。ある時悪い魔女の姉妹に母親が殺されてしまい、言葉を喋るサルと、クワガタにされてし
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.2

一生宝物にしたいと思える映画に出会えた。これだ、これが見たかったんだ…。

LA、NY、パリ、ローマ、ヘルシンキ。5つの都市で、一晩のタクシーと乗客のやりとりを描いた珠玉のオムニバス。

ストーリーは
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.9

図らずも感動した。「インドで迷子になった子供が25年ぶりにGoogle earthを使って家族の元へ帰る」という実話を基にした映画なんだけど、ただそれだけの映画ではない。

これは主人公サルーと、オー
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.7

美しい映画だった。主人公の気持ちに共感できないとの酷評が多いけれど、僕的にはわりと好みの映画。

妻を交通事故で亡くしたデイヴィスは、あまり妻を愛していなかったことに気付く。しかし妻の死がきっかけとな
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エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.5

とんでもないものを見た。最初から最後まで鳥肌が止まらない。今までの作品のようなアングラ感は減ってむちゃくちゃ見やすいのに、独特の鮮烈なイメージはちゃんと健在!非常にパワフル!完全に脳がやられる。間違い>>続きを読む

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

4.0

邦画のこの閉塞感と生々しい生活感がたまらない。そしてそのどうしようもなさを音楽がぶち破っていくのがたまらない。ソラニンのような感じ。

ニートのミュージシャンせいいちを養うために水商売で働く主人公のツ
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.6

出町座にて記念すべき初鑑賞、エドワード・ヤン監督の4時間に渡る超大作。面白かったけど正直咀嚼しきれなかった。

1949年、中国から台湾に渡ってきた人々の子供たちを描いた物語。鬱屈とした社会の中で、主
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魔女の宅急便(1989年製作の映画)

4.1

恥ずかしながら今更見ました。「つまらんから」って今までテレビでやってても見せてくれなかった親を恨む。

でもこの歳になってからこの時代のジブリを初見で見れるって逆に幸せだったかも。小さい頃に見ててもこ
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パッセンジャー(2016年製作の映画)

3.2

面白い!よく考えると酷いストーリーなんだけど、いやあもう面白い!こういうの好きです。

遠い星を目指す宇宙船に冬眠中の5000人の移住者たち。しかし故障で主人公1人だけ90年も先に起きてしまう。寂しさ
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

4.1

いい映画を見させていただきました!

「トランスジェンダーの話かー」と思ってたけど違った。これは家族の物語だね。トランスジェンダーのリンコさんだけではなく、トモの友達や、リンコさんとリンコさんの母の物
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ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

3.4

会計コンサルタントをやりながら殺し屋もやるという自閉症の男の物語。

吹き替えしかなかったから久しぶりに吹き替えで見たけど、家族がうるさかったのもあって何いってるのかぜんぜん分からんかった…

聞こえ
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

3.7

素晴らしき映画音楽たち、まさにその名の通り!!!

映画音楽の歴史を振り返りながら、あの名曲はどうやって生まれたのかを作曲家たちが語るドキュメンタリー。

オーケストラばかりだった時代からジャズ、電子
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アスファルト(2015年製作の映画)

3.9

久しぶりに映画観れた!!嬉しいい!!!

こういう映画やっぱり大好きだ!!

アスファルトで出来たボロいアパートに住む人々を描いたフランスの群像劇。使っちゃダメなエレベーターをこっそり使う車椅子のおじ
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

3.8

北野武の初監督作品。いろんな意味でクールな映画だった。

1つは登場人物に対する視点が妙に冷ややかなこと。

カメラはいつも人物から一歩引いていて、人を追いかけるよりは、撮っている場所に人がフレームイ
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希望のかなた(2017年製作の映画)

3.8

ユーロスペースにて鑑賞。『ル・アーブルの靴みがき』に続きフィンランドの巨匠アキ・カウリスマキが描く、難民をテーマにした北欧映画。

シリア難民のカーリドは生き別れた妹を探して辿り着いたフィンランドで難
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.7

今年度アカデミー作品賞受賞作。派手ではないけれど人物描写が上手くて、社会派な側面もあって、演出も程よく洒落ててザ・アカデミー映画という感じ。

ひ弱な黒人シャロンの半生を、「リトル(少年期)」「シャロ
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

アカデミー話題作を今になって鑑賞。

ストーリーは王道ハリウッドというかもはやディズニーのような夢と愛の物語。ラストは少し王道から逸らすもののわかりやすいプロットと言える。

注目すべきはやっぱり演出
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座頭市(2003年製作の映画)

3.7

初めて見る北野作品。ほかにもっとありそうなのに、なんでこれをチョイスしたのかは自分でもよくわからないけど面白かった。

リアリティの追求といえよりも「これぞ劇です!」感の強い独特の台詞回しや構図の決め
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ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

3.6

フィンランドの巨匠アキ・カウリスマキの近年の代表作。移民問題をテーマにしながらもポップで洒落てて人情味あふれる映画。

舞台はフランスの港町ル・アーブル。靴磨きで生計を立てるマルセルは、ふとしたことか
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