のんさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

4.1

欲張り集大成


公式からネタバレ禁止令が出ているので、作り手に敬意を表してストーリーの詳細はここには書かない。これから観る予定の皆さんは悪質なネタバレが横行する前にスクリーンで確認してください。
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名探偵コナン 紺青の拳(2019年製作の映画)

4.0

やり過ぎだろ


ここ数年のコナン映画の興行収入の伸びは異常で、『ゼロの執行人』の91億というか数字は、ジブリ作品を除けば邦画アニメでは『君の名は。』に続く大記録である。


毎年原作の人気キャラを上
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キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

4.0

猫むっちゃ強い


監禁されたり、キングコングと闘ったりとハリウッドで逞しい活躍をみせるブリー・ラーソンが主役を演じる『キャプテン・マーベル』は、シリーズ史上屈指の強キャラで、もうこいつ一人でサノス倒
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バイス(2018年製作の映画)

4.2

諸悪の根源はここにあり


クリスチャン・ベールがデニーロ並みの役作りで挑んだ『バイス』は、日本ではまず作られることはないであろう、きわめてエッジの効いた政治コメディであり、同時に今も続く問題点を炙り
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.0

想像力をフル稼働

おじさんがずっと電話でしゃべっているだけのシーンをアップで90分間撮り続けるというかなり挑戦的な作品だが、抜群に面白い。



ストーリーは警察のコールセンターのオペレーターと電話
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バンブルビー(2018年製作の映画)

3.8

スピンオフは中身で勝負

『トランスフォーマー』シリーズは、マイケル・ベイがアクションと映像に全てのステイタスを全振りしたために、回を重ねるごとのストーリーのテキトーさ加減が気になって仕方がなかった。
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.3

変化球かつ王道

『インクレディブルファミリー』『シュガーラッシュ オンライン』というディズニーアニメの強敵を蹴散らして本年度のアニメーション賞を総なめにしている本作だが、観れば納得。ディズニーに
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アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

3.9

ワタシの心臓をあげる(物理)

90年代に映画化権をハリウッドに買われながらも、長いこと塩漬けになっていた『銃夢』が遂に実写化された。


塩漬けの原因のほとんどはジェームズ・キャメロンの完璧主義に依
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七つの会議(2018年製作の映画)

4.2

顔芸大会


ぐうたら社員という設定の野村萬斎が見るからに普通じゃない立ち振る舞いで、どう考えても裏がありすぎて、そのうちノロイとかに変身するんじゃないかとヒヤヒヤしながら観た。


『半沢直樹』『下
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

4.0

内なる狂気を体現するチャゼル&ゴズリング


『セッション』『ララランド』の2作であとはどんな駄作を撮ろうが、お釣りが返ってくるデミアン・チャゼルの新作は、宇宙飛行士ニール・アームストロングの知られざ
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空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)

3.7

池井戸要素を2時間に圧縮


TBSドラマではすっかりおなじみの池井戸潤の小説の意外にも初の映画化となる本作は代表作でもある『空飛ぶタイヤ』を実写映画化したものである。



既に先行しているWOWO
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シュガー・ラッシュ:オンライン(2018年製作の映画)

4.1


より現実的なテーマに踏み込んだ第2作


「ヒーローの存在意義」に一つの答を出したディズニーアニメ屈指の傑作『シュガーラッシュ』の続編は、前作とはがらりと趣向を変えて、より現実的なテーマへと軸足を
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.9

君の瞳はサラマンダー


日本でも大ヒットを飛ばしたファンタビのシリーズ第2弾。前作でほんのりと感じたハリーポッターシリーズとの繋がりを本作はより直接的に感じる作りに。


本格的に活躍を始めるジョニ
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ドライヴ(2011年製作の映画)

4.7


初めてDVDで観た時から、好きすぎる作品で、幸運にも劇場で鑑賞する機会に恵まれたので、年の瀬の映画館の最前列で観た。



何故か幸の薄い役をやらせたら抜群なライアン・ゴズリングは、今回も漏れなく不
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.5

自分が何者かは俺が決める


フレディ・マーキュリーについては、『魁!クロマティ高校‼︎』くらいの知識しかない私でも、聴き覚えのあるメロディがいくつも登場し、そして観終わる頃にはクイーンのファンになっ
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来る(2018年製作の映画)

4.5

ハイパーカオスエンターテイメント


『エクソシスト』や『オーメン』、『シャイニング』といった名作たちに共通するのは、ホラー映画という体裁をとりながら、ジャンルの垣根を超えた普遍的な魅力を放っている点
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止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

4.3

若松孝二という時代


若松孝二作品で見た事あるのは、『連合赤軍〜あさま山荘への道』と、『キャタピラー』で、はっきりいって全く好きな映画ではない。


にも関わらず、この作品で描かれる若松孝二は非常に
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ヴェノム(2018年製作の映画)

3.7

シナリオの散らかりっぷりが気になる


公開前の宣伝では「最悪」をやたら強調していたのに、いざ公開されると「可愛い」やら「ツンデレ」やら真逆の感想が溢れていて、「?」となっていたが、見た人の感想は正し
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億男(2018年製作の映画)

4.0

お金と幸せの関係


原作は映画化が決まる随分前に読んだ。文庫化にあたってもう一回買った読むくらいだから、自分にとっては相当好きな作品なのだろうと思う。



川村元気によれば本作はもともと『世界から
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華氏 119(2018年製作の映画)

4.3

希望なき米国の展望は


トランプの大統領就任時にあるニューヨーカーがテレビの取材にこう言っていた。


「トランプがアメリカを分断したのではない。アメリカが分断されていたから、トランプが誕生したのだ
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

4.1

心臓に悪い

今月映画館で映画観てないなーとふと思い、『億男』を観にきたはずなのに、気がついたら本作のチケットを買っていた。


「音を立てたら、即死」という今年一番のステキなキャッチコピーに惹かれて
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娼年(2018年製作の映画)

4.0


上映時間の半分くらいは松坂桃李がセックスしているシーンを見せられるという挑発的な映画ではあるが、三浦大輔監督は『愛の渦』もそうであったように、根本は人間ドラマを描きたいのだろうと思う。


主人公ふ
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累 かさね(2018年製作の映画)

4.6

みせてあげる、ニセモノがホンモノを超える瞬間を



観ている側は奈落へ落ちているのに、作品そのものはある種の快感を伴って昇華していく構造は『セッション』や『ブラック・スワン』に通ずるものがあり、つま
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.1

真の主役はお父さん


同性愛がテーマの映画だと、時代による抑圧や社会の無理解が1つの重要な要素になりそうなものだが、『君の名前で僕を呼んで』はそうしたテーマはあくまで脇役に徹している。



本作の
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SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

4.3



川村元気プロデュース×大根仁監督ということで『モテキ』『バクマン。』に続く作品だが、これがまた抜群に面白い。


韓国のオリジナルの設定をほぼ引き継ぎながら、舞台を日本に移すにあたって音楽、ファッ
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検察側の罪人(2018年製作の映画)

4.3

ぐちゃぐちゃな傑作



早かったり遅かったりする編集のテンポ、作品にあってるのかよくわからない音楽、安定しないストーリー展開、そして複雑過ぎる絡み方をする人間関係。


『検察側の罪人』を構成するす
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

4.4

ぼくは世界について学んで、昨日の自分よりえらくなる



「おねショタ」「おっぱい」とやたら騒ぐ人と「性的搾取」だなんだと主張する人がいるため、まずはその点を整理したい。


まず本作を観賞して「おね
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.5

圧倒的多幸感

書きたいことは山ほどあるのですが、作品の性質上どこをどう語ってもネタバレになってしまうので、短めに感想だけ書きます。




むっちゃくちゃ面白いっ!!

俳優や映画監督など業界に携わ
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銀魂2 掟は破るためにこそある(2018年製作の映画)

3.7

テンポが悪過ぎるだろおぉぉ!!



前作が良かったのは、実写化大炎上を逆手にとった宣伝戦略や、各配役の適切な実力の発揮などが挙げられるが、最大の良さは「紅桜篇」を物語の中心としたた物語の構成ではない
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

4.1

年齢とアクションの積み重ねでみせるトム・クルーズの狂気


大スターであるトム・クルーズが体を張ったスタンドで観客を楽しめませてくれる『ミッション・インポッシブル』シリーズも通算で第6弾。



一作
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僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ~2人の英雄(ヒーロー)~(2018年製作の映画)

3.8

ワタシが来た‼︎‼︎


人気マンガ初の劇場版ということで、原作の8巻くらいまでを急いで読んで映画館へむかった。



ジャンプ漫画の熱い展開をしっかり押さえつつ、各キャラクターの見せ場もしっかりと描
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インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

4.2

超絶ボリューム子育てアクションムービー


ピクサー作品として初めて人間を主人公にした『Mr.インクレディブル』は往年のスパイ映画とヒーロー映画の定石外しをうまく組み合わせた傑作だった。

その続編と
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BLEACH(2018年製作の映画)

3.7

スタッフの苦心が窺える


数多の屍が虚の死体の如く積み上がっている漫画の実写ジャンルにおいて、それなりの成果を残しているのが佐藤信介監督だろう。


『いぬやしき』『GANTZ』や『デスノート』『ア
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未来のミライ(2018年製作の映画)

4.2

小さなスケールで大きなテーマを描く細田守の新境地



一貫して絆を描き続ける細田守監督の最新作は、これまでのどの作品よりも小さな規模で紡がれる家族の物語。


甘えん坊の男の子くんちゃんの「ふしぎな
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

4.1

エンタメ性とテーマをより深化させた第2部


2015年にメガヒットを飛ばした『ジュラシック・ワールド』は、エンターテイメントに振り切った内容はともかく、「なぜ今これをやるのか」という説得力に乏しかっ
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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

4.0

おもしろ騒がしい


映画界の帝国軍ことディズニー社はスター・ウォーズをマーベルのシリーズに匹敵するフランチャイズとして、この先何十年もやっていくつもりだろう。


とはいえ『最後のジェダイ』からわず
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