[スペイン、田舎の家を見に来てよ！]　60点

ホナス・トルエバ監督最新作。チャノ・ドミンゲスによる生演奏で幕を開ける本作品は、ある二組のカップルのポートレイトである。コロナの影響で久しぶりに再開した四人は、互いとの距離感を若干掴めずにいる。なぜならギレルモとスサナのカップルがマドリードを離れていて、いつの間にか妊娠していたからだ。帰宅したダニエルとエレナは二人の言葉について思い返す。英題"You Have to Come and See It"は引っ越した田舎の家を見に来てよ！という意味だが、ここまでしつこく誘ってくるのは、自分たちと同じような人生を送ってこなかったことに対する当てつけなんじゃないか。それに、こんな時期に子供を生むなんて実際どうなん？など(私としては"have to"って言うくらいなんで、都会人のダニエル＆エレナが田舎を気に入ってくれることで自分たちの選択を肯定したいだけだと思うが)。ギレルモとスサナにしてみれば、特に悪意はなかったんだろうけど、様々な停滞に身を置くダニエルとエレナにはしっかり刺さっている。そうして、ダニエルとエレナは半年後、不本意そうに田舎の家に遊びに行く。ロックダウンやパンデミックからの連想で、本作品は三つの場所に閉じ込められている。最初は四人が再会するバー、次にダニエルとエレナの暮らす都会の狭いマンション、最後にギレルモとスサナの暮らす田舎の広い家だ。最初のバーはパンデミックによってドミンゲスが生演奏をするのが久しぶりという言葉からも分かる通り、都会にいても遠い場所という印象を与え、久々にマドリードへとやってきたギレルモ＆スサナたちとも対等に離れた場所であることが伺える。ダニエル＆エレナの家は狭く、暗く(夜だからそれはそうなんだが)、ゴミ回収に追われているという描写によって、ギレルモ＆スサナが何気なく紹介する田舎の家の広さが際立っている。しかし、どこで暮らそうと家の中に缶詰にされるのは同じで、だからこそ、どこにいても普遍的な問題が立ち上がってくる。なんとなくミゲル・ゴメス『ツガチハ日記 (The Tsugua Diaries)』に似てるんだが、イベリアの作家の考えることは似るんだろうか。

• #2022ofOdessa
• #劇場鑑賞2022ofOdessa

EUフィルムデーズ2023 にて鑑賞。

マドリードのピアノバー、2組のカップル、コロナ禍で9ヶ月ぶりの近況報告、妊娠。
ダニエルとエレナ、マスクして徒歩で帰る都心のアパートメント、深夜のゴミ出し、変わらないことへの劣等感。

6ヶ月後の再会、不慣れな電車移動、変なフォークソング。マスクしてないぞ。
郊外のギレルモとスサナ宅、彼女が引き継いだ広い一軒家、受け継いだ流産。
仔羊料理、菜食主義者みたいな肉食主義。
🏓
散歩で近所のアマゾン、1時間に1本の電車、最終の1本前が過ぎる。

お花摘み　　笑

結局のところ、何だったのか。でも、間が心地よい。
住めば都か？

• #EUフィルムデーズ

【機器不調で、半ばで記入停止、↪️後日完成予定】
✔🔸『とにかく見にきてほしい』(3·9)🔸『答えを持つ男』(3·1)🔸『マリとユリ』(４·0)▶▶

　形に則ってる様で、逸脱しない中で、自然で素直な生き方【↪️中断】の並びに逢う。EU特集から。
　『とにかく~』。何でこの映画を観ようと思ったのか忘れていた。そういえば予約を忘れてたと、昨日申しこむと、3席しか残ってない。一般評価は低いが、コアなファンはやはり多い、のは確からしい。始まると自分の席を持ってない西洋人が空いてる席をバタバタ動き回ってて私の席も占拠されていた。終映前に強引にまだ観てる人を蹴散らして出ていった何人か。外国への気配り過度の岡島体制の出鱈目さは歴代館長の中でも突出してきている。
　本作を最初見たいと思ったは『八月のエバ』の作家作だったからと観終わって思出だす。ここには、ミニマル映画でも残る最小のスタイルさえ存在しない【↪️中断】
「命は非現実。自然は存在する。存在に非現実が入って、活力ある現実に」「芸術は力を失い、代わるは自然。資本主義も共産主義も消え、個人の免液丈になった。」「存在と現実から世界へ。はたらきかけ、語り、触れ合う事」【↪️中断】
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　これに比べらると、『答え~』は安心して映画に浸れる。素直にニンマリと観れる。嘗てのスポーツの栄光の余韻はあれど、満ち足りず工員として働くギリシャ青年【↪️中断】
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　『とにかく~』の不可解さを継ぐのは、別会場作家特集今回１本きり予定が、見にくい席しか空いてなかったまた別会場の本名作の代わりとして、見た作。『マリ~』へ。前回のくすみしょげたトーンから、プレハブと言いながら、橙ークリームのヌケいい現代的暖色の陽光絡み中心て、フォローは自在伸びやかで対象を移したり、対向者らを同ウェイトで収めたり、途中ニュアンスを変えたりし、一方何気に前にカメラが進でたりする。しかし、ビジュアルで最大の驚きは仏大女優の出演で、上から目線の客演かなと思ってると、この監督子飼の女優以上に、弱く脆く動揺しやすい振れ巾を見せてきて、この作品のテーマ、信念より強い人間関係の温もりへの渇望、それによる理想の歩みの滞り·行き戻り、まんま体現し、言葉で描けない夫婦関係のヌメッとした実態の得体なさが描き尽くされる。高名な出演ゴダール作品よりも現代の生と性について響くものがある。
　40歳、ブダペスト自宅に置いた老母を失い、近々モンゴル長期出張の夫から二十歳嫁ぐ前の娘の為にも戻って欲しいと言われてる、事務所に寝泊りの、郊外の工場の新しい女子寮寮長。保守的会社体質が囲み、地方出身者多い女工へ、無意味に細い規則が縛り、特に子連れは不可、で入居率は低いを、底上げし、護る責任。今はアル中の夫から、娘を取り上げた30歳の女工を同室させてる。
　冷静で革新的で他人の為に傷を負うを厭わない寮長。激情的だが、正直でしなやかで愛情の達人、夫への諦めとの間で引き裂かれてる女工。2人は何でも言い合える、互いを助け合う仲になる。時に激しく諍い、歩みを前後するは、クロスもする、各勝ち組と負け組の夫の内実から。優しく誰へ↪️【中断から補正9月】もアドバイス的確な寮長の夫は、長期モンゴル主張直前のエンジニアのエリートで、本音はアル中の夫は自分が本質的改革が必要な人間とつまて娘が引き取りさの娘のとにててふちにいてらはし負しかない現実素へな↪️【中断】
「一緒にいるも辛く、別れるのも辛く。結局、その禁酒を守れない夫な限界。技術あ」「傍観者から、初めて自分がとう生きてくか。夫についてって悔い酒に。二十年、一度も長く離れと言ふ、出来たはかて地方出多く寮長として心配とブダペストの家からは通わずが主で、一度も愛されたはあったか。その仕事とは、誰にでも出来るものと夫に言われ」↪️【中断】