ダルマパワーさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

3.1

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はじめのスピード感に比べて中盤の進みが長く感じた。丁度アニメのBEASTARSを見たあとだったので、私は獣以下です、の言葉は少し感覚的に違和感を覚えた。

日常の何がきっかけで人を地獄におとしめるかわ
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.6

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以下、ネタバレの為、注意。






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これは2回見てこそひとつの作品と思った。二重人格の物語は他にも見たけど、全く違う二人の俳優が一人を演じている映画は他に記憶がない。

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夏時間の大人たち HAPPY-GO-LUCKY(1997年製作の映画)

3.2

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ポラロイドカメラのように日常的で素朴な作品。子供のまっすぐな『なんで?』が童心を思い出させてくれる。大切なのはその答えじゃなくて、その思い。むしろ答えなんて知らなくていいし、ゆっくりゆっくり、自分で体>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

3.6

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萩原聖人の息を吐くような語り、役所広司の、『渇き』に繋がるヒステリックな表情と乱暴さが、世界観をつくりあげる。どこまでが現実で、どこまでが幻覚か。後半になるほど曖昧さが増し、混乱の中に引き込まれた。ラ>>続きを読む

母なる証明(2009年製作の映画)

3.5

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先を読ませない独特な空気感、母の残酷な愛情、その血生臭さに監督のフェチを感じた。

伏線を散らばらせ、何が鍵になるかを観る人に戸惑わせ、予想させ、裏切り、更に裏切って着地させる。手のひらで転がすという
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バカヤロー! 私、怒ってます(1988年製作の映画)

3.6

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落ちが同じで設定や舞台がバラバラなストーリーを作るオムニバス形式というのが新鮮で面白い。中島哲也監督の過去作品に触れたくて鑑賞したが、監督にもこうした素朴でコミカルな作品があったんだと、なんだか嬉しく>>続きを読む

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.1

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ディズニー映画のような純真なラブストーリーをウィットに描き直した笑える傑作。主人公の道路へのヘッドダイビングは思い返しても最高。癖がきついけど全然臭くなくて、甘いけど甘ったるくない。尖ってるけど、痛く>>続きを読む

大学での出来事(2020年製作の映画)

2.0

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音の奥行感がとてもよかった。チャレンジングでコスパよく、面白いが、シンプルに長く感じてしまった。

フィリピーニャ(2020年製作の映画)

3.5

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決して起伏の多いストーリーではないけれど、穏やかに進む映像の中に刺々しい社会の厳しさが潜み隠され、少女達を刺す。緻密な構図と演出がフォーマリズムを強く感じるアート作品。

マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

3.1

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期待値は越えてこず、3部作の終わりとしてはやや不完全燃焼な印象。予言者が変わってしまったのは、何かストーリー以外の部分で問題が起きたからだろうか?作中での説明がどーにも見ていて苦しかった。

過去2作
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マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

4.1

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高速道路シーンをどうやって撮影したのかがただただ気になる。凄まじい映像迫力。マトリックス内での戦闘シーンもさることながら、徐々にザイオンの全貌も写し出されてきてSF的な世界観が一挙に広がった。

1作
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.0

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1本の映画の中にこれだけ見所のつまった世界を二つも作り上げる発想と絵力が半端じゃない。ネオがエージェントから逃げるシーンもドアを開ける前後のカットの繋ぎが洗練されていて、観る人に全く息つく暇を与えない>>続きを読む

許されざる者(1992年製作の映画)

3.8

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締めが良いとそれだけで映画の印象がグッと上がる、と感じた映画。

歴史を刻んだヒトが作る映画ゆえか、過去の栄華にすがる老人達の描写が自虐的に見え、マスターベーションを語る老人の茶目っ気は、アメリカの老
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.4

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この誰も救われない感じが染みる。法律はヒトを救うためにあるから、例えそれが殺人犯でも人並みの権利が守られる。銃社会のアメリカではそれが命取りになる。全てが後手の警察の限界。脳ミソが溶けた快楽殺人者を掃>>続きを読む

続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(1966年製作の映画)

3.2

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このスケール感と3人の視点でのストーリー展開、北軍南軍の決戦風景、ガンマン同士の戦いの緊張の煽り、とてもリッチな西部劇だった。3時間飽きさせない物語の進め方、30分毎に進む戦いと新たな展開が小気味良く>>続きを読む

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

3.1

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荒野の一角の街で繰り広げられる賞金稼ぎと強盗団の戦い。イーストウッドの1枚上手をいく、新たな存在モーティマー大佐。彼の因縁が単なる賞金稼ぎの企てにドラマを添える。これでもかと言うほど、最初から最後まで>>続きを読む

ゼイリブ(1988年製作の映画)

3.9

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落ちが超格好いい。監督自身や、ゾンビのジョージAロメオの描く、映画における暴力性や性表現を批判している評論家が宇宙人で、それを流すメディアも宇宙人。でも結局セックスしてるのも宇宙人。車のCMを引き合い>>続きを読む

男たちの挽歌 II(1987年製作の映画)

3.3

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いい意味で展開に裏切りがなくまっすぐに見れた。昭和の日本のドラマと同じような哀愁とロマンが感じられる青臭い映画。なるほど、確かにストーリーよりも爆薬を見る映画だった。劇団ひとりはきっと中華圏のこの時代>>続きを読む

ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

3.7

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痛快コメディー。音楽の豪華スター達が揃った、不思議な引力を持った作品。テンポがよくて、ユーモアがナイフのように鋭い。主演二人の存在感がこの中でも圧倒的。説明不可の唯一無二の作品という印象、初めて見た格>>続きを読む

レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.5

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インディ・ジョーンズ映画第一作目を初視聴。アジア系の男の子のイメージがあったけどそれは2作目だったのか。

冒険に次ぐ冒険、試練に次ぐ試練に2時間ぶっ通しでのめり込めた。考古学的な歴史遺産の発掘にオカ
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

3.1

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その物体は姿形を真似られる。疑心暗鬼に陥る恐怖。始めに基地の無線機や脱出手段を破壊したブレアが物体Xだったのは納得だが、彼がいつから乗り移られていたかが気になる。UFOを作っていたくらいだから相当前か>>続きを読む

バケモノの子(2015年製作の映画)

2.7

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前半1時間の展開がとても良かっただけに、九太が青年期を迎えて以降の展開の失速感とストーリーの散らかり、声優さんのミスマッチがかえって目立ってしまい、がっかり感という意味でスコア落ち。

白鯨を差し込ん
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ブレードランナー(1982年製作の映画)

3.9

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世界観の造り込みがまず目を見張る。エキストラの数も多いなかで、それぞれに設定と凝った衣装やメイクがあり、セットにも隙がなかった。

レプリカントは問答無用で殺される。見た目は人でも、例え感情が芽生えて
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おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

4.1

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とてもよかった。

様々なテーマ性があり、人と狼が混ざりあうファンタジーなストーリーを軸に、一人親の苦労や家族愛、田舎暮らし、自然、学校生活、友達、子離れ、一人立ち。2時間という短い時間のなかで、人の
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.8

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大家族って面倒そう、けど、いいなぁって少し思った。

気弱な主人公が世界を守る。

格闘あり、賭け事あり、ITあり、数学あり、人の繋がりあり、家族あり、歴史あり、スポーツあり、恋愛あり。

これだね盛
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デスノート Light up the NEW world(2016年製作の映画)

1.5

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脚本・演出が稚拙で強引。キャラクターの心理に全くついていけなかった。奇をてらいすぎて、演者がついていけていなかった。シンプルな滑舌の悪さ、なぜそこでその表情?みたいなのも多く見られた。申し訳ないが、ス>>続きを読む

エイリアン/ディレクターズ・カット(1979年製作の映画)

2.5

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あまりディレクターズカット版で見るのはよくないのかなと今回思ってしまった。途中からストーリーが散らかってた印象を受けたので、ディレクターズカット版だからかな?と勘ぐって見てしまったが、後から調べるとオ>>続きを読む

アダーニア:アサイファイショートフィルム/Adarnia(2021年製作の映画)

2.0

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スケール感が感じられるSF。ただ、物語は最後まで理解できず。

モデルとリグが圧巻。ただ、レイアウト含むアニメーションは、それらと比べてしまうとかなり差があり、良い面と合わせて悪い面も目立ってしまって
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私、バルナべ(2020年製作の映画)

2.5

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エフェクトと、モデル・テクスチャがとても上手でした。ただ、そうした技術的な上手さを除くと、ストーリーは理解が難しく、どちらかといえば、技術を見せたくて作った作品なのかな、という印象を持ってしまいました>>続きを読む

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.5

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こんなに短い3時間は、映画至上初めてだったように思う。

本作は、洗練された映像に加えて、登場人物達が格好よく、魅力的に映った。

本当の悪は、他の色の侵食を許さない。黒は磨かれて光輝く。ドン・コルレ
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APPLESEED アップルシード(2004年製作の映画)

3.5

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冒頭は固有名詞と専門用語、比喩のオンパレードで、作りたい世界観は伝わってはくるものの中身の理解には至らず、見ていて居心地悪いシーンが続いた。コアファン狙いな印象もうけ、このあたりは見る人によって感覚が>>続きを読む

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

3.2

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元はジブリで製作に携わってきた方の作品であって、受け継がれた血が宿り作風に大きな差は出ないと考えていたが、感覚的に大きな違いを感じた。

アニメーションの迫力、背景の細かさと美しさ、脚本などが主に。
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荒野の用心棒(1964年製作の映画)

1.2

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盗作というフィルターが邪魔をして全うに見れませんでしたが、それを前提とした上で、やはりこの主人公は好きになれず。特にオリジナルから変わりばえなく、なぞるだけのストーリーからはなにも感じられず。

ゾンビ/ダリオ・アルジェント監修版(1978年製作の映画)

4.0

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説明不要のホラー映画の最高傑作、というフレーズがまさに物語るパニックホラー。

ただひたすら、ゾンビに埋もれる映画。ゾンビ映画は変化球が多い中、ド直球のゾンビを久しぶりに見た気がする。臓物をむさぼるシ
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レッドタートル ある島の物語(2016年製作の映画)

2.5

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エンタメという点ではスコア1点台でしたが、今の世の中に溢れる物や情報を削ぎ落とし、究極的な生き方を描いてくれたからこそ見える、本質的な部分での人の営みが感じられ加点。

子供が出てきた瞬間に一気に画が
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思い出のマーニー(2014年製作の映画)

3.8

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紫が美しい作品。

一人一人のキャラ設定がアニメーションの中によく表現されていて、映画を見ていると自然と人間性が伝わってくる。

ジブリのキャラクターは、総じて、非常にわかりやすくデフォルメされている
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