チッコーネさんの映画レビュー・感想・評価

チッコーネ

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殺しを呼ぶ卵 最長版(1968年製作の映画)

2.7

近代的養鶏業を営む、パワーバランスが微妙な夫婦の内外に張り巡らされた陰謀をめぐる情痴サスペンス、ということで良かったと思うのだが…。
生き物であり人間の食材である鶏を、まるで工業製品のように生産する仕
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

3.2

原作はだいぶ前に読んだので全く覚えていないが、本作を観賞後に振り返ると、猟奇の香りを運ぶデティールや台詞が多かったことに気づく。
中でも女性蔑視に対する言及は、比較的わかりやすい。

韓国サスペンスで
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未来戦記(2022年製作の映画)

2.5

アホらしいSFアクションとわかってはいたが「ラウ・チンワンとルイス・クーが揃い踏み…!」というワクワクだけで一気喰いしてしまった(おかわりは結構)。
同じく50代だが陶器のような肌(加工?)のカリーナ
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祈りのもとで 脱同性愛運動がもたらしたもの(2021年製作の映画)

3.5

散々害悪を巻き散らかしといて、よくもまぁ恋人とのイチャイチャを見せられるもんだよね。
責任感も恥も、独りで生きていく覚悟もない。
死んで詫びろ、ふざけやがって。

仁義(1970年製作の映画)

3.2

「もういっそのこと、実際に強盗したらええやん」と監督に突っ込みたくなるほど、スリリングな実行描写に力が入ったピカレスク・ロマン。
懲役太郎同士の結びつきの背景で、雪が吹きすさんでいるのも良い。
ハリウ
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ダンス・オブ・41(2020年製作の映画)

3.0

実話ベースでメキシコが舞台だが、上流の政府関係者を中心とした物語なので、欧州映画を観ているよう。
20世紀初頭の社会で息を潜めるゲイが、カタストロフィを迎える脚本は、意外性ゼロであった。

しかし飽き
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コリンヌ・クレリー/濡れたダイヤ(1976年製作の映画)

2.7

ギミックを感じさせる劇場型連続殺人事件、その捜査を追うイタリアン・サスペンスと来れば類型的。
ぬるま湯にゆっくりと浸かるような愉しさがあった。
有閑層が集う淫らな集会などのデティールが面白いほか、性急
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幸福都市(2018年製作の映画)

3.7

鑑賞者から観ると未来~現代~過去へと遡る構成。
前半はいくつかの装置だけで、無理なく未来を感じさせる。
中盤には庶民的ながらも危うい魅力を放つフランス人女優が登場。
アジア人である主人公とのカップリン
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良き旦那たちの浮気クラブ(2017年製作の映画)

2.0

メインキャラ数人が個別にカメラへ向かい、回想を進めていくというスタイルは悪くない。
しかし内容はペラペラのコメディ。
特に失敗→成功→破綻という時系列の、配分センスが✕。
倦怠期の悶々に苦しむ中年男た
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ソウル・バイブス(2022年製作の映画)

2.0

エンタメカーアクションを目指した本懐は達成できている作品だが、演出はお子様レベルに合わせられており、楽しめなかった。
チャラいメインキャラ一人ひとりのクローズアップを律義に編集していく、アイドル映画の
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スパイな奴ら(2012年製作の映画)

2.7

『レッド・ファミリー』と同時期の作品だが、こちらは「北のスパイはつらいよ」というコメディ節全開…、デティールにリアリティがある場面は、結構笑えた。
いくら元同胞とは言え、こんな映画を作っていいのかしら
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なつかしの庭(2006年製作の映画)

3.0

韓国の民主化運動に青春や命を捧げた人々のための、ラブストーリー。
イム・サンス監督は1980年代後半に20代前半という年齢だったので、ど真ん中の世代ということになる。
『天安門、恋人たち』の韓国版のよ
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替え玉美女はトラブルの元(2015年製作の映画)

2.7

フィリピンで高い人気を誇るオネエタレント、バイス・ガンダ主演のドタバタコメディ。
日本人は『マツコが映画主演しているような感じ』と聞けばイメージしやすいかもしれないが、ルックスは性転換前のKABAちゃ
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モラン神父(1961年製作の映画)

3.5

限定されたロケーションを行き来する地味な展開だが、熱の籠ったディベートに支えられている。

血気を皮肉な懐疑へ注ぐ女と、信仰を透撤に解釈し言語化できる神父との相克。
女は仮想敵とみなした相手に惹かれ、
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サバハ(2019年製作の映画)

3.5

韓国映画がタブーへ切り込む際の大胆さには驚かされるが、本作も然り。
宗教というデリケートな分野へ、エンタメという土足で踏み込んでいく作風に、賛否両論が寄せられそうな問題作だ。
同国の宗教人口で多勢を占
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パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

2.7

「来年まで待てばNETFLIXで観れるんだろうな~」と思いつつ映画館へ。

罪により奪われる命と、罪から生まれる命。
絆の確認に人生を捧げる者と、自由を希求する者。

かような要素を相克させようとする
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チャウ・シンチーの熱血弁護士(1992年製作の映画)

3.2

90年代以降の香港映画界で、自国大衆向けエンタメのトップに君臨していたらしいチャウ・シンチーについては、監督作も含め今回が初見。
時代劇のコスチュームに身を包んでいるせいか、トニーとレスリーを足して2
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必ず捕まえる(2017年製作の映画)

3.0

猟奇殺人ものもマンネリと考えたのか、高齢者を主人公に配し、目新しさを打ち出そうとする韓国映画。
演出はコメディとスリラーが半々ぐらい。
脚本にはちょっと強引なところもあった…、と書くと企画色が強そうだ
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10人の泥棒たち(2012年製作の映画)

3.0

韓国と香港の俳優が競演というだけでかなりワクワク、特にキム・ユンソクとサイモン・ヤムの絡みに期待していたのだが…。
韓国制作という前提があるからか、香港側の処遇はあまり良いと言えず。
サイモンほどの俳
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ヒヤシンスの血(2021年製作の映画)

3.5

各国がネットフリックスオリジナル作品を作っている中で、わざわざゲイを題材にしてくれたポーランドに感激。
とは言えただのラブロマンスでなく、共産主義時代に暗躍した秘密警察の闇を横たわらせたサスペンスで、
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Sの嵐(2016年製作の映画)

3.0

登場人物の相関関係を練り上げ、人情味も忘れずきっちり収束させる集中力がお見事、ランニングタイムが短いので、かなり濃密な印象が残る。
前の場面で言及された場所へ、一瞬で飛び移るスリリングな編集にも無駄が
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バイバスト(2018年製作の映画)

2.7

一見エンタメアクションなのだが、メインキャラを擁する麻薬取締チームは「カルテルだけでなく民間人までを敵に回し、四面楚歌」という、他国ではちょっと考えにくい状況。
男はもちろん、ヒジャブ付きの女、高齢者
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麻薬王(2017年製作の映画)

3.2

三枚目のソン・ガンホが動き回る前半はコメディタッチ、重みのない編集はテレビドラマ的なのだが、中盤から俳優陣の熱演の力で雰囲気がガラリと変化。
文化系女子顔のペ・ドゥナは、珍しく拝金ビッチ役を演じており
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キャンディマン(1992年製作の映画)

2.7

原作および総指揮のクライヴ・バーカーはイギリス人なので、スジバンの『キャンディマン』にインスパイアされたのかしらと思ったが、全然関係ない様子。
ホラー映画としての面白さはそれほどないが、黒人居住区のゲ
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リスボン特急(1972年製作の映画)

3.5

監督のカラー作品の中ではランニングタイムが短い。
何某かの制約があったのかな?と思ってしまうほど、登場人物の関係描写がおざなりだ。
その代わり中盤の特急内強奪場面に時間をかけ、鮮やかな犯行の手口を丁寧
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地獄の英雄(1951年製作の映画)

3.2

本作以降に作られた、メディアおよび翻弄される大衆の愚行を揶揄した映画をいくつも観ているため、新鮮味はどうしてもいまひとつ。
コメディよりシニカルな監督作品の方が好きだけれど、長尺にも食傷…、結末が予測
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ザ・ネゴシエーション(2018年製作の映画)

3.5

破綻のない脚本、うるさくない撮影、スリリングな編集、きれいな照明、女性キャラの活躍、グローバルな展開、一息つかせるコメディ演出、そして巨悪への挑戦と、多彩な要素が整然と詰め込まれていた。
監督のデビュ
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ミッドナイト・アサシンズ/ネオマニラ(2017年製作の映画)

3.5

原題の『ネオマニラ』で充分なのに、無駄な邦題付き。
宣材はいかにもアクション映画風だが、本編にエンタメの明快や派手さはなく、監督が描いたのは、あくまで市井の荒んだ現状。
ドゥテルテ大統領時代に横行した
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監視者たち(2013年製作の映画)

4.0

息もつかせぬクライム・チェイスに、チーム連帯のヒューマニズムを盛り込んだ佳作で、心地よく没入できる。
「街中に設置された無数のカメラを集中管理すると、こんな捜査が可能になるのかぁ」という面白さ、そして
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DOOR III(1996年製作の映画)

3.7

監督の作品は日本映画界の縮図のよう、「外圧が強い場合とそうでない場合で、満足度に差が出る」という印象なのだが、本作は楽しめた。
「他監督のシリーズを引き継いだ」という前提があるからか、マニア受けを狙う
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殺人漫画(2013年製作の映画)

3.2

あまり期待せず観始めたのだが、意外と面白かった。
ホラー要素を抜くと、登場人物全員に後ろ暗さが残るサスペンス。
漫画に翻弄される彼らに合わせ、画面上にも幾度となくイラストが登場してくるが、『萌え』や和
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牢獄処刑人(2013年製作の映画)

4.2

あまり使いたくない表現だが、便宜上敢えて『ピノノワール』と呼んでしまおう(あ、それじゃワインになってしまうかw)…、嬉しい驚きが隠せない佳作!
性格異常の影こそないものの、一様に腐敗したキャラクターた
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